CULrides カルライズ

発見と探究そして文化。そんな諸々の話。

年越しスノーボー道

新春山頂三点倒立。

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明けましたね。

いや、何を今更などと言わずに。



今年も年越しでスノーボーズへ行きました。


今回も昨年と同じく、ドラゴンクエストだかドラゴンナイトと言うか、つまり将棋の段位にある様な名前のンデゲレ。

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周知の通り、昨年から今年に入るまでに記録的な積雪の少なさであった為か、思ったより人は少な目。

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ホテルの従業員の方も、「こんなに雪の少ない年は初めて」と仰っておりました。


ここまでの道中、周辺の山々も地肌が見えており、人工雪で整地されたであろうゲレンデが幾筋か遠目に見てとれたが、いずれも人気が無い。

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実際このゲレンデも、昨年度は開かれていたコースの半分はクローズされており、リフトすら動いていないと言う光景が目立った。

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もっとも、最近になり急に大寒波の影響で一気に降雪が進み、逆に積りすぎの感もある。

まさに気候変動。
地球もまた変化し続けている事を実感である。



久々の初日は、固いバーンに振り回されとっ散らかってしまい、リズムが戻らず。
無駄に転んで尻が裂けるわ手が痛いわで、ヒーコラヒーコラバヒンバヒンbyおぼっちゃまくん


特にアナル、もといヘモレイジホルダーの私としては、転倒による臀部への過大な衝撃は最も回避したい事柄である。
その症状次第では、日常生活を根本から揺るがしかねない問題だからだ。
ケツパッド導入が検討される昨今である。



しかし、よくスノボ指南書で、「手は着かず全身でスライディングする様に受け身を取るべし」的な事が書いてあるけど、言いたい事は解るが固いバーンでは怖すぎないか、それは。
アバラ折ったり顔面強打しそうで。

もっとも、手を着いても折れるだの脱臼だの大怪我する可能性が高い訳だが。



実は、始めた頃はスケボー用のプロテクターを着用しており、当然の如くダメージの軽減には効果抜群。
特にヒザとヒジの関節が保護されているので、転ぶ時の安心感は捨てがたい魅力だ。

ウェアの中でかさ張るものの、出来れば着用するに越した事は無いと実感である。



そんな初日であったが、丁度その夜に15センチ程の新雪が積もり、二日目は程よいコンディションの親切設定に変更。
新雪だけに。

ふんわりスノーは体と心の負担を軽減し、そして転倒した貴方のお尻を優しく包みます。
byムアツ布団か何か。



今回、冒頭の写真にある通りロープウェイで山の頂上まで行ってみた訳だが、こちらは別世界。

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下界とは比べ物にならない程に急激に気温が下がり、また雪の量も圧倒的に多く、まるで別の地域にでも来たような感覚だ。
標高千九百三拾米は伊達ではない。


そして、最も特筆すべきは、周辺の北アルプス山脈を視界に置けるその眺望。

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それはまさしく、ただ登るだけでも来た甲斐を存分に堪能させてくれる絶景である。



当然の事ながら、人の手が入りにくい環境である。
森林が深まるその様は、バックカントリーの雰囲気もささやかに味わえる風情。


いや、実際にバックカントリーをやった事は無く、きっとこんな感じなのだろうと言うイメージだ。

やってみたいとは思うが、スキル的にまだ不安が残る。
無論、木にぶつかるやら、どっかに落ちる的な意味で。


生憎、当日はこのロープウェイから下るルートが閉鎖されていた模様で、噂のロングコースは滑れず。
そこで、更にリフトで頂上まで向かう事に。
そして、そこはまた違う環境が広がっていた。



山頂のリフトへ到着するや、一帯は完全に冬山の様相となり、周辺の木々も、樹氷と行かない程度に雪化粧を纏っている。


しかし程なく、先ほどまで晴れていたのが、急に暗雲が立ち込めると一帯は一段と気温を下げ、雪が視界を奪い始める。
山の天気は刻々と変化し、ほんの数分も経たず景色が霧霞んできた。



毎年必ず雪山での遭難事故が報道されるが、人の気のある場所ですらこの急変ぶりだ。
遭難した側の判断ミスもあれど、変化を読みきる事もまた難しい事が解る。


人は自然に癒しを求めがちであるが、自然は「自然」に人を受け入れる反面、「自然」に命も奪う。
いくら敬意を持っていようが、侮っていようが、無意識でいようが、「自然」はあるがままの現象が起きるだけである。

そう言う意味で自然とは制覇するものでは無く、本来は畏怖すべき対象であると理解すべきであろう。


いくら人間が環境に「対抗」しようとした所で、人間の理解を越える力には敵う筈もなく、ただ「対応」するしかない。
結局は、人間もまたその「自然」の中の1つでしかないのだ。



と、そんなお堅い話は置いておき、最上部にあるこのコースは木々が両脇に迫り、中々タイト。


幅が狭い為、追い抜きや停止では注意が必要なのだが、その代わりにカーブやコブ、壁面など比較的変化に富み、また斜度も緩く思った以上にロングランが楽しめた。

また、人の少なさも相まって、雪質も荒れておらず気持ちが良い。
お陰で、二回滑った頃には太股がパツンパツンである。


一応、断っておきたいのだが、コブがあろうが壁があろうが、跳ねたり飛んだりンbyトム&ジェリー的な「攻める」スキルは一切御座いません。

いや、ほら、ただの斜面よりは、変化があると何か楽しいなって。
ただそれだけです。


しかし、天候の悪化と供に更に気温も下がり始めたので、程なく切り上げる事に。
また来たいぞ。



最終日はまた気温が上がり、ひと滑りで汗ばむ程の陽気。

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その為か、前日の新雪はあっという間に溶けてしまい、またゲレンデは固いバーンへと逆戻り。
更に昼頃になると、地面が覗いている場所も散見される様に。



この滞在中で気になった事があるとすれば、やけにレスキューの出動率が高かった事か。
昨年はこんなに出てなかったと思うが、とにかくひっきりなしに出動している。

確かに、こんな固い雪面である。
いつどんな怪我をしても不思議ではなく、改めてスノーボードが危険と隣り合わせのスポーツであるかを思い知らされる。
そう、スノボって軽く見えてそうで、実は結構ハードなのです。



所で、かなりどうでも良い話だが、何故、ゲレンデに流れる音楽は毎回同じ曲ばかりループするのか。
三代目魚武濱田成夫ブラザーズとか、エグザイールとか、サカナくんションとか、ONE PIECEとかワンピースとか。

ゲレンデで放送されているFMラジオ?のリクエストボックスがあったけど、結果的にDJの好みで決まってないか。アレ。


いや、そもそも公共の場なので、多数派向けの曲を流すのが前提なのは百も承知だが、何故か無性にあの空気を破壊したくて堪らない瞬間がある。
何と言うか、People=Shitみたいな。
犯罪心理学に詳しい人ちょっと来て。


そんな少数派故の荒んだ心の隙間を埋める様に、そして滑走出来るこの瞬間を名残惜しまぬ様に、帰りの汽車ギリギリまで滑り尽くす。

そう、幾ら滑り倒して体はボロクズになろうと、帰るその瞬間を迎えると途端に、不思議と最後の力を振り絞る事が出来るのです。


尤も、それは見方を変えると、単なる貧乏性とも捉えられるが。
実際貧乏だし。



こうして、二泊三日の年越しスノーボードは無事完遂を迎えるのでありました。
お陰様で楽しいおもひでがまた1つ増えました。
次はいつになるでしょうかね。



友人に、ありがとう。


ゲレンデに、さようなら。


そして、全てのスノーボーダーに、明けましておめでとう。


byしんじか誰か。




おまけシリーズ。



昨年の私。

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一昨年の私。

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数年前の私。

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ブレてないブレてない。