CULrides カルライズ

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食べ蒔き二期生レポート 1月中旬・終わりなき検証

毎度お馴染み流浪のブログ、カルライズのお時間がやって参りました。



超後れ馳せながら、明けましておめでとう御座りまする。


果たして更新しているのかしていないのか、相変わらず頻度にムラのある当ブログでは御座いますが、そのぶん濃度の高い記事を執筆して参ろうと考えております故、お時間の許す限りに、あるいはティータイムの合間にでも、ごゆるりとお楽しみ頂けましたら幸いに思います。

斯様にて、今年も宜しくお願い致します。



さて、本年一発目は「食べ蒔き作物シリーズ」であります。


当プロジェクトの初回は2018年に、そして今期となる二期生は昨年度より継続して展開している訳ですが、その年末最後の記事から過ぎること約1ヶ月、年を跨いで現在に至ります。
culrides.hatenablog.com


前回までに記した通り、実質的な栽培は既に終了している。
先に結論から言えば、今回も「終わった作物の話」が中心となり、ハッキリと言えば特筆すべきトピックなど何も無かったりします。


しかし何故、それでも観察して記事化するのかと言えば、まだ何かしらの「変化」や「発見」があるかも知れないから。

仮に作物の生命活動が止まったとしても、それで全てが終わった訳では無く、例えば気温や微生物など様々な要素との相互作用を経て、もしかすると根が復活したり、枝葉や果実が土壌に還り養分が活性化するなど、新たな側面が判明する可能性もあるからです。


つまり、こうした自然の循環作用が残る限り、まだ検証の余地があると言う事。
何をもって終了とするかの線引きは曖昧かつ、在って無いようなもので、最終的な意味での終わりは最後まで判らないはずなのだ(意味不明)。



などと、自分でもちょっと何を言っているのか良く解りませんが、少なくとも現状においては、何も起こらないままであるのも現実。

ムダな前置きはここまでにして、とりあえず様子を記して参りましょう。


では、いざ。


🌑1月中旬・終わりなき検証🌑

今期、現段階までに唯一生き残っていたのがトマト。
前回となる12月中旬の時点で相当ダメージが進行しており、もはや生命活動の停止も目前な様子であった。


先ずは前回からの変化とは言えば、当然の如く年末にかけて一層と気温低下が進み、それに比例して落果する数も増加。

年明けの1月上旬には大半の果実がポロリしてしまい、現在に至る。
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今期「最も成長率の高かった株」については、1月上旬までは先端部にギリギリ青みを残していたものの、やはり連日の寒さには耐え切れなかったか急激に劣化。
この中旬までに全体が枯れて、パキパキに乾燥している。
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辛うじて果房に幾つかの果実が保持されているが、それらも水分が抜けて萎れていたりする。
かつての一期生と同様、惜しい所で完熟しきらなかったなぁ。



根回りを確認してみると、とりあえず根は張られた状態で、辛うじて生命感は残されている。
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また、幹から気根が出ていた形跡もあり、ギリギリまで成長を続けようとしていたであろう様子が伺える。
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更に、前回12月中旬までは青々とした脇芽が生えていたけど、年明け頃から衰弱が始まり、現在までに全体が萎れてしまった。
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先端部には少し青みを残しているが、それとて若く元気そうな芽でも、本格的な冬の寒さには勝てないのだろう。



正直なところ、既に昨年の11月時点で収穫の見込みが薄い状況が続いていた事もあり、以降は殆ど完全なる放置プレイ状態であった。

たまに様子見するものの、残った果実の成熟は一向に進まず、結果的には何も出来る事が無かったと言うのも確か。
世話をしようにも、生育を維持するにはビニールハウス位しか思い付かないし、そこまでの設備を施すのは難しいのが実情である。

為す術もなく落果してゆく果実を見るにつけ、他にどんな対策があるのだろうかと思案するばかりだ。


ただ、今冬は暖冬傾向にあると天気予報で発表されていた様に、今期のトマトは2018年に比べれば若干だが枯れるスピードや落果の頻度が低かった印象。

その点では、もう少し日照時間や積算温度を稼げていれば、結果が変わっていた可能性もある。
特に昨年度の秋は大型台風が相次ぎ、また長く天候不順にも見舞われていたせいで、余計に成熟が遅れた感は否めない。

これが例えば本格的に寒くなる前の段階、つまり秋から晩秋、遅くとも初冬までに天候に恵まれシッカリ成熟が促されていたならば、更なる収量アップに繋がったのかも知れない。


いずれにせよ2018年との結果も鑑みれば、こと露地栽培において果実の成熟と収穫までを視野に入れた場合、基本的には11月末~12月上旬までが限界と言う事になるのだろう。



この他、成長率が低かった貧弱な株については、もはやドライフラワーの如く乾燥しきっていて、完全に生命活動が停止。
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また、今期の初期に植えた、ポットで育苗していた株も静かに大地へ還ろうとしている。
もはや背景の「落葉マルチ」と一体化しつつあり、まさに自然の循環作用を体現するところ。
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しかしながら、あれだけ貧弱な姿だったにも関わらず、いまだ原型を保とうとする姿に生命が持つ底力を感じる。
いやはや、ここまでよく頑張ってくれたものです。



試しに何となく、これら貧弱な株のうち一本を引っ張ってみると、何の抵抗も無くスッポリ抜き取れてしまった。
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うーん、根が無い。

全然ヒゲが発達していないぞ。
これでは「棒」が刺さっているも同然である。



更に他の貧弱な株も引っ張ってみると、同じく軽く力を入れるだけでズポッと引っこ抜けてしまった。
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どうでも良い話だが、その昔「スーパーマリオUSA」と言うファミコンゲームでも、アイテムの野菜を引っこ抜く時に大きい野菜の時は手応えが強くて、貧相な野菜の時は軽くなっていた様な記憶が。
いや、本当にどうでも良い話ですな。



これら貧弱な株の根を確認してみると、やはり密度は薄く、文字通り根本的に発達していなかった模様である。
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もう少し状態を確認してみると、確かに主枝の基礎となるであろう太く長い根を中心に、細かいヒゲ(これらは恐らく他の枝葉や果実に養分を回す役割りの根)が幾つも出ているが、いずれも短く細い。


この根の成長率について、昨年度(一期生)の株と比較すれば圧倒的な違いがあり、まさに「根の成長率=株の成長率」で相関関係にある事が良く解る。
culrides.hatenablog.com


一期生の場合、栽培当初は貧弱だったものの、成長に従い根が発達していった株も多く、そのぶんだけ果実の出来と収穫量に反映されていた。

しかし、この二期生は終始貧弱な傾向にあり、極端に収量が低かった事を振り返れば、やはり如何にしてイケてるタネを確保し、成長率の高い状態を維持出来るかが栽培における重要なポイントとなるのだろう。


そう考えると今期は上手く行かなかったと言う事になるのだが、いずれにせよ、この結果が次期へのフィードバックとして活かされ、更なるクオリティーの向上へと繋げられれば理想的ではある。

実際、自然栽培ってトライ&エラーを繰り返し、何年もかけてスタイルが確立される訳で、そうそう一昼夜にして大成功する方が奇跡と言えなくもない。

当プロジェクトにしても、この試みを続けて行く中で、何かしら「これはイケる」と言う方法論が示される所まで持って行きたい所ではあります。



もっとも、二期生のレポートに関しては今回が一段落となる見込みなので、次回は一連の纏めでも記そうかとも思案中である。

まぁ、一つの反省会みたいなものなので、そんなに大した内容にはならないかと思います故、暇つぶし程度にお付き合い下さいますと幸いで御座ります。




おまけシリーズ。



昨年の晩秋に栽培を終えた、ゴーヤの根回り。

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もう全てガビガビに乾燥しているが、まだ根はシッカリと張られている様子。
と言う事は、実はまだ生きている可能性も有りうる。


果たしてこのまま植えっぱなしにしておいて、まさか次期に復活するのか。
それとも、潔く抜き取って終わりとすべきなのか。

その行く末は如何に。



では、また、CUL。