CULrides カルライズ

発見と探究そして文化。そんな諸々の話。

食べ蒔き番外編 1月下旬~2月下旬・寒波に冷えつつ空豆を育苗中

前回まではダイコンと菜花の話を。

ダイコンは「根から成長しないままトウ立ちした未熟ダイコンから採ったタネ」から2世を育ててみた所、カブみたいな形に矮小化しながらも味は非常に良い結果に。
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また菜花も¥100均一やホームセンターで買った新しいタネから育てたものの、土壌の養分不足から来るであろう矮小化が著しい。
味は問題無く美味しかったが、やはり成長率には課題が残るのだった。
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この間、水面下で育苗を続けていたのが空豆
もはや食べ蒔きでも何でも無いが、色々試してみたのでレポートを記してみます。



以下の画像で並んでいるのは、ホームセンターで¥150くらいの一番安い価格帯だったタネから発芽した苗たち。
これらは去年11月末に蒔いたもの。
 

当初は蒔いたのが遅めだった事もあってか発芽しないままの期間が長く、よもや失敗かと半ば諦めかけて放置していた。
ところが年末近くになってから徐々に芽を出し、年が明けて1月末にはほぼ全てのタネから発芽。
「発芽しないな」と思っても、じっくり待ち続けるのが大事なんですな。

この発芽期間はタネによりバラツキがあり、早い個体と遅い個体では数週間ほどの開きがあった。
こんなに個体ごとで期間が開くタネも結構珍しい気がするんだけど、空豆の特徴なのだろうか?


冬本番にあって発芽するだけ立派なんだけど、暖冬傾向だった事も手伝ってか日中の気温に助けられていたとも言える。
現状の気候下で発芽できる事が分かったので、このままポリポットは野外で土に直置き。
ただ冷えすぎも良くないはずなので、保温のためポットの回りは除草後の雑草で囲っておく。

いわば雑草(または枯れ草、枯れ葉)マルチと言う訳で、この下には生ゴミも置いてある。
これにより「日光」+「雑草マルチの保温効果」による微生物の活性化と生ゴミの分解促進、同時に養分補給を行う。
厳寒期は微生物の活性が低いので分解は遅いけど、いずれ問題なく土に戻ってくれます。
 
注意点としては、野生鳥獣がマルチをひっくり返して荒らす事も多い事。
なので、本来なら土に埋めるか、この上に板を敷いたり石を置くなどで対策するのをオススメします。


他には、このまま苗が成長し過ぎるとポットの水抜き穴から根が出て土に定着しちゃう点。
これに関しては穴を塞ぐか、ポットの下に板なんかを敷いて置けばブロック可能。
以下の画像ではポットの底に「食べ終わったミカンの皮」を置いて、穴を塞いだ上で土を入れている。

これで根の飛び出し防止や保水効果、定植時の型崩れ防止ほか、いずれ肥料にもなる。
と言っても、根の成長率が高いと飛び出しちゃう事もあるんだけどね。
理由は後述。


ミカンの皮はカビるのが難点ではあるけど、今までのところ苗に問題が出た経験は無く、むしろカビごと定植しても早々と土に戻っている。
プランターなど狭い所での影響は分からないですが、土壌が健康なら分解できるのでしょう。
ちなみに今回の空豆ポットでは確かキャベツのガワを使っているが、他の葉野菜や枯れた花、柏餅の葉などを使っても問題無かったので、色々試してみるのはアリだと思います。


他に試したのは、水では無くて「ぬるま湯」を定期的に与えた事か。
大体30度ちょいの暖かいお湯をポリポットに注いで、一時的に成長のスイッチを刺激するのが狙いである。
まぁ外気温も土壌も冷たいので、注いだ瞬間から一気に温度が落ちてるから効果は短いんだろうけど、冷水を使うより多少マシかなと。
熱湯ではタネや根が煮えちゃうので、ギリギリダメージを与えない程度のぬるま湯なのがポイントです。



こんな工夫を続けながら、上記から約1ヶ月近く経った2月中旬~下旬にかけて段階的に定植。

本来なら本格的に暖かくなる頃に植える予定だったが、実は蓋をしたはずのポットの穴から根が溢れてしまい、一部が土に定着を始めていた。
しかも剥がす時に根が折れたりで具合が良くなかったため、2月に急に気温が高い日が続いたのと、野外で苗が耐えられた点で大丈夫だと判断。
気温の変化に注意しながら、2回に分けて植えてみた。

早めの定植となったので、まだ苗の周りを雑草マルチで保温しつつ生育を促して行く。



ちなみに今回、ホームセンターのタネの他に¥100均一の空豆も試していた。
こちらはもっと早い時期から蒔いていて、上の苗よりも1ヶ月以上前に定植している。

この¥100均一の空豆については去年、まだ暖かい10月頃に直蒔きしたのだが、速攻でダンゴムシやワラジムシに食われてしまった。
なので、もうちょい涼しくなる頃に改めてポリポットで試した所、見事に発芽。
こちらも雑草マルチで根元を保温したおかげか、今のところ生育は順調そうである。


現状の問題点を挙げれば、先端の枝葉周りにアブラムシが集っている所か。
これは発芽当初から来ていたが、調べてみると空豆はアブラムシの好物との事。
基本的に植物は成長ごとに免疫力が増す事で被害が減っていく傾向にあるが、対策だけは施しておきたい。

これに対しては、とりあえずアルコール除菌スプレーの噴霧で様子見。
アルコールスプレーはウリ科のウドン粉病やオクラのフタトガリコヤガに効果があった事から、アブラムシにも試してみた。
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やり方は簡単に、アブラムシがビチョビチョに浸るくらいに直接噴きつけるだけ。
結果については、この段階で半分くらいハガレ落ちていたので「やや効いてるかな」と言ったレベル。
完全とは行かない様だが、一時的であれ撃退出来れば良いでしょう。

他にも、「コーヒーと牛乳の油分が効く」との事だったので、ドリップコーヒーの出ガラシと牛乳パックを洗う時に出た水溶液を混ぜた「カフェオレ風の水」も使ってみた。
この効果についてはアルコールと併用していたので良く分からないけど、暫くの後に確認するとアブラムシが全部落ちていたので効いていたのだと思う。
どうあれ色々な方法を複合的に組み合わせれば、より効果的なんだろうなといった感触であった。


もっとも、これだけでは効果が続かないので、別の方法も組み合わせでおきたい。
上記以外の方法として、テントウムシやカマキリの卵でも見つけて放ってみようかなと思っている。
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以前にもアブラムシが集まっていたヒマワリだかの苗の近くにカマキリの幼虫(幼体)を放ってみたら、結構に数が減っていたので効果はあるはず。
また以下の記事では、ジャガイモの葉に集っていたアブラムシを食べているカマキリをパチリ。
こうやってアルコールなどの天然成分と環境中の生物を活用しつつ、防除を続けて行きたいところであります。
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果たして収穫なるやどうやら。
色々やって行きましょう。




では、また、CUL。

食べ蒔きウォッチング 2月中旬・なんちゃって雪下ダイコンを作るもタイミングを外した味に

前々回、1月の記事で触れたミニマムダイコンは、収穫期の違いによる食味の違いを確かめるため一部だけ残していた。
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ほんで2月上旬、まとまった雪が積る。
天気予報で降雪の情報を得てから狙ってたのが、いわゆる「雪下ダイコン」の実験である。



本来の雪国では、収穫後に雪を被せて貯蔵するのが通例との事だけど、こちらは大して降らなかったので植えたままで行く。

これらを雪が消えて土が軽く乾く頃合いまで数日置いたのち収穫。
と言うか、本当ならもっと長めに貯蔵したかったのだが、2月中旬になり急に気温が上昇したため、これ以上置くとトウ立ちして繊維が固くなりかねなかったので期間がメチャメチャ短くなった。
いくら低温期とは言え、ほんの数日だけ雪下に置かれた程度で糖度が増すとは思えないけどね…。



今回、取り込んだブツたち。
相変わらずウズラ~鶏卵ほどしか無いミニマムダイコンである。
やや菜っ葉が萎びているが、モノとしての質感は問題ない感じ。

ほんで味について簡単に述べると、食感が若干固くなっていて、何だか甘味も薄まっている印象だった。
鍋料理で煮込む形で食べたが、なんだか柔らかくなりきらず、ゴリッと歯ごたえを感じるくらいである。

他にも特徴的だったのは、果肉の透明感が無くなり全体的に白っぽくなっていた点。
多分、繊維の密度が増えていたからではないかと考えられるが、もしやあれはトウ立ちに向けた準備なのだろうか?
これが約一ヶ月前ならば、火を通せばホロホロに柔らかく透明に、かつ味が染みて甘味を感じられたのに、今回では明らかに肉質が締まっていたし、これにより味の染み具合も弱くなっていた。
これは決してマズかった訳では無いし、何ら問題無く食べれるのだが、良かった時と比較して明らかに質が落ちてしまい、デメリットの方が際立っていたのである。

結果的に雪下ダイコンは失敗と言う事になる。
この原因も単純に、「ギリギリまで成長エネルギーを蓄える」&「雪下の冷気」のダブル効果で熟成が出来るかと思いきや、ただ単に土に植わった状態で長く置きすぎて収穫のタイミングを逃していただけ。
下手に収穫期をズラして食味を比較するより、やはりダイコンは適期に取り込んだ方が良いのだろう。

と言うのが今回の教訓であります。



かくして上記をもってダイコン収穫は終了。

記事にはしていないが、実は現段階までに20本ほど同じようなダイコンを収穫していて、全てちゃんと食べる事が出来た。
しかもちゃんと収穫期が合っていれば、外見に大して関係無く美味しいと判ったのも新たな発見である。

もっと意外だったのは、思いのほか纏まった数が採れた事か。
何しろ、元々は「根から成長しなかった生育不良のダイコンから採れたタネ」を使っている事もあって、よもや収穫まで行けるとは思っていなかったし、半分ジョークのつもりで蒔いた節があるほど。
前々回でも記したけど、もし育てるのに失敗した未熟ダイコンだったとしても食べる価値はあるし、タネを採る意味だってあると言うのが個人的な感想であります。

ともあれ小さいながら楽しめました。
ごっつあんです。



ちなみに、これらミニマムダイコンは、まだタネ採り用に植わったまま幾つか残している。
成長率高めな個体をメインにしつつ、「根」の姿のままの未熟な個体からも予備をゲットする方向で行く。
事実、上で述べた様に今回のミニマムダイコンも未熟個体からトウ立ちしたタネを元に育てた結果、小さいながら美味しく出来ていたので使えない事はないだろう。
仮にタネがダメっぽくても菜花が採ればイイ。

つまりルックスはどうあれ美味しく食べられればOK。
また次も育てばラッキーと言う計画なのであります。




おまけシリーズ。



今回のヘッダー(トビラ)画像候補の一つ。


冬日の間から覗く暖かな陽光と西日の角度具合のコントラストがダイコンの季節感と合ってる様な。

要は何となく、牧歌的な情緒を感じた訳です。




では、また、CUL。

食べ蒔きウォッチング 2024年1月中旬・成長率低めなミニ菜花を収穫しながら、土壌の養分不足に行き詰まり感を覚える冬

今回、去年のダイコンと同様に失敗してしまった菜花もリベンジしている。
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こちらも前回のダイコンと同時期に撒いたお陰か早めに成長し、年末には纏まった数が開花していた。

タネについては、ダイコンと同様に¥100均一が中心だが、今期はホームセンターで買った種苗会社の品種も混ぜている(っても一袋¥150くらいの安い品種)。
成長率に関しては…バラ撒く内にどっちがどっちだか分からなくなっちゃった。
ただ、撒いたタイミングと場所は品種ごとにズラしていて、ここから全く成長してないゾーンと成長しているゾーンがハッキリ分かれている事から、恐らくは何らかの違いがあるものと思われる。
曖昧ですみませぬ。


これらを1月のあいだ数回にわけて収穫。
とは言え、結局は矮小化した個体ばかりで、殆んどは市販品と比べるべくもない。
どれもヒョロヒョロのガリ細で背も低く、収穫していいんだか迷うほどだ。
菜花って、なんかもっと人の背丈近くまで成長するイメージだったが、どれもスネ丈ほどしか無い。

ごく少数のみ菜花らしい太さに近づいてはいるが、根本的な成長率が低い事には変わりない。
まだ本格シーズンとなる春には遠いので小さいのは当然としても、このまま大きくなりそうな期待感は薄いのが実状である。

ただ菜花の良い所は、切り取っても脇芽が生えて何度か収穫出来る点。
生育期間が長めなのも良いし、ほぼ手間いらずで勝手に生え続くのもイケてるポイント。
今回の個体も貧弱ながら再び脇芽が生えてきたし、以降も続々と取り込む事となる。
この記事を書いている段階で数十本は採れているので、時間的、量的なコスパはグンバツである。


ちなみに、味については汁物で普通に美味しく食べる事が出来ている。
むしろ小さいが故に、料理の味に馴染みやすくなっている印象。
逆に言えば、特にこれといったクセや繊維質が無く柔らか過ぎるとも言え、菜花特有の風味によるアクセントや食感が感じられず、少し物足りない感じ。 
強いて特徴があるとすれば、ごく僅かに青っぽさとか、緑茶みたいな風味が感じられる程度である。
あのゴーヤーに似た苦味の奥にある旨味と、歯切れの良い繊維感こそが醍醐味だと思っているだけに、もっと市販品に近い所まで成長できないものか、少しもどかしくもある。

何だかネガティブな点ばかり述べているが、これは菜花と言うより「やんわり菜花の風味を感じる柔らかい豆苗みたいなもの」と考えれば、誰の口でも非常に食べやすく、色々な料理に合う素晴らしい付け合わせとなるのも確かである。
汁物以外では炒め物、煮物と何でも合うはずだし、かき揚げに混ぜるのも良いかと。
個人的には、今回の様なヒョロヒョロ菜花も立派な食材としてオススメ出来ます。



しかしながらダイコンといい菜花といい、いくらなんでも成長率低すぎないか、と言うのが正直な感想である。

これらは「食べ蒔き」では無く、いずれも品質管理を通過したタネを使った上での結果である事を考えると、当プロジェクトの土壌が根本的な養分不足を起こしている可能性は非常に高い。
特に菜花に関しては、去年は蒔き初めが遅かったとは言え、大部分が発芽すらしないままであった。 

しかも、かなりの数のタネを蒔いての現状である。
一般論において育てるに比較的イージーと言われるダイコンも菜花も蒔き始めから小さいと言う事は、養分なのか日当たりなのか、とにかく何かしらの要素が決定的に足りていないのは確かだろう。

思えば、生命力の強いゴーヤーもトマトも育たなくなっている。
同じ場所で7年ほど続けて色々育ててきた訳で、そりゃ随分と消耗しているに違いない。
これ以上なにを転作するか思い付かないが、とりあえず¥100均一のエダマメと茶豆に関しては普通レベルで育っていたので、もしかするとマメ科はまだ大丈夫なのかも知れない。


上記の点を考えると、土壌の現状や特性は以下の様なチャートになる。
評価基準として「育つ→○」、「やや不調または位置による→△」、「育たない→✕」で表してみた。

・エダマメ→○(この2年は位置をズラしながらで上手く行ってるのと、まだ植えた事のないスペースあり)
・ジャガイモ→○または位置により△(年毎にやや枝葉の色や味が薄くなってきた印象)
・オクラなどアオイ科→○または△(チャレンジ当初から成長率が低めだったのと位置によりバラツキ多し)
トマト→△または✕(ジャガイモと同じナス科でも、今は何処に植えてもダメ)
・ダイコン、白菜、菜花などアブラナ科→△または✕(生えるし育つが矮小化する)
・ニンジン→△(生えるし育つが矮小化する)
・トウガラシ→△または✕(ナス科なのでほぼ生育しないが、青いまま収穫出来たパターンもある)
・ゴーヤー、メロン、カボチャ、スイカなどウリ科→✕(メロンやスイカは初年度以降から年毎に育たなくなっていき、ゴーヤーも一昨年ストップ)
・この他にもタマネギ→✕(生えたかどうかも謎)、アスパラガス→✕(生えた様だが生存率低し)、ピーマンとシシトウ、ナス→✕(これらもナス科のためか何個撒いてもダメ)


とまぁ、書き出してみると結構ドイヒーな状態なのが解る。
ほとんど△か✕しか無く、特にナス科はジャガイモを除いて壊滅的。
○であってもギリギリセーフなくらいで、むしろ育つ品種の方が少ないくらいだ。
この点を考えれば、やはり土壌の養分に極度の偏りか、根本的な不足が出ているとの結論に行きつく。
また別の観点では、連作障害は過去に育てていた品種に関係なく別の品種にも影響を及ぼしている可能性があると言う事でもある。

確かに、ナス科やウリ科が連作障害で育たなかったとしても、一見ではアブラナ科と無関係に思えるが、どんなタネから育てても矮小化している。
オクラも始めた当初から、ネットで買った品種不明のタネや¥100均一のいずれも一般的な農園で見られるものと比べ、だいぶ背が低かった。
これは二世を育てても変わらずである。
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振り返ると、当プロジェクトの初年度でチャレンジしたメロンやカボチャは良好な成長率で、果実も一般的な市販品と同等の大きさを再現出来たり、一定の収量を得られていた。
また当時はトマトも着果数が今より圧倒的に多かった。
なのに現在は位置変更や肥料の投入もむなしく、全くと言ってよいほど育たなくなっている。
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これらが育たなくなるほど養分をだいぶ使っていたのだとすれば、現在の環境下で撒かれたアブラナ科やオクラの背が低い事にも合点がいく。

となると仮にもし初年度と同じ土壌で育てていたなら、結果は大いに変わっていたのかも知れない。



一応のフォローとして毎年、量は少ないながら継続的に生ゴミを埋めたり堆肥を撒いており、今も折々で養分補給を行ってはいる。
また部分的にではあるが、実は土の入れ替えor表土への補充を行った場所もあり、まるっきり無策であった訳ではない。
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なのだが、いずれも大きな変化までは感じられず、根本的な解決には至っていない。
これでも効果が無いんだとすれば…。
う~ん、どうすりゃいいんだろ…。


仮に今後も続けるにあたり、これら養分不足をいかに補い、連作障害の影響から回復できるかが課題となる。
今のところ打開案は思い付かないが、何らか手を打ちたい所なのでありました。




では、また、CUL。

食べ蒔きウォッチング 2024年1月中旬・極細失敗ダイコンから採ったタネから育てた二代目も極小なれど、なかなか美味であった話

明けまして、お久しぶりの更新となります。
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暫く途絶えていましたが、去年も地味に当プロジェクトを続けていました。


ただ、現状を言ってしまうと撒いた品種の大半で¥100均一のタネに頼る展開となっており、「市販の野菜からタネを採り再び育てる」と言うコンセプトから大きく逸脱する展開に。

他にも、毎年世代を繋げていたゴーヤーは育たなすぎて完全スルー状態。
もはや収穫できたかすら記憶が危ういほど成長率、着果率ともに極度に低かった。
近年は連作障害と疑われる生育不良が続いており2022年度はタネが採れずにいた為、2023年は¥100均一のタネから再びチャレンジしたが、どれも貧弱な個体ばかり。
一見まとも風に育っていても、全く成長しないままの果実しか着かなかった事から、ゴーヤーに必須となる養分が不足しているらしい様子が伺えた。

トマトも同様に¥100均一のタネを幾つ投入しても上手く育たず、ほんの数粒ほど収穫しただけ。
こうなると、いくら何を撒いても意味がないと言わざるを得ず、やはりリカバリーには相当の時間が必要となるであろう状況である。


強いて言えば、「皮から再生したジャガイモ」が数世代繋げて今も現存中。
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またオクラも2022~23年度に採ったタネから再び収穫まで行けてた。
同じく同年のエダマメから採った大豆からも再び育てて収穫まで出来たが、食べ蒔きの例に漏れず、こちらは先代よりも成長率、着果数ともに結構スケールダウンする形に。
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これらにより何とかコンセプトを保てている感じだが、もはやネタ不足も甚だしく、行き詰まり感が拭えないのが実情である。



斯様な中で、ちょいと記事に出来そうなトピックだったのがダイコン。
これが意外な結果となったのである。


以下の記事は去年、¥100均一のタネからダイコンを育てるも撒いた時期が遅すぎて失敗した一連の顛末。
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結果として、「根から成長しないままトウ立ちしたダイコン」を収穫する事となる。
味に関して菜っ葉の部分は美味しかったが、試しに食べた「ダイコン未満の根」は繊維の尖ったゴボウ+段ボールの紙みたいで、かなりズイマーなのであった。



しかし、この話には続きがあった。


実はトウ立ちが進んでからも幾つかの個体を植えっぱなしで放置してみた所、初夏の頃になりタネが形成。
思いのほか沢山採れたので暫く保管したのち、これらを暑さが残る9月上旬頃に再び蒔き、改めて育てたダイコンが以下である。


これら画像は2024年1月中旬の様子。
早めのタネ蒔きが功を奏してか、青々と健康そうな姿をしており、葉のハリツヤも良い感じ。


ただし相変わらず矮小化は著しく、市販品のダイコンと比べて1/4程度といった全長である。


表土からダイコンがピョコッとハミ出てる所を見るに、去年と比べて成長具合は正常らしい事が判る。
やはり適期に撒いといて良かった。



ほんで、収穫のため抜き取ってみますと…。

むっちゃちっちゃ!!


いや小さい事は判っていたけど、もうちょい長いかなとも思っていただけに、ここまで短いのが出てくるのは予想外すぎて思わず吹き出す。
どのダイコンも大きくて鶏卵のMくらいで、平均すればピンポン玉程度のものばかり。
一瞬ではカブにクリソツで、食べた事ないけどペコロスっていうミニタマネギにも似ている。

この原因を調べてみると、どうやら土が固いのも一因である様だ。
思えば確かに、去年は少し深めに掘り返した程度の、ほぼ不耕起の場所に蒔いていたので、土壌が固かったのは間違いない。
まぁ根本的に小ちゃいので、これ以上に伸びた所でタカが知れてるんだけども。


厳密には年末~1月上旬にもテストがてら幾つか収穫しているのだけど、この時も全て上記と同じ大きさであった。
逆に去年と同様に、まるっきり「根」から成長していない個体も半数近く混じっていた事から、今期のダイコンは「成長してもカブくらいの個体」と「根から全く成長しない個体」とで二分化している様だ。
なので、今回は成長した方のみ収穫する事に。


しかしながら肝心の味については、どれも意外なほど美味しかった。
煮物、汁物ともに、ちゃんと大根らしい風味と甘味が再現されていたのである。

当初、去年の「繊維の尖ったゴボウ+段ボール紙」みたいな根の味がトラウマとなっていたため一切期待が持てず、捨てるべきかとも悩んだ。
いくら「トウ立ちすると筋張る」とは言え、あんなに硬いとは思わなかっただけに、成長率が低いだけで良いイメージが沸かなかったからね。

だが思いきって軽く生のまま噛ってみると、これといった問題もなく普通のダイコンの食感と味がするではないか。
いざ火を通せば、小さいなりに熱効率が良いのか柔らかくホロホロで、味の染み具合もグッド。

ある意味、こういう「ミニマムダイコンと言う品種です」と言われれば納得してしまいそうなほどであった。


これらの中には一部、本当にカブに似た食味の個体も混じっていた。

しかし試しに調べてみると、実は同じアブラナ科であってもダイコンとカブでは遺伝子が違う属であるため原則として交配しないのだと言う。
なのに一方では「交配出来た」との情報もあり、いまいち実像が掴めない。
以下は愛媛県農業試験場が作ったと言う「カブコン」なる品種の概要である。
www.naro.affrc.go.jp

上記は「胚培養」と言う方法を使った上での交配との事なので、まるっきり自然交配では上手く行かないが、可能性だけはあるらしい。
何故か掲載元のホームページが無くなっていたため許諾なく引用しましたが、何か問題がありましたらご連絡下さい。


今回のミニマムダイコンの先代である¥100均一のタネだが、パッケージには「打木源助」なる品種名が記されている。 
この品種名からまた先代を調べてみた所、カブが交じったとの話は確認出来なかった。
ただ個人的には、今回の¥100均一ダイコンも育てていた環境により実は過去に、いやもっと昔に人知れず交配した可能性があってもおかしくないのでは、とも思わなくもない。
今は属が違っていたとしても、仮に先祖が共通しているなら何らか共通した遺伝的特徴だってあるかも知れないし、実は交配できる部分もありえるだろう。

よもや先代に本当にカブが交配していて、先祖返りにより味が反映されていたのか?
あるいはダイコンもミニマム化するほど似てくるものなのか?
真相は不明にしても、実生ゆえに個体により食味のバラつきが出るのは致し方ない事なのだろう。
どうあれ美味しく食べられればOKではある。


この結果により現段階までに収穫したミニマムダイコンは、全てちゃんと食べられるクオリティが出来ていた事になる。
しかも、元々は「根からダイコンに成長しないままトウの立った生育不良の個体」から採ったタネだったものが、大きさは別にして次世代がちゃんとした食味になると判明したのも興味深い点であった。
なので、もし農園などの中で今回の様なダイコンを発見した場合、未熟だからと捨て置かずに試しに食べてみたり、生育を継続してタネを採る価値はあるのではないかと思います。

もちろん本来のセオリーに従えば、未熟株は間引きした方が良いのだろうし、やはり大きく育つに越した事は無く、今回のダイコンもより成長出来たのかも知れない。
ただ、当プロジェクトでは生えた個体は皆育ててみる方針で、これによる新たな発見を大事にしている部分もある。
結果的に小さくとも手数が増える分に損は無いでしょうし、こういう形であっても食べられれば良いじゃん、と言う観点でやっております。


次回、ダイコンと同じく去年に失敗していた菜花の話に続く。
大した内容では無いので、適当にお付き合い頂ければと。



おまけシリーズ。



冒頭でも触れた再生ジャガイモの、こぼれイモから発芽した苗。

これまでにも冬の今時期に発芽する事があったけど、寒波が来ると枯れちゃうんだよね。
こぼれイモから発芽するほど生命力が強いのに、何故か枯れてしまう時期に生えてくるのも謎が多い。
もしや暖冬だから春だと勘違いしているのか。

とりあえずこのまま放置しておけば、枯れても春本番に再び生えてくるはず。
今年も収穫出来るといいな~。




では、また、CUL。

食べ蒔き5G 3月中旬~下旬・トウ立ちダイコンを食べた感想ついでに、オクラの種を採り乾燥トウガラシも作った

前回から久々の更新であります。
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この間、厳寒期もあってか動きは殆ど無いに等しく、ひたすら放置プレイを続けていた。
だが、3月に入り急に気温が上がるとともに、アブラナ科に変化が。



よく見ると、去年から植えっぱなしにしていた大根からニョキニョキと芽が伸びているではないか。 


もしやと思い観察を続けていると、時間が経つごとに蕾も形づくられてきた。
いわゆる「トウ立ち」である。

試しに味見しようと蕾を取ってパクッと口に入れてみると、生の状態ではピリッとした辛味と葉野菜みたいな青っぽい風味が同時に感じられる。
ズバリまんまカイワレ大根と同じ味で、どちらかと言うと主菜よりは薬味で使いたくなるテイストだ。


この画像を撮った3月中旬には、全ての個体がトウ立ち状態に。
とりあえず調べてみると、どうやらトウが立つと根の成長が止まりダイコンが大きくならないほか、筋が出たり実に隙間が出たりでクオリティが落ちるのだとか。

つまり状況から考えて収穫には遅いと言う事になる。
という訳で、いくつか引き抜いてチェックすると…。



全然まったくもってダイコンが出来てないですYO!
収穫うんぬん以前に、根本的に「根」から変わっていない姿なのだ。


こうして並べてみても、どれも未熟なまま。
大根の部分は大きくても5cm未満くらいしか無い。


去年10月の種まきから約5ヵ月を経て、結論を言えば大根は失敗という事になる。
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この原因は複合的に重なっていると考えられ、まずタネ蒔きの時期が遅かった事で、暖かい時期の間に成長を促せなかった点が挙がる。
もう1つには、同じ場所で過去数年間にわたって色々な野菜を連作したり転作を繰り返した事により、土壌の養分を消耗しきっている可能性も高いので、ある意味では必然的な低成長であったとも言えるだろう。


事実、ここまでに育てていた個体のどれも、明らかに普通のスーパーで並ぶようなダイコンに比べて葉や背丈が小さく貧弱である。
これを感覚的に表現すると、通常個体の1/4程度で成長が止まったままの状態であった。
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いや、本音を言えば去年の末ぐらいから殆ど成長していない事に気付いてはいたし、うすうす失敗するんではないかと言う懸念はあった。
当プロジェクトでは「生ゴミや雑草といった天然の有機物で育てる」事を基本コンセプトにしていたが、やはり残骸などでは決定的に養分が足りなくなってしまうのが現実なのかも知れない。
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こうなるにつけ何か他に打てる手立ては無かったかとも思うが、よもや土壌をゴッソリ入れ替えるとか、投入すべき肥料も膨大であろうと思うと、規模が大きすぎて出来る事が限られるのがもどかしくもある。



とは言え、せっかく育てたものだし、単に廃棄するのは勿体ない。
とりあえずはトウの部分だけを収穫して、後日、試しに根の部分も食べてみた。

でもって味噌汁の具として賞味した結果をレビューすると、トウの部分は実に優しい食感と、ほんのり甘味が感じられるナイスな一品に。
上でも触れた様に、生ではカイワレ大根と同じ辛みがあったのだけど、煮ると辛味が消えて仄かにダイコンの風味が出てきて面白かった。
また菜花特有の苦味は全く無く、この蕾はクセがなく食べやすい。

若い蕾の歯ごたえはホウレン草、あるいは成長が進んだトウでは繊維質が少し強く水菜っぽい食感。
いわゆるスーパーに並んでいる様な「成長しきったダイコンの葉」だと繊維質が強すぎて固くゴワついたり、青臭さが出過ぎたりするけど、これは「菜花の柔らかい部分+ホウレン草+水菜」みたいな風味で、食べやすさもグンバツだし他の料理にも幅広く応用できそうな感じ。
逆に言えば強いアクセントが無いので物足りなさもあるが、これなら子供や好き嫌いの多い人でもイケるんではないかとも思う。

もし大根を育てていて未熟だったり失敗しても廃棄なんて勿体ない。
トウの立った蕾、食材としてオススメです。


これとは逆に、「大根になりきれなかった根」については間違ってもオススメできない代物であった。
ルックスはミニマムなので柔らかそうと思いきや、味らしい味は殆ど無し。
しかも、いざ噛んでみると異常に繊維質が強すぎる上、噛んでも噛んでもずっと筋が残り続けてしまい、口内にトゲトゲしさまで感じられるほど。
これを例えて表現するに、「強化版ゴボウの繊維+段ボール」を延々と噛んでいるかの様に固く、かなりズイマーである。
冒頭で調べた結果でも、「トウが立つと大根の部分は筋張る」みたいな解説があったけど、確かに食べるには難しく他の調理法も思い付かないので、残念ながら土の肥料として戻してしまうのが無難かも知れない。



ちなみに他に蒔いたハクサイ、ニンジン、菜花などのアブラナ科については、ほぼ消息不明な状態。

この人参は去年から全くと言って良いほど成長しておらず、大根以上にミニマムで未熟である。


画像は下旬に撮ったものだが、半年近い期間を使って長々と様子見を続けていたのにコレでは、もはや根本的に育ちようが無い状況だったと言う事なのだろうか。

いくらなんでも食べる気が起きなかったので、このまま土に置いておいた。


下の画像では背景と混じって判別しづらいが、これは初めは確か白菜だったもの。
やはり大根と同じくトウ立ちし、いつの間にか開花してタネまで形成されていた。

と言うか、白菜は発芽率が極端に低かっただけでなく、ついぞ結球する事は無かったりで、果たして本当に白菜だったのかも怪しい。


これならマシな方で、菜花については姿すら無く、去年の記事にて発芽したであろう画を記したが、いつの間にか殆どが消失。
強いて多分コレじゃないかと思われる個体を4月上旬に撮ったのが以下で、所々からパヤパヤ生えているが、どれもあまりに貧弱なので確信が持てないでいる。

いずれにしろ今は全く生えていないも同然。
あのホロ苦い菜花を食べられるかと楽しみにしていたけど、まさか大根の芽で代用する事になるとは思ってもいなかったよ。


これら失敗の要因も、恐らくはタネ蒔き時期が遅かった為ではないかと考えられる。
本来なら夏の終わりまでに済ませなければならない所を、秋にズラした事で成長期を逃したのかも知れない。
かくして今回は上手く行かなかったが、次回は適期に改めて挑戦してみたい所である。



話は変わって、去年から残していたものがオクラの果実。
これも野外での冬越しを試していたので、今回の暖かくなった頃合いで採り込んでみる事に。


で、中を開けてみた所、タネの表面を白いカビらしきものがビッシリ覆っていた。
画像では少し取り除いた後だが、去年の冬に開けた時は無事だったので、この間に暖かさと相まって成長してしまったのだろう。

状態としてはシッカリとした質感なので発芽に影響はなさそうだが、決して具合が良い訳ではないだろうし、基本的にはカビる前に回収するに越した事はない。
とりあえず生えるかどうか次回にためしてみよう。



おまけシリーズ。


前回の記事で触れていたトウガラシだが、ほどなく後に収穫。
真冬の気候下のためか、株全体だけでなく果実までシワシワに萎れ始めていたので、これ以上は熟さないだろうと判断し、いわゆる青唐辛子のまま採り込む形となった。


これを約1週間ほど天日干しして、パリッパリに乾燥させてみた姿がコレ。

果たして青いままのトウガラシはどんなんかと調べてみると、赤いものより辛味が弱くなるらしいものの色々なレシピがある事がわかった。
まだ冷蔵庫で保存中なので、食べられる日が楽しみ。



とりあえず今期の収穫は全て終了とみなし、これにて一段落。
また暖かさが増す頃に再開するつもりである。




では、また、CUL。 

食べ蒔きファーム5G 1月上旬・オクラと大豆からタネを取り出したら別のモノも出た

前回12月末では大根などのアブラナ科が残ったものの、タネ蒔き時期が10月と遅かったせいなのか生育不順が続いていた。
他に残されているトウガラシや再生ジャガイモも、寒さの影響で萎れ気味である。
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こうなると、もはや触れる様なトピックなど無いも同然だが、まだもう1つ、「去年から残していた実からタネを採る」行程が残っていた。
と言う訳で、今回はオクラと大豆から取り出してみる事に。



まずはオクラの実から。

これは去年の秋(確か9月~10月のどちらか)に結実して以降、数ヶ月のあいだ生育に任せたまま収穫せずに完全放置していたもの。
前回でも記したが、途中で幹が折れたり12月には茶色くパリパリに乾燥しながらも、今に至るまで野外に立っていたツワモノである。


いざ中身を開けてみますと、粒立ちは良い感じ。
殻は堅く、個数も充分詰まっている。

少し気になる点は、表皮の色味が元々蒔いたタネよりも薄くなっていること。
画像左端の一粒だけ黒々だが、あとは全部グレーがかっている。
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これが何を意味するのか、たとえば黒いタネ以外は未熟であるとか、何かしら性質に変異が出たとか、次世代の成長率がどうなるか等は知る由も無い。
とにかく蒔いて育てる以外に確認しようもないので、ぜひ次期に試してみたいところである。



ほんで次に、枝豆から大豆を。
以前にも1個だけ単発で採れていたが、今回は去年の秋からずっと残していた株から纏めてゲットを試みる。

とは言っても残った株は僅かで、無事な実も単発ばかり。
充実していた実のほぼ全てが病害虫にやられてしまっていた。


一例としては以下の画像みたいな実が際立って多く、中身の豆がボロボロで中にはカビた様なものまである。
右の豆には何やら幼虫がいるので、試しに「大豆 害虫」でググるとマメシンクイガ、ダイズサヤムシガ、シロイチモジマダラメイガなど似たヤツが何種類かいる様なのだが、たぶん外見と被害状況からマメシンクイガではないかと思われる。

基本的に多く入っている実ほど被害率が高く、少ないほど低い傾向にあったのだけど、これは昆虫も「中身が多い方が栄養価が高い」と感じているからなのだろうか?
いずれにしても大豆の仲間は、夏ごろはバッタに、秋から冬は蛾にと、これまでに育てたものの中で最も食害に遭っていた事もあり、なかなか防除にも手間がかかるんだなと言うのが実感である。
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こんな中で、無事に採れたのがコチラ。
いずれも単発、多くても2個までが限界で、かつ元々のタネと比べて大きさもバラついているが、何とか粒よりな豆をかき集めた。

これらの外観から考えて、次期にも生える可能性は高そう。
果たして再び収穫までイケるものなのか、試せる時が楽しみである。



ところで、今期に育てたエダマメは「白鳥」と「¥100均一の茶豆」の2種だったのだが、今回までに回収した豆の特徴から考えると全て白鳥である様子。
つまり¥100均一の茶豆からタネ(大豆)は回収出来なかった訳だけど、一体何がダメだったのだろうか。
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生育当時から白鳥の方が遥かに成長率・結実率ともに高かったのと比べて、茶豆の成長率が低かったのが気になっていたが、結局どんな違いがあるか判らずじまいである。
ただ、茶豆に関しては夏に飛び込みで蒔いたのが原因の可能性もあり本当の評価は出来ないので、次期は適切な時期でやるのがベターと言う事になるのだろう。
https://culrides.hatenablog.com/entry/2022/11/27/210000
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ほんでもって話は変わって生き残っていたトウガラシだが、この1月からは半分枯れている様かのに葉が全て萎れてしまった。
いまや完全にヘロヘロくんである。


コレなんかは寒さが原因なのか、あるいは元々だったのかは判然としないが何故か「下向き」に実が付いている。
こんな状態から果たして赤く熟すことは出来るのか、いまいち読めない状況が続く。



てな具合いで、色々と謎や問題を抱えつつも幾らかのタネは回収出来た。
これを次期に蒔いてみて再び収穫と言う、元々のコンセプトである「食べ蒔き」に繋げられるかチャレンジは続くのでありました。




では、また、CUL。

食べ蒔きファーム5G 12月下旬・けなげなアブラナ科たちと逞しきジャガイモの年末

あけましておめでとうございます。
今年も宜しくお願いします。



と言う訳で前回の11月中旬から約1ヶ月半あけて12月下旬の話をば。
しばらくぶりだが、この間に小さいながらも幾つか変化があった。
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11月までは暖かさも残っていたところ、12月に入ってから急激に気温が低下し、一気に冬の気候に移行しただけでなく、中旬~下旬には最強寒波が流れ込むなどで、日中も厳しい寒さが続いている。
ゆえに実質的には終了も同然な状況下、10月に蒔いておいた大根、人参、白菜、菜花などのアブラナ科は生き残っていた。



まずは全景からして侘しき絵面。
ヤグラのゴーヤーは11月までは新芽を伸ばしていたが、12月には枯れが一気に進み完全なる終了を迎え、いまは全体がカピカピに乾燥。
この流は例年通りである。



前々回までに終了していたオクラも11月までは青葉が残っていたけど、12月に入ってからの急激な気温低下によりツルッパゲとなり、今は幹だけの、文字通りただの棒立ち状態である。

ただ幹だけは枯れておらず青みがあるし、トップには蕾の名残りも。
ギリギリまで開花のためにエネルギーを使っていたであろう様子に、植物が根源的に持つ逞しさが伺える。


こんな中で、だいぶ前からタネを採るため残していたオクラの実が。
この個体は一番最近、確か10月中旬~下旬くらいに着果したもの。

まだ青みを残していて採るには早そうな雰囲気。
もうちょい茶色く乾燥するまで置いておこうかな。


こちらは、もっと前から収穫せずに残していた一本。
画像をご覧の通り、途中で幹が折れながらもド根性で実を保持していたタフオクラである。

11月下旬くらいには茶色くなっていたので、もうタネは形成されているはず。
こちらも次期に発芽スイッチが確実に動くよう、まだ少しのあいだ寒空に当てておく。



あと残されていたものと言えばトウガラシ。
こちらも前回より実が膨らんで、「らしい形」に成長している。

ただ、この12月中旬~下旬の寒波の影響か少し葉が萎れ気味に。
赤く熟すまではまだ時間がかかりそうだけに、今後の生育には予断を許さない感じである。



一方、耐寒性のあるアブラナ科は青々としている。
これは大根で、前回の画から結構な成長を遂げていた。

だが、いまだ「大根」が形成されている様子は無く全体的な成長率も普通の農園のものと比べて低いものとなっている。
秋撒きなら約90日が収穫の目安らしいので、10月上旬の発芽から考えるとまだ成長途上と言う事なんだろうか?


こちらは人参。
なのだが、どれも殆どパヤパヤ程度にしか葉が伸びていない。

大根も人参も間引きはしてはいないので養分を取り合っているにしても、やたら成長率が低いのが気がかり。
何らか対策を施してみたいところである。


こちらは確か白菜で、やはり伸びてはいるが結球しておらず「形」には程遠い。
と言うより、結球しそうな兆しが無いが…。

白菜の収穫には約120日ほど必要と言うので、大根と同時期の発芽から考えれば1月~2月に結球のはずだが、厳冬期に成長が止まるならば、もっとズレ込む可能性もありうる。


しかしながら後々に調べてから知ったのが、白菜のタネまき適期はほんの数日間しかないらしく遅すぎると結球しないのだと言う。
通常なら8~9月中に蒔かなければならない様なのだけど、当プロジェクトでは10月上旬だったため根本的にタイミングを外している感が否めない。
よもや収穫期を遅らせたり、また暖かい時期の病害虫を防ぐ意味でも遅くしたのがアダになった形である。
ちなみに菜花については生えてるのかすら怪しく、果たして春に顔を出してくれるかどうか。
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こんな感じで、アブラナ科に関しては成長率の低さが著しく果たして本当に収穫できるやらといった状態。
この原因については、いずれも10月上旬あたりに蒔いた事で「成長するための時期」まで遅くなってしまったのが最も大きいだろう。
この点から、これらアブラナ科は概ね秋撒きとは言われているものの、実際は「夏撒き(晩夏)」と表現するのが正しい気がする訳で、やっぱり蒔く時期を間違えたかと思わなくもない。
また他にも、過去数年にわたり色々と栽培を続けている場所なので、根本的に養分が不足しているなど、複数の要因が絡んでいる可能性がありうる。

なんだか失敗くさい空気も漂っているが、要するに準備不足が露呈した形ではある。
まぁ生育を続けている以上は如何なる展開となるか分からないし、今は観察を続けながら出来る事を模索するほかないのだろう。




おまけシリーズ。



夏の収穫時に採り逃した「こぼれイモ」から発芽したジャガイモの苗。
こんな小さな芽がポツポツと、11月の下旬あたりから何ヵ所か顔を出しているのだった。

大きなイモは全部取り込んだはずなので多分、かなり極小な種イモから発芽したものと考えられる。
つまり自生した事になるんだけど、単に土中に埋まっていたところから生えてくるなんて雑草並みの生命力じゃまいか。


ただし、このジャガイモもトウガラシ同様に寒波のためか萎れた個体もある。
どれだけ耐寒性があって冬越し出来るかも分からないが、これでもし収穫まで行ければ、初めて「本当の意味で放置プレイのまま世代交代」した事になるので、今後の展開が楽しみでもある。


こんな寒さの中でも逞しい生命活動が繰り広げられ、意外な発見のある当プロジェクトなのでありました。




では、また、CUL。

食べ蒔きファーム5G 11月上旬・失敗したと思われたトウガラシが結実していたりエダマメからダイズを採種したり

前回までに夏野菜のシーズンは終了モードを迎え、これまで調子の良かったオクラの成長が一気に鈍化。
ゴーヤーも例年より早く結実しなくなり、「ただ生えているだけ」の状況になったりしていた。
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こうした中、同時進行で蒔いていた大根、人参、白菜、菜花などアブラナ科のタネが発芽。
ほぼ収穫物が得られなくなった今、これら冬野菜がどれだけ成長できるかがカギとなる。



ほんで、あれから約1週間空いて暦は11月に突入。


ヤグラ周りの全景は、ほぼ何も無いに等しい状態である。

例年ならトマトが残っていたりで少しくらい賑やかさも残っているが、今期は連作障害により成長率が低かったためか早めにリタイア。
8月下旬までは開花していたけど、いつの間にか成長が止まっているし、仕方ない事とは言え、ちと物足りなさを感じるのが正直なところ。
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まだゴーヤーには幾つか蕾が出ているが、ほぼ開花してはおらず、また結実する事も無い。
例年でも10月中旬には終了モードにはなるので特に不思議では無いにしても、毎年この時期までは新芽や蕾が出るのが逞しいなと思う。


一方、まだオクラは生きていて開花している個体もある。
ただ、前回から引き続いて結実率は極端に低下しており、殆ど実になってくれないパターンばかりで、収穫の期待は薄い。


ギリギリ何とか単発で収穫できたのがコチラだが、この基準レベルまで成長するにも相当な時間がかかっていた。
しかも、どうやら免疫力も低下している様で、実の表皮にアブラムシが居たり黒い粒状の斑点があったりと、全体的に粗がある。

夏ごろのクオリティと比べれば、やはり生命感の薄さは否めない。
これが2年ほど前と同じ位の暖冬ならば、もう少し収穫期が延びていたのかなぁ。



いずれの夏野菜も盛期を過ぎてパッとしない中、今度は「エダマメから大豆」の採種を試みてみた。

この個体は夏ごろに収穫したエダマメのうち、採種用に放置していた一本。
他にも数本残していたのだが、だいぶ前の段階で虫に食われてボロボロになったりで上手く行かなかった中、これは何とかカラカラに乾くまで耐えていた。


しかし、いざ中身を開けると、やはりこれも虫に食われたりカビたりでダメージが大きく、次期のタネには使えなそうな感じ。
しかも現在進行形で何かの幼虫も居たので、実際は前々からダメになっていた様である。

この様子から、思った以上にエダマメを大豆まで成熟させるのは難しく、何かしら薬剤に頼らざるを得ない理由がよく解る。
逆に言えば、簡単にヤラれ易すぎるのも大豆のウィークポイントなのだろう。


んで、奇跡的に採種できたのがコチラ。
現状では1個入りのものが単発しか採れなかったが、ちゃんと大豆らしいルックスで、まあまあキレイ。

これなら次期に蒔いてもイケそうなので、いつか試してみよう。
実は他にも青いまま生き残っている枝豆が植えっぱなしになっているので、いつか採種できたら改めて記す予定である。



しまいに、ちと驚いたトピックだったのが、失敗したとばかり思い込んでいたトウガラシが生きていた事。


確か初夏に発芽した当時はナスと思い込んでいた。
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だが、どうやら発芽したのはトウガラシだった様で、今になり結実。
この形になった事で、ようやく品種がハッキリしたのだった。


以下は10月上旬に撮影したもので、この時もまだ何が生えているのかハッキリ判っていなかった。
画像では開花しているが、定植して以降ずっと背が低いままだったので、「ぜんぜん成長しないしナスも失敗か」と思い込んでいたのが、まさかトウガラシだったとは。

こうなるとナスが完全に失敗した形であるが、何で上手く行かなかったんだろ。
てか、蒔いたもの覚えとけよって話なんだけども、まいどシーズン初期の発芽が上手く行かなくて、結局ヤケクソで蒔きまくってカオス状態になっちゃうのよね…。


と言う訳で、わちゃわちゃ展開しとりますが今年最後の更新となりました。
読者の皆様におかれましては、ここまで読んでくださり有り難うございました。
よいお年を。




では、また、CUL。

食べ蒔きファーム5G 10月中旬・粘るオクラのウラで新たに¥100均一の大根、人参、白菜、菜花を蒔いてみた

前回までに劣化が進んだ事で、だいぶ空間や隙間が拡大。
もはや夏野菜どころか今期も終了間近と言った様相である。
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当然ながら、この中旬になっても状況は変わらず、ヤグラ周りの空間は拡がり続け、収穫物も得られなくなりつつあった。

一見では前回と殆ど同じ様である。
だが完全に各個体のピークは過ぎていて、小さな変化がポツポツと顕れている。


例えばオクラでは、開花後に着果しにくくなっただけでなく、果実の成長スピードも格段に落ちていて、収穫レベルに行くまで時間を要する様に。
また、ここまで結実にエネルギーを使い続けた事による体力低下と思わしき「葉の細さ」も改善していない。

前回に記した仮説で言えば、この体力低下に気温低下が加わる事で余計に成長が抑制されているのであろう。
当然ながらもう夏の様な気候にはなり得ないし、ここからの回復は難しそうである。



他にも、この期間で立ち枯れた個体が。

9月中旬~下旬以降、少しずつ枝葉の枯れが出ていたが、ついに貧弱な株はここでリタイア。
他の健康な個体もだが、いよいよオクラには厳しいシーズンとなりつつあるのが解る。



こんな状況にあって、何とか収穫できたのが以下の2本。
ただ大きさは満たせているが、数が出なくなった。

んで、この収穫後はもっと結実率が低下しパタリと止まる事となる。
まるで8月~9月までのラッシュが嘘のようだが、あとどれだけ採れるやら。



とまぁ、前回のゴーヤーに続いてオクラにも終了が近づきつつある中、実はこの間に、新たな品種を投入。
タイトル通り今度は¥100均一で大根、人参、白菜、菜花などアブラナ科の野菜を購入し、10月上旬ごろに蒔いていたのだった。


ほんで中旬ごろに発芽した時の様子が以下である。

この画像中央にあるのが大根で、上下にチラホラ写っているのが確か白菜だったはず。
「確か~だったはず」って言うのは、勢いで蒔見分けが怪しくなったからで、実は菜花も生えてるのかよく判らない状況だったりするんだけど、まぁ、大きくなれば違いがハッキリするでしょう。


こっちは人参。
かなりの数を蒔いていて、発芽率は良好。

これらは全て直播きで発芽。
ちと時期が遅いかなという感じもするが、とりあえずは収穫まで行ければ良いし、出来るだけ長めにシーズンを取って、年末から年始にかけて採れるのを期待している部分もある。

何年も続けている中でアブラナ科は初めての試みなので、まだ不透明で期待半分といった感じだが、夏野菜が終了状態にある今、次はこれらの成長を観察するとしよう。


しかしながら初夏の頃といい、結局また¥100均一に頼る展開となっているが、今期はジャガイモとオクラ以外がパッとしないままだったので、何とか他の収穫物を得るための苦肉の策だったりもする。
もともと当プロジェクトは「食べ蒔き」と言う、いわゆる市販の野菜から採種し再び育てる事を基本コンセプトに据えていた訳だが、これではもはや普通の家庭菜園と言えなくもない。
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なんだか5年目にして方向転換している感もある一方で、随分と前から同じ様な展開ばかりだったし、実際問題で収穫量も不安定だった事を思えば、これも必然的な流れとは言える。
今までは「不作なら不作なままシーズンを終える」といった形にしていたが、なんだかんだ単純に食べれる物が増える方が有り難いし、試せる物があるなら試しすに越したことは無いからね。


今後、と言うか次期がどうなるかはまだ未定であるが、今期で育てたモノから採種し、再び育ててるのは試してみたいところ。
なるだけ当初のコンセプトを維持しつつ、時に¥100均一も利用して安定的な収量も得られれば理想的ではある。

とりあえず今は大根、人参、白菜、菜花がちゃんと育つかどうか。
まだ観察を続けて行きましょう。




では、また、CUL。

食べ蒔きファーム5G 10月上旬・気温低下に伴ってイケイケだったオクラもペースダウン

前回となる9月中旬までは残暑が続いた事でオクララッシュが持続していたり、ラストの茶豆を取り込むなどで収穫物を得られていた。
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しかし、下旬に入る頃から気温低下が一段階進むと、オクラの成長率も低下し始める様に。
秋の深まりに伴い、夏野菜のシーズンも過ぎつつあるのだった。



んで、この10月に入ると、いよいよ変化が露になってきた。
まず全景からしてスカスカの隙間だらけになり、もはや今シーズンも終盤の様相である。

前回の画と比べればボリュームの違いは明らかだ。
ほんの数週間に劣化が急激に進んで、どれも勢いが無くなって来ている。



中でも変化が大きいのがオクラである。
一応は上旬の初めに纏めて収穫できてはいるので、ある程度の成長率は維持出来てはいる。

ただ、画像をご覧の通り、果実が変形したり表皮も凸凹だったりと、なんだか安定感が無くなっている。
どうやら何かしらの理由でエネルギーの供給に問題が生じているらしい。


パッと株を見た限りでは大きな問題など発生していない様子である。
一部、小さなまま成長しなかった貧弱な個体は虫に食いつくされていたが、ここまでに発芽した大半は生きていて、枯れるといった現象も発生していない。


また、成長率は低下していても着果しているので、健康状態に問題があるといった印象も無い。
とりあえず果実を大きくするだけのパワーもある様だ。


しかし、よくよく観察してみると、どの個体も先端部にあたる「葉の幅」がヒョロく細くなっており、なんだか切れ込みが深くモミジにも似ている。
こういった形の葉が9月中旬~下旬あたりから急に増えて来たのである。

この葉が細い理由について調べてみると、夏バテや水分不足、あるいは栄養不足(逆に過多の場合もあるとか)などなど色々な要因があるらしい。
現状では暑い訳では無いし水分も足りている点を考えれば、どうやら栄養不足の疑いが濃厚である。

思えば確かに、8月以降は結構なハイペースで着果を続けていたし、まして通常よりは小さな個体が殆どなので、それなりにエネルギーの消耗も激しかったはず。
これらの点を鑑みれば、いよいよバテて来たと言う事かも知れない。


ただ、ここまでに養分となる物は継続的に与えていて、100%不足している訳では無さそうな様子でもある。
実際、株の根元には「雑草マルチ」を敷き詰めていて、この下には生ゴミ、また足りない様子なら化成肥料を投入するなどで、一応は気を配っていたつもりである。
方や「肥料の与え過ぎもダメ」といった話もあるので、結局どっちなんだかワケが分からなくなるけども、少なくとも決定的に過不足がある訳では無さそう。

もう1つ考えられる要因は、単純に「適温から外れている」事か。
と言うか、前回の9月下旬から10月上旬にかけて急に顕在化しているので、確実に影響を与えているであろう点を考えるに、「気温低下」+「着果を続けた事による体力低下」のダブルパンチが絡んでいる可能性が高そうである。


これを証明している形なのか、暫く経っても葉の細さに加えて果実が変形したままの個体も。

先述した様な状況が続くとすれば、抜本的な改善は難しそうな雰囲気である。
気温についてはどうにも出来ないが上手く行けば11月まで収穫できるらしいので、今は細かく養分の投入を続けながら観察を続けるほかないだろう。



でもって今度は、10月上旬半ば頃になると、今時期には珍しいほどの寒波が流れ込み、またも急激に気温が低下。
これが数十年ぶりの現象らしく、一時的に12月上旬ごろの気候となる。


この影響なのか、ますますゴーヤーの劣化が進行。
いまだにギリギリ何とか開花や着果を続けているが、だいぶ葉の色味が薄くなり、体力低下による斑点状の変色も顕れるようになってきた。


もっとも、既に劣化は9月中旬から始まっていたし、徐々に枝葉も少なくなり続けて今があるので、これも必然ではある。
まして今期は、もともと連作障害によって成長率が低く果実も矮小化していた事を考えれば、よく持っている方であろう。

しかしながら、前年度の同時期はもう少しボリュームがあったのと比べれば詫びしくあるのも事実。
当時も9月に入るなり唐突な低温注意報が出るほどの気温低下がありながらも、まだ生育は続いていたし一定量の収穫物も得られていた事を思えば、いかに現状が不作であるかが分かる。
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もし来期もやるならば、どうにか対策を施して回復させたいところ。
今期のゴーヤーは実質的に終了したものとして、静かに見守るのみなのであった。



秋も半ばにして、またも役者が変わりつつある今期。
要であるオクラもペースダウンする中、どれだけ追加できるか観察を続けて行きましょう。




おまけシリーズ。



作業中、近くから「チン…チン…」と虫の声。
どこからなのかと音のする方に近付いてみたら、朽ちたキュウリとヤグラが絡んでいる隙間にカネタタキが数匹集っていた。

この時は4匹ほどいた様なのだが、いつもなら単独行動の個体ばかりだったので纏まっているシーンなんて初めて。
何か気に入る条件でもあったのだろうか。


毎年、秋になると聴こえる彼らの儚げな音が好きである。
だが思い返すと、ここ10年ほどだろうか?秋の虫の声が減っている事に気付く。
かつては夜になると大合唱で草むらにはコオロギなんかがウジャウジャいたけど、あまり見かけなくなって久しく、また同じくトンボも以前より明らかに少なくなっていて寂しくもある。
みんな一体どこに行ったやら謎が多いが、少なくともカネタタキが居るだけで環境的にはマシな方なのかも知れない。

あの賑やかだった野が懐かしい今日このごろなのであります。




では、また、CUL。

食べ蒔きファーム5G 9月中旬~下旬・オクララッシュに紛れてラスト茶豆収穫

前回ではキュウリが終了したほか、8月下旬~9上旬までの間に気温が少しづつ低下した事によりキュウリやゴーヤーが劣化してゆく一方で、オクラが台頭。
にわかに着果数が増えて行き、収量も上がってきていた。
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この約一週ほど経過した中旬になると、ずいぶんと夜は涼しく感じられる様に。
まだ日中は夏のほとぼりを残しつつも、確実に季節は秋へと移行している。



んで今回、まず収穫できたのがオクラで、前回から始まった着果ラッシュは安定化してきた。
オマケでゴーヤーもあるが、完全に大きさが逆転している。

育ててみて初めて知ったのが、オクラの果実の成長って早くて、ベストタイミングで収穫するには意外とコツが要る事。
キュウリと同じく、「もうちょい待ってデカくしてみようかな」と油断してるとデカくなり過ぎて驚く時がある。


この左側は逆に、収穫が早すぎたもの。
無理に数量を纏めようとしてタイミングを間違えた形である。

ただ、あまり待ち過ぎると堅くなると言うし、細かいトゲも生えてきて触れると痛いしで扱い難くなってしまう点を考えるに、やや早めに取り込む様にするのが無難だとは思うのだった。



現状における株の様子としては、ここまで触れている通り9月に入ってから次々と着果が続いており、1つの個体に数個が実るシーンが増えてきた。
8月までは単発ばかりだったのと比べて飛躍的に向上している所から、今がまさに適期でありピークといった状況である。


ただし、何故か収穫レベルに達するのは各個体で1本だけの場合ばかりで、一気に纏めて大きく実る事は難しい模様。
これまでの記事に登場した分や上記で収穫したものの他、以下の追加分も、ほぼ全てがバラバラの株から1本づつ掻き集めている。

他の方のブログ記事などを読むと纏めて大きくなっている様子も伺えるのだが、何故イッペンに出来ないのだろうか。
これはウチだけの現象なのか、あるいは管理方法が間違っているからなのか、よく解らないままである。



もう1つオクラで興味深いのは、「株の成長率や背丈と関係なく一定の寸法の果実が実る」点だろうか。

今回のオクラは背丈のバラつきが激しく、サーフィン用語で言えば、いまだヒザ丈のものからコシ~ハラ程度のものと個体差がかなり激しい。
また、いわゆる一般の農園にある様な、人の背丈ほどもある枝葉の立派な個体は1つも無く、むしろ比較してしまえば貧弱そうなものばかりである。
なのに、各個体が着ける実の大きさや数に極端な違いは無く、背が高かろうが低かろうが殆ど同程度の果実を実らせている。


これはトマトでも同様の現象が確認されていたが、恐らくは原種が持っていたであろう生存本能みたいな機能が強く残っているからこそ、背丈に関係なく一定のクオリティのタネを残せる様に出来ているのかも知れない。
もっとも前出の着果数と同じく、なぜ全体的な成長率が低めなのかについても、土壌の問題なのか、もしくは肥料が少ないのかといった原因までは分からないままである。

まぁ、これまで色々と育てていたスペースなので、個人的には両方な気もするが。



この一方、オクララッシュに隠れながらも生育を続けていたのが「¥100均一の茶豆」である。

ただ何故か、前回まで育てていた「白鳥」と比べると、どの個体も背丈が低いまま生育していて、豆粒も少し薄めな気がするし着果数まで低い傾向にある。
どちらの品種も同じスペースで育てていたが、何故こんな違いが出たのだろうか。
あるいは同じエダマメの仲間であっても、細かな点で色々と生育条件が変わるのか。


1つ原因として考えられるのは、タネを蒔いた時期が7月下旬だった事で、暑すぎる気候の中で成長期を迎えてしまい、生命維持の方にエネルギーを使いすぎていた可能性がありうる。
対して白鳥は6月中旬だったから、ちょうど成長期に適温の環境で育ったおかけで着果数も増えたのだとすれば、今回の茶豆も早くに蒔いていれば結果は変わったのかも知れない。


んでもって、これ以上は見込めない事がハッキリしているのでラストエダマメを収穫。
前途した通り量は多くないが、料理の付け合わせ程度には楽しめるといった位。

ちなみに、味としては美味しく食べられており、エダマメらしい粒感のある歯応えが心地よく非常に満足のいく出来ばえであった。
もし次期に育てるとすれば、春から初夏までの早い時期から播種しておき、もっと収穫量が上がるよう生育条件を合わせた上で育ててみたい所である。



しまいにゴーヤーだが、こちらは相変わらず特筆すべきトピックは無い。
連作による不調からか、冒頭の画像で収穫した様な小さい果実が実るだけで限界である。

一応、いまも開花と結実は続いているのだけど、どれも収穫レベルには達しておらず、マイクロゴーヤーばかり。
この不調を裏付ける様に、今期は上の画像にいるツマグロヨコバイが結構多く寄り付いてる。
いや、毎年かならず現れるのだけど、なんか今期はやけに存在感がある。
逆に花粉を媒介するタイプの昆虫が少ないのが、個人的には気になっていた。


勿論、ハナバチやチョウといったメンツも来てはいるが、いわゆる「良い年」と比べて随分と少ない印象。
このヤマトシジミは下旬に撮られたものだが、いつもより数がいない様子だった。

特に今期は、植えた本数が過去一番多いのに対して飛来する数が反比例しているのは明らかで、これが余計にヨコバイの存在を強調する形になっている。
前年度では沢山の種類のハチとチョウが来ていたのと同時に、収穫量も多かった事を鑑みれば、現状のゴーヤーが不作な状況とも符号してくる。
もしかすると昆虫達も植物の好調・不調の違いを見分けているからこそ、飛来数にも違いが出てくるのかも知れない。



早くも夏の終わりとともに役者が変わりつつあるが、ここから如何なる展開となるか。
まだまだ観察を続けて行きましょう。




おまけシリーズ。



9月下旬に収穫したオクラ。

オクラも下旬になると、また少し気温が低下したのと連動する様に成長率と着果数が低下。
ここまでの好調から一転、急ブレーキがかかる様に。


もはやゴーヤーに至っては、ムリヤリ取り込んだレベルのミニマムクラス。
ちょっとでも収量を増そうとした苦肉の策みたいな感じ。

でもってこの後、10月に入ると新たな展開を迎える事となる。
詳しくは次回に。




では、また、CUL。

食べ蒔きファーム5G 9月上旬・エダマメ収穫のちに体力の限界キュウリと入れ替りでオクラが台頭

前回の8月下旬では、早くもキュウリとゴーヤーに体力低下の症状が顕れてか、枝葉の勢いが無くなり変色も発現。
この頃から気温も落ち着きはじめ、ほぼ猛暑日などは無くなり、わりと過ごしやすい気候へと変わりつつあった。
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でもって9月に入ってすぐ、前回から残していたエダマメに変化が。

8月下旬までは青々としていた実が、うっすら黄色くなっている。
もしやこれは成熟が過ぎていて、枝豆→大豆へと移行しようとしている段階ではないのか。


これ以上置くのはマズいかもと言う訳で、急いで収穫。
オマケに単発のオクラも取り込んだ。

量は前回より少ないが、中身がパツンパツンに膨らんでいるのでボリュームは充分。
ただ、長く野外に置かれた為か、虫食い部分が多くロスも増えてしまったので、やはり青い内に収穫するのがベターなのだろう。


ちなみに味としては、やや堅くなっているかなぁと言う印象はあったけど、問題なく美味しく食べる事が出来ていてる。
虫食い部分については一部、中身がグチャグチャに腐った豆が混じっていたため、面倒だけどキズモノは全部の殻を剥いてチェックしたのち除外。
しかし、大半は殻の表皮だけ噛られて変色しているだけで中身はノーダメージなパターンが多く、普通に食べる事が出来ている。
多分、基本的には中身を守るための免疫力があるからこそ、ギリギリまで無事でいられる様になっているのだろう。



このエダマメの後、また気温が少しずつ下がり、曇りや雨の日は涼しさが感じられる様に。
この頃の5期生と言えば、8月下旬と大した違いは無いものの、徐々に新たな変化が出つつあった。

まず全景からしてボリュームが落ちて、隙間が増えてきている。
特に8月中旬~下旬にかけて始まったキュウリの劣化は止まらず、ますます枝葉の数が少なくなり、新芽も殆ど出て来なくなった。


この果実は8月下旬から着果していたものだが、結果的に大きくなる事はなく、黄色く変色し枯れている。
つい先日までの体力に溢れていた時なら大きく育ったのではないかと考えられるが、もはや今となってはエネルギーが残っていないのだろう。


こんな状態ではあるが、ギリギリ収穫できたのがコチラである。

一応キュウリは収穫レベルまで成長しているものの、少し形がイビツ。
腰がクビレたヒョウタン体型や先細り形状から考えて、適切にエネルギー配分できていなかったであろう様子が伺える。

ちなみに確か、右から2番目の果実と、前出の黄色く枯れた果実は同じ株に実っていたもの。
これは多分、片方に大きくエネルギーが注がれていた一方で、もう片方には行き届かず黄色く枯れただけでなく、大きい方のエネルギーまで中途半端に配分されてしまい先細りになったのではないかと考えられる。
とすれば早めに黄色く枯れた方を摘果しておけば、何とか通常くらいに大きく成長できたか。
はたまた元気があった頃なら、両方ともイケていたのかも知れない。


結果的に、これにてキュウリは終わりを迎えただけでなく、ほどなく急激にカラカラに枯れて、中旬~下旬には完全に朽ち果てる事となる。
ここまでよく頑張ってくれました、ごちそうさまでした。



キュウリが限界を迎えた一方、上の画像にある通り、同時に纏めて収穫できたのがオクラである。
これまで単発しか実っていなかったが、8月下旬あたりで気温が落ちてきた頃から開花数が増えて、9月に入ってから本格的に活気づいて来ていた。

今度はこちらがキュウリと入れ替わって、全体的に成長率が上がりワンランク伸びているし、蕾も複数が同時に着き、次また次と続いている。
8月の真っただ中では成長率が低くポツリポツリ程度だったのに随分な変化である。


この機に乗じてか、再びフタトガリコヤガの幼虫が現れた。
果実の表面にもシシャモの卵みたいな粒々が付着していたが、もしや彼らのだったのか。


8月上旬に「アルコール消毒スプレー」とピンセットで撃退してから暫くは姿を消していたが、また何処からか来たらしい。
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これも改めてアルコール消毒スプレーを何発か噴霧してみると、モゾモゾと嫌がるリアクションの後に姿が無くなっていた。
ただし、まるっきり100%効いてるかは謎で、一部ノーリアクションな個体もいる為、やはりピンセットと併せて除去するのが確実だと思われます。



所で今期、初めて育ててみた現段階までの感想として、夏野菜と言われるオクラの本当の生育適温って真夏よりも、梅雨明け頃や秋口あたりの朝夕に涼しさが感じられる季節が丁度良いのではないかと思っている。
8月中旬までは成長ペースが低すぎて心配したが、あれは暑すぎればバテてしまうので、体力温存のため開花や着果のエネルギーを抑えていたのかも知れない。
これはトマトやゴーヤーでも似た現象が確認されていたので、やはり適温にアジャスト出来るかどうかが正否のカギなのだろう。

よくよく考えれば、発芽温度が約25~30℃と高いからと言って「一日中クソ暑い気候が続く状況」にまで対応するなんて話にはならないし、概ね発芽温度と同じ程度が適温のはずだ。
原産地はアフリカらしいけど、向こうはカラッと乾いた気候の日が多く昼夜の寒暖差が大きいほか雨季もあるので、まるっきりクソ暑い日ばかりと言うよりは、涼しい時間も多く常に同じような温度帯で一定している印象がある。
つまり、この気候条件を平均的に満たしているのが先述の梅雨明け頃や秋口なのだと考えれば、今回の急成長にも合点がいく。


これは常々感じる事だけど、夏野菜といわれているものの大半は本来なら「秋野菜」なのが正確な気がする。
現代はビニールハウスなどで保温して「春に発芽→夏に収穫」といった形で、通常の季節より早く育てて行けるけど、野生下ならばもっと遅くに、本格的に暑くなってから発芽する事になるはず。
となれば必然的に「夏に発芽→秋に収穫」となるので、やはり気候的には極端に暑い日より少し涼しさがある方が快適だからこそ成長が本格化し、オクラの実りも増えてきたのだろう。



ほんでもってゴーヤーであるが、冒頭のキュウリ同様に劣化は止まらず、いまだ低成長の中にある。

この果実は8月下旬には確認していたが、極端に矮小化していて収穫を見合わせていたものの1つ。
他にも似たような果実が幾つかあり、同様に観察を続けていたが、結果的にこれ以上は膨らむ事はなく、どれもいつの間にか黄色く熟していた。
この状況から考えて恐らくは、今期のゴーヤーは個体としてのピークが過ぎていて終了も同然と言う事になるのだろう。


これは前回でも触れた様に、いくら雑草マルチや化成肥料などでリカバリーしていたつもりであっても、元々の体質からくる生育不順に対しての効果は薄いのかも知れない。
この体質改善に関しても解決したい課題ではあるが、やはり根本的には植える位置をズラすなど、連作障害対策を施した上でやるほかないのが実状なのであった。



この後、オクラは中旬に入ってからも着果ラッシュを迎え、また成長ペースが上がる事となる。
続きは次回にて。




では、また、CUL。

食べ蒔きファーム5G 8月下旬後編・鈴なりエダマメと連作トマトの落差が激しい夏

前編ではキュウリの収穫後、これまでの結実でエネルギー切れを起こしたのか勢いに急ブレーキかかかり、枝葉の変色が始まっていた。
ゴーヤーも連作障害で生育不順が続くだけでなく、やはり早くも体力低下らしき変色が起きるなど厳しい状況にある。
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なかなか収量に結びついていない一方、まともな生育を続けていたのがエダマメで、今や鈴なりに実っている。

7月中旬の開花から順調にマメが膨らみ続けていて、この8月下旬になる頃にはパツンパツンになっていた。
今回のエダマメは「白鳥」と言う品種で、収穫タイミングはタネ蒔きから約80~90日、開花から約40日後が目安との事なのだけど、逆算すると少し早い様な気もする。
ただ、気温が高い状況が続いたりすると収穫期が前倒しになるとも言うし、判断がつかないまま放置を続けるのも具合がよろしくない。
現状で言えば完全に、はち切れんばかりに膨らんでいるので、こうなるともう外観だけが頼りである。


と言う訳で、まず試しに半数ぶんだけ取り込み、味をチェックしてみる事に。

植わっていたものの半数とは言え、いざ数えると結構な量になった。
株は徒長気味な個体ばかりだったけど、何とか形になってくれたのが嬉しい。


中には虫に噛られたり、病気に見舞われたらしいものも混じっていたが、ごく少数のみで済んでいて大部分は無事である。

特に薬剤も無く育てていた事を思えば、なかなか良好な結果だと言えるだろう。


んで肝心の味だが、これがかなりイケていて意外な驚きがあった。
単純に茹でただけのに、しっかりとした甘味があり、粒も大きくホクッとした食感が心地よい。

唯一、難点を挙げるとすれば、マメを吸い出す時に内側の殻まで引っぱられて口に入ってくるクセがあり、少し煩わしい点か。
これはちと熟し過ぎたためなのか?あるいは、もともとのクセなのか?よく分からない。
とは言え味と実入りが良いので、デメリットとしては大した問題では無いだろう。
初めてでも簡単に育てられたので、これからチャレンジしてみたい人にもオススメしたい品種である。



ちなみに今、もう1種育てているのが「¥100均一の茶豆」で、こちらも7月のタネ蒔きから成長中である。


画像では開花してから暫く経過しており、いくつか着果している状況。
このまま順調に行けば、時期をズラしてのエダマメ収穫となりそうだ。


唯一の問題点としては、葉が穴だらけな所か。
今期はやたらオンブバッタが多く、初期からエダマメの葉を噛られまくっている。
他の野菜と比べてやたら居るので、よほど好みらしい。
時には一部食いつくす勢いもあったりと、どちらにせよ養分を取られる事には変わり無いので、マメに手掴みで駆除を繰り返しつつ持ちこたえている。


しかしながら実のところ、初回で試していた¥100均一の茶豆は発芽してから全てダンゴムシに食い尽くされてしまっていた。
つまり、今回で記している茶豆は2回目の個体群で、下記記事の直後ヤケクソで買い直し、再び蒔いてから現在に至ったものである。
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当時は発芽率が良かっただけに、まさか全部食われるとは思ってもみなかった。
2回目も幾らか噛られた個体はあるが、こちらは不思議と持ちこたえる事が出来ている。


この違いについては多分だが、初回の7月中旬は梅雨の戻りで土壌の湿度が高くダンゴムシの活性も高かったのに対し、2回目は下旬にあたる頃で再び梅雨明けモードに戻り、土壌が乾燥気味だったのが良かったのだと考えられる。
要するに、「なるだけ乾いた気候でダンゴムシの活性が低い時に蒔けば噛られにくくなる」と言う事なのだが、蒔く時期やタイミングが僅かに違うだけで、こうも経過が変わるんだなぁと実感である。



しまいに、発芽から殆ど触れて来なかったトマトなのだが、ここにきて地味に開花をむかえていた。

と言っても、現状では2つほどしか咲いておらず、収穫に繋がるかは不透明である。
今期はゴーヤーと同様に、連作障害らしき影響が強く出たためか生育不順な個体ばかりな上、発芽直後の植え替えに耐えられず枯れた個体も幾つかあったりで、まともに残ったのは1~2本だけ。
このうち今回で開花したのも1本だけで、もはや生えている事が奇跡みたいな状況である。


前年度では、連作障害を回避すべく「新しいスペース」に植えた事で収量が回復していたが、同じスペースで引き続き育てたのがアダとなったか。
となれば今期も「また新しいスペース」を試すなどで少し位置をズラしていれば、経過が変わっていた可能性は無くもない。
2018年の開始以降たびたび見舞われてきた現象とは言え、ほんの1年~2年程度で既存のスペースでは育たなくなるんだから油断も隙もないよなぁ。
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よくよく考えると、狭小な範囲内で安定的に、かつ連作障害を避けながら家庭菜園を続けるのって、実は難しい事なのかも知れない。
初めは良いとしても、年を重ねる度に場所や土壌を変える必要がある訳で、なかなか手間とコストがかかるし、簡単には対応できない場所もあれば、中には諦めざるを得ない状況だって出てくるだろう。

今後の農業なんかでは、こういった連作障害と言う大きなデメリットを如何に解決できるかも重要なトピックとなりそうな気がするけど、どうなんだろうか。




おまけシリーズ。



またエダマメで羽化したセミの脱け殻。


なんか今期はエダマメにセミが居る率が高いのだが、これは偶然なのか、あるいは何か好むフェロモン的な物質があるのか。

まぁ、どんな理由であれ、生命感がある季節は賑やかで楽しいものです。




では、また、CUL。

食べ蒔きファーム5G 8月下旬前編・いきなりペースダウンなるもキュウリとオクラにオマケのゴーヤー収穫

前回は夏らしい勢いに溢れていた5期生。
再びデカいキュウリを収穫できたりと、ピークの真只中にあった。
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んで、今回の下旬に入ってからもキュウリをゲット。
大きさ、形ともにバランスが取れててイイ感じ。


またこの直後にも2本セットで追加。
右のは太くて固くて長くてステキ。

これらも相変わらず成長が早かったが、なんとか絶妙に収穫タイミングを合わせる事が出来た。
やはり単発よりも数が纏まった方が嬉しいものです。



しかし、この収穫を期に、少し様子が変わりはじめる。


特にキュウリの葉が下から変色しだしたり、ここまで殆ど居なかったウリバエも現れる様になってきたりと、何だか全体的に、急に勢いが止まってきた。

これは多分、デカキュウリを何度か着果した事で体力が低下しているのだろう。
とりあえずの応急措置として雑草マルチや生ゴミで養分を補強してはいるものの、あまり効果が出ていない所から考えて、結構なバテ具合らしい事がわかる。
とりあえずの対応として、これを機に変色部や伸び過ぎた枝葉を剪定して、果実に養分が回るよう施してみた。


ただ、これで根本的な体質の変化や体力低下まで回復できるかは未知数である。
実際、この下旬も半ばを過ぎた頃から、前回と比べてヤグラ周りの枝葉にも隙間が出てきて色味も薄くなってきた。

こんな短期間に急激な劣化が始まるとは思わなかったが、まだ今後の気温で変わる可能性は残されているはず。
今は様子見を続けるほか無いであろう。



次にオクラだが、コチラも下旬に入ってから1本だけ追加。
ちと虫に噛られていて画像下部にもキズがあったりするが、火を通して食べるので無問題。

ただ前々回と同様、いまだ収量は単発に留まってる。
植えた本数は結構あるだけに、いずれかフィーバーかます個体が出れば良いのだが。


1つ期待できる点としては、この下旬も半ばに入るあたりから、じょじょに着果数が増えてきているところか。

まぁ、全体的な成長率が低い点には変わりなく、なかなか改善もしないのだけど、少なくとも今後にかけて収穫量が増えてくれれば御の字ではある。



一方のゴーヤーについては、相変わらず成長率に大きな変化はない。
と言うか、コチラもキュウリと同じく、下旬も半ばに入るあたりから葉に変色が出ており、シーズン真っただ中にして早くも体力低下の症状が顕れている。

今期のゴーヤーは初めから連作の影響が色濃く出ていただけに、バテるのも早い様だ。
ここまでに収穫出来たのは前々回の小さな2つのみである点から考えて、思った以上に根本的な体質の問題を抱えていると言う事なのだろう。


こんな中にあって、一応は収穫できた物もある。

しかし大きさは10cmほどと矮小化が著しい。
例年、この時期から10月までなら充分な果実が採れるものだが、今期は初めからこの調子である。
しかも植えた全数は20本以上もあるのに、まったくもって着果数と大きさがついて来ていない所からしても、いかに生育不順であるかが分かる。


実は今期、これまで何度か苦肉の策で化成肥料を追肥しているのだが、あまり効果が無い様子でもあった。

ちなみに、なぜ苦肉の策なのかと言えば、当プロジェクトでは基本的に養分はオガクズや落ち葉、生ゴミなど天然の有機物で賄っていて、化成肥料は発芽や育苗期に限定しているから。
極力、環境に合わせた形で、雑草などと同じく植物本来の生命力を引き出すのを目的に、あまり頼らないようにとの考えである。
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なので今期も過去に準じた肥料を使っていて、今回の劣化が始まった時も、主に除草後の雑草の束や生ゴミ、あるいは極端に成長率が低い場合などでは有機肥料で養分を強化していた。

もっとも現状では劣化は進んでいて復活の兆しも無いし、もともと連作障害やら生育不順やらを繰り返していたので、ハナから何をしても効果なんて無かった可能性は否めない。
けど、少なくとも試せる余地があるなら、やる意味はあるんじゃないかと言う観点で、柔軟に対応している所である。



しかしながら個人的には、ただ野菜を作ると言うだけでこれほど養分が必要になるのって、何だかエネルギー効率的に良くないと言うか、考えものだなと言う感想を抱かずにはいられない。
なにせ現代の野菜などは人の手が加わり、原種だったものより遥かに成長力が強化されているのが通常である。
つまるところ、「雑草や原種よりエネルギーが必要な体質に生まれた以上、生育にも成長にも天然成分では足らず化成肥料に頼らざるを得ない部分もあるのではないか?」と言うのも事実なのだろう。

だとすれば、もっと雑草みたいに省エネで育つものがあれば、より生産も効率的になるだろうし、実現すれば今後の農業にとっても画期的なのではないか。
などと思いつつ当プロジェクトを展開しているが、なかなか上手く行かないのも現実なのであった。



次回は後編。

まともに収穫できたエダマメの話と、やっぱり連作障害の出てるトマトの話に続きます。




では、また、CUL。

食べ蒔きファーム5G 8月中旬・緑あふるる夏にデカキュウリ収穫

前回にて遂に本気モードを迎えた5期生。
連作障害や虫の食害などで生育が心配された中にあって、みごと収穫物を得られるほどに成長してくれていた。
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特にキュウリの生育は旺盛で、思っていた以上の数量をゲット。
以降も続々と着果が続いており、まだまだ楽しめそうな状況であった。



ほんで、今回の中旬も順調な経過を辿っている。
どれも青々と繁り、今まさにピークと言ったところ。

毎年のこと、梅雨時までは頼りない姿だった苗が夏に入るなり一挙に成長する課程は感動的ですらある。



前回の収穫から引続き、次々とキュウリが着果中。

こういった曲った果実も大きくなるにつれ形が整って行くので、あきらめず育て続ける価値アリ。
つまるところ、結果的に美味しく食べられれば良いのです。


でもって、この中旬も纏まった本数を収穫。

右端のは約29cmと、前回を上回るデカキュウリっぷり。
着果からとんでもないスピードで巨大化していったが、ここまで成長が早いと油断も隙も無い。
同じウリ科で、似たような枝葉のメロンやカボチャは果実の熟成に時間がかかり、ある程度なら収穫期に融通がきくが、キュウリは本当に急激である。
なんだか育ててみて初めて知る意外な生態に、いっそ「急瓜」に名称変更すれば良いのにとか思ったりもするのだった。



ゴーヤーについては相変わらず、連作の影響なのか着果していても小さい傾向が続く。


ゴーヤーの場合、果実が矮小でも味には殆ど関係がなく、色艷さえ良ければ美味しく食べられるのだけど、やはり前年度と比較すれば寂しくもある。


むろん環境によって大きく姿を変えるのが生命なので、極力リカバリーは施したいところ。
例えば、かつて初年度でも、「枯れかけたゴーヤーに雑草マルチなどで栄養補給したら復活して再び収穫まで行けた」と言う事もあった。
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なので今回も、除草した雑草を束ねて根元に被せたほか、この雑草マルチの下に生ゴミもブチ込む形で養分を追肥
こうすればマルチの下に微生物が増えて分解が進むし、隠す事で野生鳥獣に荒らされるリスクも低減できる(※ただし虫の大量発生に注意)。
あとは、どれだけ効果が出てくれるか経過観察を続けてみよう。



他のトピックとしては、地味ながらオクラの成長と開花が続いている事か。

中でも喜ばしいのは、フタトガリコヤガが姿を消し、新芽が出て葉が回復しつつある事。
前回では幼虫が葉に集ってボロボロに噛り散らしてた上に、成長率も低下気味で足踏み状態だったりと、一挙に問題が噴出していた。


ほんで対策のため試しに、幼虫に「アルコール消毒液」を噴射してみたら、嫌がるようにポロッと落下。
以降は現れていないのだけど、これはやはり効果があったと考えて良いのだろうか。
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正直に言えば、実質的にはピンセットでつまみ落とした数の方が多く、またこの後の9月頃になって再び現れる事になるのだけど、アルコール消毒液との併用によって一時的にでも撃退できたのだとすれば、やった意味があると言って良いんじゃないかとも思う。


もう一つ課題としては、いまだ成長率が低めで着果数が単発に留まる点か。
本来ならもっと生い茂る様なので、こちらも雑草マルチと生ゴミで養分を補強しつつ、今後、気温が落ち着いてきた頃にどれだけ伸ばせるかがポイントになりそうだ。



しまいに現状で最も大きな問題を抱えている1つが、「¥100均一のタネで生えたズッキーニ」。
この成長率が著しく低く、なんだか小さいままの状態が続いていて葉に変色もある。

辛うじて開花しているらしいものの、どれも雄花なので、無駄なエネルギーを使わないように摘花しておく。
この低成長が高温のせいなのか、あるいは土壌に由来するのかは分からない。
少なくともタネには問題ないはずなので、何かしら環境的な要因が絡んでいる可能性がありうる。
事実、過去に何度かスイカやカボチャを育てていたスペースなので、ウリ科を連作していた影響も考えられるだろう。


現状で出来る手立てとして、やはりこちらも雑草マルチと生ゴミで養分を補強してはいるが、結論を言えばズッキーニは下旬には全部枯れる事となる。
発芽率が良かっただけに期待はあったが、結果的に上手く噛み合わずじまいなのであった。



とまぁ、いまだ大小の問題点がありつつも、まだ夏野菜のピークは続くはず。
ここからもうちょい、いやもう一段階は成長率が上がるよう、手立てを講じたいところでありんす。




では、また、CUL。