CULrides カルライズ

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食べ蒔きファーム5G 12月下旬・けなげなアブラナ科たちと逞しきジャガイモの年末

あけましておめでとうございます。
今年も宜しくお願いします。



と言う訳で前回の11月中旬から約1ヶ月半あけて12月下旬の話をば。
しばらくぶりだが、この間に小さいながらも幾つか変化があった。
culrides.hatenablog.com

11月までは暖かさも残っていたところ、12月に入ってから急激に気温が低下し、一気に冬の気候に移行しただけでなく、中旬~下旬には最強寒波が流れ込むなどで、日中も厳しい寒さが続いている。
ゆえに実質的には終了も同然な状況下、10月に蒔いておいた大根、人参、白菜、菜花などのアブラナ科は生き残っていた。



まずは全景からして侘しき絵面。
ヤグラのゴーヤーは11月までは新芽を伸ばしていたが、12月には枯れが一気に進み完全なる終了を迎え、いまは全体がカピカピに乾燥。
この流は例年通りである。



前々回までに終了していたオクラも11月までは青葉が残っていたけど、12月に入ってからの急激な気温低下によりツルッパゲとなり、今は幹だけの、文字通りただの棒立ち状態である。

ただ幹だけは枯れておらず青みがあるし、トップには蕾の名残りも。
ギリギリまで開花のためにエネルギーを使っていたであろう様子に、植物が根源的に持つ逞しさが伺える。


こんな中で、だいぶ前からタネを採るため残していたオクラの実が。
この個体は一番最近、確か10月中旬~下旬くらいに着果したもの。

まだ青みを残していて採るには早そうな雰囲気。
もうちょい茶色く乾燥するまで置いておこうかな。


こちらは、もっと前から収穫せずに残していた一本。
画像をご覧の通り、途中で幹が折れながらもド根性で実を保持していたタフオクラである。

11月下旬くらいには茶色くなっていたので、もうタネは形成されているはず。
こちらも次期に発芽スイッチが確実に動くよう、まだ少しのあいだ寒空に当てておく。



あと残されていたものと言えばトウガラシ。
こちらも前回より実が膨らんで、「らしい形」に成長している。

ただ、この12月中旬~下旬の寒波の影響か少し葉が萎れ気味に。
赤く熟すまではまだ時間がかかりそうだけに、今後の生育には予断を許さない感じである。



一方、耐寒性のあるアブラナ科は青々としている。
これは大根で、前回の画から結構な成長を遂げていた。

だが、いまだ「大根」が形成されている様子は無く全体的な成長率も普通の農園のものと比べて低いものとなっている。
秋撒きなら約90日が収穫の目安らしいので、10月上旬の発芽から考えるとまだ成長途上と言う事なんだろうか?


こちらは人参。
なのだが、どれも殆どパヤパヤ程度にしか葉が伸びていない。

大根も人参も間引きはしてはいないので養分を取り合っているにしても、やたら成長率が低いのが気がかり。
何らか対策を施してみたいところである。


こちらは確か白菜で、やはり伸びてはいるが結球しておらず「形」には程遠い。
と言うより、結球しそうな兆しが無いが…。

白菜の収穫には約120日ほど必要と言うので、大根と同時期の発芽から考えれば1月~2月に結球のはずだが、厳冬期に成長が止まるならば、もっとズレ込む可能性もありうる。


しかしながら後々に調べてから知ったのが、白菜のタネまき適期はほんの数日間しかないらしく遅すぎると結球しないのだと言う。
通常なら8~9月中に蒔かなければならない様なのだけど、当プロジェクトでは10月上旬だったため根本的にタイミングを外している感が否めない。
よもや収穫期を遅らせたり、また暖かい時期の病害虫を防ぐ意味でも遅くしたのがアダになった形である。
ちなみに菜花については生えてるのかすら怪しく、果たして春に顔を出してくれるかどうか。
culrides.hatenablog.com


こんな感じで、アブラナ科に関しては成長率の低さが著しく果たして本当に収穫できるやらといった状態。
この原因については、いずれも10月上旬あたりに蒔いた事で「成長するための時期」まで遅くなってしまったのが最も大きいだろう。
この点から、これらアブラナ科は概ね秋撒きとは言われているものの、実際は「夏撒き(晩夏)」と表現するのが正しい気がする訳で、やっぱり蒔く時期を間違えたかと思わなくもない。
また他にも、過去数年にわたり色々と栽培を続けている場所なので、根本的に養分が不足しているなど、複数の要因が絡んでいる可能性がありうる。

なんだか失敗くさい空気も漂っているが、要するに準備不足が露呈した形ではある。
まぁ生育を続けている以上は如何なる展開となるか分からないし、今は観察を続けながら出来る事を模索するほかないのだろう。




おまけシリーズ。



夏の収穫時に採り逃した「こぼれイモ」から発芽したジャガイモの苗。
こんな小さな芽がポツポツと、11月の下旬あたりから何ヵ所か顔を出しているのだった。

大きなイモは全部取り込んだはずなので多分、かなり極小な種イモから発芽したものと考えられる。
つまり自生した事になるんだけど、単に土中に埋まっていたところから生えてくるなんて雑草並みの生命力じゃまいか。


ただし、このジャガイモもトウガラシ同様に寒波のためか萎れた個体もある。
どれだけ耐寒性があって冬越し出来るかも分からないが、これでもし収穫まで行ければ、初めて「本当の意味で放置プレイのまま世代交代」した事になるので、今後の展開が楽しみでもある。


こんな寒さの中でも逞しい生命活動が繰り広げられ、意外な発見のある当プロジェクトなのでありました。




では、また、CUL。