CULrides カルライズ

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食べ蒔き番外編 1月下旬~2月下旬・寒波に冷えつつ空豆を育苗中

前回まではダイコンと菜花の話を。

ダイコンは「根から成長しないままトウ立ちした未熟ダイコンから採ったタネ」から2世を育ててみた所、カブみたいな形に矮小化しながらも味は非常に良い結果に。
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また菜花も¥100均一やホームセンターで買った新しいタネから育てたものの、土壌の養分不足から来るであろう矮小化が著しい。
味は問題無く美味しかったが、やはり成長率には課題が残るのだった。
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この間、水面下で育苗を続けていたのが空豆
もはや食べ蒔きでも何でも無いが、色々試してみたのでレポートを記してみます。



以下の画像で並んでいるのは、ホームセンターで¥150くらいの一番安い価格帯だったタネから発芽した苗たち。
これらは去年11月末に蒔いたもの。
 

当初は蒔いたのが遅めだった事もあってか発芽しないままの期間が長く、よもや失敗かと半ば諦めかけて放置していた。
ところが年末近くになってから徐々に芽を出し、年が明けて1月末にはほぼ全てのタネから発芽。
「発芽しないな」と思っても、じっくり待ち続けるのが大事なんですな。

この発芽期間はタネによりバラツキがあり、早い個体と遅い個体では数週間ほどの開きがあった。
こんなに個体ごとで期間が開くタネも結構珍しい気がするんだけど、空豆の特徴なのだろうか?


冬本番にあって発芽するだけ立派なんだけど、暖冬傾向だった事も手伝ってか日中の気温に助けられていたとも言える。
現状の気候下で発芽できる事が分かったので、このままポリポットは野外で土に直置き。
ただ冷えすぎも良くないはずなので、保温のためポットの回りは除草後の雑草で囲っておく。

いわば雑草(または枯れ草、枯れ葉)マルチと言う訳で、この下には生ゴミも置いてある。
これにより「日光」+「雑草マルチの保温効果」による微生物の活性化と生ゴミの分解促進、同時に養分補給を行う。
厳寒期は微生物の活性が低いので分解は遅いけど、いずれ問題なく土に戻ってくれます。
 
注意点としては、野生鳥獣がマルチをひっくり返して荒らす事も多い事。
なので、本来なら土に埋めるか、この上に板を敷いたり石を置くなどで対策するのをオススメします。


他には、このまま苗が成長し過ぎるとポットの水抜き穴から根が出て土に定着しちゃう点。
これに関しては穴を塞ぐか、ポットの下に板なんかを敷いて置けばブロック可能。
以下の画像ではポットの底に「食べ終わったミカンの皮」を置いて、穴を塞いだ上で土を入れている。

これで根の飛び出し防止や保水効果、定植時の型崩れ防止ほか、いずれ肥料にもなる。
と言っても、根の成長率が高いと飛び出しちゃう事もあるんだけどね。
理由は後述。


ミカンの皮はカビるのが難点ではあるけど、今までのところ苗に問題が出た経験は無く、むしろカビごと定植しても早々と土に戻っている。
プランターなど狭い所での影響は分からないですが、土壌が健康なら分解できるのでしょう。
ちなみに今回の空豆ポットでは確かキャベツのガワを使っているが、他の葉野菜や枯れた花、柏餅の葉などを使っても問題無かったので、色々試してみるのはアリだと思います。


他に試したのは、水では無くて「ぬるま湯」を定期的に与えた事か。
大体30度ちょいの暖かいお湯をポリポットに注いで、一時的に成長のスイッチを刺激するのが狙いである。
まぁ外気温も土壌も冷たいので、注いだ瞬間から一気に温度が落ちてるから効果は短いんだろうけど、冷水を使うより多少マシかなと。
熱湯ではタネや根が煮えちゃうので、ギリギリダメージを与えない程度のぬるま湯なのがポイントです。



こんな工夫を続けながら、上記から約1ヶ月近く経った2月中旬~下旬にかけて段階的に定植。

本来なら本格的に暖かくなる頃に植える予定だったが、実は蓋をしたはずのポットの穴から根が溢れてしまい、一部が土に定着を始めていた。
しかも剥がす時に根が折れたりで具合が良くなかったため、2月に急に気温が高い日が続いたのと、野外で苗が耐えられた点で大丈夫だと判断。
気温の変化に注意しながら、2回に分けて植えてみた。

早めの定植となったので、まだ苗の周りを雑草マルチで保温しつつ生育を促して行く。



ちなみに今回、ホームセンターのタネの他に¥100均一の空豆も試していた。
こちらはもっと早い時期から蒔いていて、上の苗よりも1ヶ月以上前に定植している。

この¥100均一の空豆については去年、まだ暖かい10月頃に直蒔きしたのだが、速攻でダンゴムシやワラジムシに食われてしまった。
なので、もうちょい涼しくなる頃に改めてポリポットで試した所、見事に発芽。
こちらも雑草マルチで根元を保温したおかげか、今のところ生育は順調そうである。


現状の問題点を挙げれば、先端の枝葉周りにアブラムシが集っている所か。
これは発芽当初から来ていたが、調べてみると空豆はアブラムシの好物との事。
基本的に植物は成長ごとに免疫力が増す事で被害が減っていく傾向にあるが、対策だけは施しておきたい。

これに対しては、とりあえずアルコール除菌スプレーの噴霧で様子見。
アルコールスプレーはウリ科のウドン粉病やオクラのフタトガリコヤガに効果があった事から、アブラムシにも試してみた。
culrides.hatenablog.com

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やり方は簡単に、アブラムシがビチョビチョに浸るくらいに直接噴きつけるだけ。
結果については、この段階で半分くらいハガレ落ちていたので「やや効いてるかな」と言ったレベル。
完全とは行かない様だが、一時的であれ撃退出来れば良いでしょう。

他にも、「コーヒーと牛乳の油分が効く」との事だったので、ドリップコーヒーの出ガラシと牛乳パックを洗う時に出た水溶液を混ぜた「カフェオレ風の水」も使ってみた。
この効果についてはアルコールと併用していたので良く分からないけど、暫くの後に確認するとアブラムシが全部落ちていたので効いていたのだと思う。
どうあれ色々な方法を複合的に組み合わせれば、より効果的なんだろうなといった感触であった。


もっとも、これだけでは効果が続かないので、別の方法も組み合わせでおきたい。
上記以外の方法として、テントウムシやカマキリの卵でも見つけて放ってみようかなと思っている。
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以前にもアブラムシが集まっていたヒマワリだかの苗の近くにカマキリの幼虫(幼体)を放ってみたら、結構に数が減っていたので効果はあるはず。
また以下の記事では、ジャガイモの葉に集っていたアブラムシを食べているカマキリをパチリ。
こうやってアルコールなどの天然成分と環境中の生物を活用しつつ、防除を続けて行きたいところであります。
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果たして収穫なるやどうやら。
色々やって行きましょう。




では、また、CUL。