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食べ蒔き二期生レポート 5月下旬・発芽とタネ蒔き継続

「古いタネ」、「貧弱なタネ」、そして「不安定な気候」などなど様々な要因からか、発芽に苦戦を強いられている二期生。
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そんな中でも、気温の高まりと共に、何とか兆候も顕れる様になります。


では、いざ。


🌑5月下旬・発芽とタネ蒔き継続🌑

初回、そして前回と失敗を重ねつつ、この頃から次第に発芽する様になる。


一応、メロンが幾つか発芽したものの、その色艷にはムラっ気があり、葉もシワや変色が出るなど、昨年の様な勢いが無い。
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昨年度がワサワサに出ていたのに比べギャップが大きく、些か寂しくもある。



トマトちゃんも発芽。
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こちらも案の定、沢山蒔いた割りに生えたのは2つほどと少なく、その姿も何だか頼り無い。
勿論、せっかく生えたものなので、これら芽は慎重にスプーンで掬って紙コップに移し替える。



この時点で品種の区別など無く、もはや「生えただけマシ」な状況である。

昨年度を例にすれば、4月の下旬頃には既にポットに移し替えていたので、比べるに差違は明白。
この原因を突き止めようにも、全ては状況証拠ばかりで確定しないのだが…。

やはりタネの品質によるウェイトが大きいのか。



一方、ここまでにカボチャとゴーヤは全て失敗。


特に、カボチャに関しては昨年度の発芽率がウソの様に、もはや二年越しかどうかなど関係無く、どの品種をいくら蒔いても生えずじまいであった。

いわゆる「一期生」の時にも同じ様な感想を抱いたが、現代のカボチャって根本的に生命力がスポイルされている印象が強い。
それは昨年度に育てた株も、元々の品種より小柄となっていた様だし、かつ病害虫に弱いなどの症状に見舞われていた事で明らかとなった部分である。
culrides.hatenablog.com


実際、昨年度にギリギリ上手く収穫まで育った「普通サイズのカボチャ」も、その中身のタネは先代に比べ異様に小さくなり、仮に植えたとしてもまともに育たないであろう品質に劣化していた。

要するに、「次世代に受け継げない性質」になっている様なのだ。


これらの例を鑑みれば、やはり一定以上の生命力を確保された品種、例えば「昔から存在している品種」のタネを確保しない限り、食べ蒔きでのカボチャ栽培は難しいのかも知れない。

残念ながら、この時点で今年はカボチャを諦める事に。


うーん、ここは一つ、保険の意味で「ちゃんとした品種」のタネも用意すべきだったか。
なんて、企画の根本を揺るがす事を考えなくもないが、一般的な感覚からすれば当たり前の話ではある。



そんな訳で今回の失敗を踏まえ、ゴーヤについては、また別の方法での発芽を再度試みる事に。

その方法とは昨年度を踏襲したものだが、詳細は下記リンクを参照下さればと。
culrides.hatenablog.com

して、その結果は次回に続きます。



ちなみに、同時期にスイカのタネも植えていたのだが、こちらも失敗の連続。
やはりと言うか、どのタネを使っても全く発芽しない状況が続いていた。

もう画像を撮る気にもなれなかったけど、こちらは本当にウンともスンとも生えた形跡が無かったくらいである。
何だか今年は一体どうなってるやらと言う感じだ。



今期の発芽行程を振り返るに、やはり栽培にはタネの選定が最も重要で、それ次第で生育の全てが左右されるのだなと再認識するところ。

いくらタネは保存が効くとは言えど、その期間が長くなるほど品質の低下は免れられないし、いくら育苗中に世話を施したとしても、元々の生命力が低くては効果が出にくいのが現実なのだろう。


実際、こういった作物の栽培にあたって、タネは「採種した年の冬を越してから次のシーズンに蒔く」、つまり鮮度が保たれた状況で使う様に推奨されている。
また、アカザオやコスモス、マリーゴールドなど観葉植物のタネも同じく、年数を経たものは全く発芽しなくなる現象を確認している。


こう書くと分かりきった話だが、やはりセオリーには従うのがベター。
確実に行きたいのならば、確実な手段を取るべきだと言えましょう。



しかしながら今期、個人的には「実験」の意味もあって、あえて二年越しのタネを使っている。

この理由を挙げるとすれば、植物のタネと言うのは思いのほか生命力が強く、仮にパリパリに乾燥していても水分を得る事で復活する可能性があるから。

これは雑草が良い例だが、いくらキレイに整地されていたり地表に蓋をされていたとしても、ほんの少し管理を放置しただけで、あっという間に復活する事で証明される所。
これは鳥や風でタネが運ばれて来る以外にも、地中に残留していた根などが些細な環境変化を察知し、やがて「復活のスイッチ」が入力されるに至る訳である。

更に極端な例では、「昔の遺跡から発掘された土器に残されていたタネが発芽した」との話がある様に、もしかすると作物のタネも同様の能力を秘めているかも知れないと思うのだ。


もっとも、この結果だけで言えば、やはりタネの鮮度落ちは確かであり、品種の選定も上手くいかなかったのが現実である。


そこで得られた教訓としては、「タネは強い品種を選んで採種したら、鮮度の良いうちに、その次の年には使いましょう」。


と言う事になるのであった。



そんな次回は、6月の様子について触れて行きます。

期待しないでね。



では、また、CUL。