CULrides カルライズ

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食べ蒔きファーム5G 9月上旬・エダマメ収穫のちに体力の限界キュウリと入れ替りでオクラが台頭

前回の8月下旬では、早くもキュウリとゴーヤーに体力低下の症状が顕れてか、枝葉の勢いが無くなり変色も発現。
この頃から気温も落ち着きはじめ、ほぼ猛暑日などは無くなり、わりと過ごしやすい気候へと変わりつつあった。
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でもって9月に入ってすぐ、前回から残していたエダマメに変化が。

8月下旬までは青々としていた実が、うっすら黄色くなっている。
もしやこれは成熟が過ぎていて、枝豆→大豆へと移行しようとしている段階ではないのか。


これ以上置くのはマズいかもと言う訳で、急いで収穫。
オマケに単発のオクラも取り込んだ。

量は前回より少ないが、中身がパツンパツンに膨らんでいるのでボリュームは充分。
ただ、長く野外に置かれた為か、虫食い部分が多くロスも増えてしまったので、やはり青い内に収穫するのがベターなのだろう。


ちなみに味としては、やや堅くなっているかなぁと言う印象はあったけど、問題なく美味しく食べる事が出来ていてる。
虫食い部分については一部、中身がグチャグチャに腐った豆が混じっていたため、面倒だけどキズモノは全部の殻を剥いてチェックしたのち除外。
しかし、大半は殻の表皮だけ噛られて変色しているだけで中身はノーダメージなパターンが多く、普通に食べる事が出来ている。
多分、基本的には中身を守るための免疫力があるからこそ、ギリギリまで無事でいられる様になっているのだろう。



このエダマメの後、また気温が少しずつ下がり、曇りや雨の日は涼しさが感じられる様に。
この頃の5期生と言えば、8月下旬と大した違いは無いものの、徐々に新たな変化が出つつあった。

まず全景からしてボリュームが落ちて、隙間が増えてきている。
特に8月中旬~下旬にかけて始まったキュウリの劣化は止まらず、ますます枝葉の数が少なくなり、新芽も殆ど出て来なくなった。


この果実は8月下旬から着果していたものだが、結果的に大きくなる事はなく、黄色く変色し枯れている。
つい先日までの体力に溢れていた時なら大きく育ったのではないかと考えられるが、もはや今となってはエネルギーが残っていないのだろう。


こんな状態ではあるが、ギリギリ収穫できたのがコチラである。

一応キュウリは収穫レベルまで成長しているものの、少し形がイビツ。
腰がクビレたヒョウタン体型や先細り形状から考えて、適切にエネルギー配分できていなかったであろう様子が伺える。

ちなみに確か、右から2番目の果実と、前出の黄色く枯れた果実は同じ株に実っていたもの。
これは多分、片方に大きくエネルギーが注がれていた一方で、もう片方には行き届かず黄色く枯れただけでなく、大きい方のエネルギーまで中途半端に配分されてしまい先細りになったのではないかと考えられる。
とすれば早めに黄色く枯れた方を摘果しておけば、何とか通常くらいに大きく成長できたか。
はたまた元気があった頃なら、両方ともイケていたのかも知れない。


結果的に、これにてキュウリは終わりを迎えただけでなく、ほどなく急激にカラカラに枯れて、中旬~下旬には完全に朽ち果てる事となる。
ここまでよく頑張ってくれました、ごちそうさまでした。



キュウリが限界を迎えた一方、上の画像にある通り、同時に纏めて収穫できたのがオクラである。
これまで単発しか実っていなかったが、8月下旬あたりで気温が落ちてきた頃から開花数が増えて、9月に入ってから本格的に活気づいて来ていた。

今度はこちらがキュウリと入れ替わって、全体的に成長率が上がりワンランク伸びているし、蕾も複数が同時に着き、次また次と続いている。
8月の真っただ中では成長率が低くポツリポツリ程度だったのに随分な変化である。


この機に乗じてか、再びフタトガリコヤガの幼虫が現れた。
果実の表面にもシシャモの卵みたいな粒々が付着していたが、もしや彼らのだったのか。


8月上旬に「アルコール消毒スプレー」とピンセットで撃退してから暫くは姿を消していたが、また何処からか来たらしい。
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これも改めてアルコール消毒スプレーを何発か噴霧してみると、モゾモゾと嫌がるリアクションの後に姿が無くなっていた。
ただし、まるっきり100%効いてるかは謎で、一部ノーリアクションな個体もいる為、やはりピンセットと併せて除去するのが確実だと思われます。



所で今期、初めて育ててみた現段階までの感想として、夏野菜と言われるオクラの本当の生育適温って真夏よりも、梅雨明け頃や秋口あたりの朝夕に涼しさが感じられる季節が丁度良いのではないかと思っている。
8月中旬までは成長ペースが低すぎて心配したが、あれは暑すぎればバテてしまうので、体力温存のため開花や着果のエネルギーを抑えていたのかも知れない。
これはトマトやゴーヤーでも似た現象が確認されていたので、やはり適温にアジャスト出来るかどうかが正否のカギなのだろう。

よくよく考えれば、発芽温度が約25~30℃と高いからと言って「一日中クソ暑い気候が続く状況」にまで対応するなんて話にはならないし、概ね発芽温度と同じ程度が適温のはずだ。
原産地はアフリカらしいけど、向こうはカラッと乾いた気候の日が多く昼夜の寒暖差が大きいほか雨季もあるので、まるっきりクソ暑い日ばかりと言うよりは、涼しい時間も多く常に同じような温度帯で一定している印象がある。
つまり、この気候条件を平均的に満たしているのが先述の梅雨明け頃や秋口なのだと考えれば、今回の急成長にも合点がいく。


これは常々感じる事だけど、夏野菜といわれているものの大半は本来なら「秋野菜」なのが正確な気がする。
現代はビニールハウスなどで保温して「春に発芽→夏に収穫」といった形で、通常の季節より早く育てて行けるけど、野生下ならばもっと遅くに、本格的に暑くなってから発芽する事になるはず。
となれば必然的に「夏に発芽→秋に収穫」となるので、やはり気候的には極端に暑い日より少し涼しさがある方が快適だからこそ成長が本格化し、オクラの実りも増えてきたのだろう。



ほんでもってゴーヤーであるが、冒頭のキュウリ同様に劣化は止まらず、いまだ低成長の中にある。

この果実は8月下旬には確認していたが、極端に矮小化していて収穫を見合わせていたものの1つ。
他にも似たような果実が幾つかあり、同様に観察を続けていたが、結果的にこれ以上は膨らむ事はなく、どれもいつの間にか黄色く熟していた。
この状況から考えて恐らくは、今期のゴーヤーは個体としてのピークが過ぎていて終了も同然と言う事になるのだろう。


これは前回でも触れた様に、いくら雑草マルチや化成肥料などでリカバリーしていたつもりであっても、元々の体質からくる生育不順に対しての効果は薄いのかも知れない。
この体質改善に関しても解決したい課題ではあるが、やはり根本的には植える位置をズラすなど、連作障害対策を施した上でやるほかないのが実状なのであった。



この後、オクラは中旬に入ってからも着果ラッシュを迎え、また成長ペースが上がる事となる。
続きは次回にて。




では、また、CUL。