話は11月の上旬ごろ。
前回のライトゲーム記事に触発される形で、再び釣りをしてみた。
前回の記事
海のハーフタレント
実の所、その前回から間を置いて相当久しぶりに早朝ショアジギなぞにも出向いてみたのだけど、何のトピックも残らぬ程に見事ズーボー。
久々過ぎてイマイチ感覚的に乗りきれなかった部分があるにせよ、周囲も全く当たっていなかったし、あまり情報も芳しくない中で時期的にハズシてしまった感は否めない。
そんな今回も2時間程度しかプレイしておらず、最初に結論を述べてしまえば殆どツルッパゲに等しい有様。
だけども、それでも何となく思い当たる節があったので竿を出す事にしたのでした。
さて、最初に訪れたのは、近隣のサーフに注ぐリバーマウス。
つまり河口のポイント。
川幅は約10~15m前後で、水深は大潮の最深部で1~1.5m程度と平均して浅く、比較的どこにでもある小規模と中規模の中間にある様な河川。
位置的には、海から100mほど遡った、まさに気水域である。
ここは川べりまで降りられるのだが、いつもは上から眺めるだけで通過する事が常で、今まで希にしか竿を出した事が無く、また大した釣果を得た記憶も無い。
ただ一応、画像の中央辺りから入る緩やかなカケアガリの周囲では様々な小魚がフィーディングしており、確かな魚影を確認出来る場所となっている。
何故、ここに来たかと言うと、この前日に小雨が断続的に降った事と、当日は中潮だった事による相乗効果を期待していたから。
また、11月にしては気温が高い予報でもあったので、水温も上昇するのは間違いない。
簡単に言えば、酷くない程度の濁りが入り、上流から流れ出た養分(ベイト)と適度な水温、そして潮位が重なる事で、魚の活性が上がるのでは無いかと予測したのだ。
冒頭の「思い当たる節」とは、この事だったりする。
でもって、先ずはポッパーを投入。
カケアガリを越えた対岸へキャストし、最深部を横切る形で手前まで引いてみる。
が、しかし、安定の無反応。
現場をよくよく観察すると、思ったより雨後の濁りは薄く水はクリアで、狙った効果はあまり期待出来そうに無い。
しかも休日が絡んでか、水際には行楽で訪れた人々が多くプレッシャーが高い状況である。
それでも手数は必要なので、ポイントを塗りつぶす様に扇状にキャストし、流れに乗せてポップ、流れを横切り連続ポップ、時にカケアガリ沿いを「U字ドリフト」で誘うなどアレコレ試すが何も起きない。
試しにミノーを投入するか考えるも、手前が浅すぎるし、カケアガリの周囲には結構ストラクチャーが絡むので根ガカリの懸念があった。
仕方無いので歩を海岸方向へ進め、河川と海との境目を形成するテトラ混じりの護岸エリアへ。
先程より河口部の幅が広くポイントも遠くなるが、人影はまばらとなり先程よりはプレッシャーが低く感じられる。
ここでポッピングしてみると、引いてる途中で違和感。
なんだかゴミ的な物体が引っかかり、ルアーごとクルクル回って来たかと思えば、サークーのグーフー。
パッツンパッツンに膨らんでグーグー鳴く姿は、それはそれでファニー。
キラキラ光る物や匂うゴムと見るや、頻繁にチョッカイを出してくる定番のゲストだが、大体スレ掛りする中で時に口にフッキングする謎に器用な個体がいる。
でも案外、カワハギみたいな引き味が楽しめるのが特徴だったりで、フグもサイズが25~30cmまで大きくなると想像を越えた強烈なファイトで抵抗してきたりもする。
まぁ、まるっきり無反応な状況下では幾らか気が紛れなくもないが、結果的にはお呼びでないので即リリース。
更に歩を進め海側まで出るが、あの手この手で攻めるも無反応。
ミノーも伝家の宝刀ゴムも効果無しだ。
周囲ではチョイ投げでサビハゼ、ごく希にシロギスが上がっているものの、いずれも数が少なく活性が低い様子。
立ち位置としても、カケアガリから手前にかけて極浅のシャローが広がる為か、余計に魚の寄りが薄く感じられる。
粘っても仕方なさそうなので、この場に見切りを付け、次は眼前の対岸へ移動。
同じ小規模河川の対岸に移動して意味があるのかと思われるだろうが、これにも純然たる理由がある。
今回の河川とシチュエーションで言えば、最初の場所では日に照らされる立ち位置となり、魚からも人の影が目立つ。
しかし、対岸側は太陽から日陰となり、更に水流が強く当たる位置の為、水深も深めに「掘れて」いる。
上の画像では解りにくいが、対岸側は足下から一気に水深が掘れた地形をしていて、ボトムはゴロタ質となりストラクチャーも多数絡む。
つまり、川の範囲は狭くとも、双方向は全く違う環境が形成されているのだ。
この場合、前回でも似た話を記した様に、水中の変化次第で、同じルアーと同じ動きでも反応は大きく変化してくる事となる。
ただし、ここは魚が定位するには絶好の環境だが、逆に言えば、ポイントが近すぎて結局は人影が水面に映りやすくもある。
言うなれば、最初の位置が人影の無い「カケアガリの向こう」を狙うのに対し、対岸側は「足下からカケアガリ」となるのがミソ。
最初からこの位置へ来なかったのは、「完全な日陰」が形成される時刻まで待っていたからなのだった。
この僅かな違いが時に結果に響くのが釣りな訳だけど、しかし、移動した所で魚が居るとは限らないのも、また釣りの難しい所。
確かに魚影は濃くなったが、結局はクサフグが追うばかりで全くメッキやセイゴの姿は無い。
半ば予想済みとは言え、ことごとく読みが外れまくりの状況は些か厳しいものがある。
いや、まぁ、オカッパリの釣りって大体そんな事ばかりなんだけどもね。
そんな中、唯一のトピックらしい出来事と言えば、一度だけ20cm無い位のカイズ(チンチン)がミノーのケツまでチェイスして来た事か。
でも、こういう時も最後の最後で、食うか食わないかギリギリで見切られてしまうんだよなぁ。
当然、直後には追う姿が消え、早々に手数も出し尽くし静かな時間が戻ってしまった。
従って、これ以上の長居は無用と判断し、更なる移動を開始する事に。
なのだが、この時点で既に日没前であった事もあり、移動先では20分程度しかプレイ出来ずじまい。
しかも、その場所で釣りをしていた先客の大半で釣果を確認出来ず、魚そのものの姿が薄かった為、結果としてフェードアウト気味に納竿を余儀無くされてしまう。
こんなブイシーな条件が重なってしまうのも、また一つの「ランガンあるある」である。
ナニがどうあれ、釣れない日は釣れないのが釣りなので御座いました。
尤も、あのまま河口で粘ったとしても、チェイスする魚の数が圧倒的に少ない中では結果が残せる様に思えないし、移動自体には問題は無かったのだろう。
そもそもターゲットが居てさえすれば、日中だろうが関係なく釣れるのがライトゲームの醍醐味である。
実際、このブログを始めた年は比較的イージーな状況が多かったし、その前年などは更に好調な当り年だったのも事実。
他の要因としては、11月の河川絡みでは水温が低かったのではないかとの懸念も過る。
だが、数年前のほぼ同時期、別の河口部でメッキのチェイスからキャッチまで経験しているし、その時は早朝で更に寒かった。
故に、決定的とは言い難く、単純に接岸数が少ないと見るのが自然な気もする。
少し情報を探った限りでは、今年は些かショアの回遊魚の魚影が薄いらしい様子が伺えた事から、いずれにせよ厳しい状況なのは間違いなさそうだ。
とまぁ、せっかく久々に釣りを再開したはいいが、上手く噛み合わない状況が続く。
折角なら、「これぞ」と言える様な成績を残してみたいもの。
如何にすれば可能性を引き出せるのか、もう少し探訪してみましょうかねぇ。
🌑使用タツクル🌑
Rod:アブガルシア シーサイドスティックSS702改
Reel:シマノ アルテグラアドバンスC3000HG
Line:デュエル Xワイヤー0.8号
Leader:サンライン スーパートルネード3号
Lure:ヨーヅリ エバポッパー(フグ)
おまけシリーズ。
近所の魚屋で見かけた、ハングリー過ぎるイナダ氏の姿。
食事中に漁獲されたのだろう。
口に入ってるのは小サバらしい。
どうでも良い話だが、これを見てシューティングゲームの「パロディウスだ!」のモアイ面のボスを思い出す。
しかし、こんな口一杯に頬張るなんて、なんとチャレンジャーな。
飲み込むには厳しい大きさだろうし、喉につっかえてしまいそうだが。
これではイナダじゃなくて、イラマ…。
それはさて置き、希にこうして口にベイトが入ったまま売られている回遊魚を見かける。
あえて取り除かない所を察するに、グリコのオマケ的な感覚だったりして。
お得と言えばそんな気もしなくもないが、実際に買う人は両方とも食べるのかなど、謎は多い。
そう言えば、暫くイナダから遠ざかっているなぁと、しみじみ。
こうして見てると、久しぶりに釣りたくなるね。
では、また、CUL。