昨年度から本年度の初頭にかけて行っていた、「食べ蒔き作物プロジェクト」。
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詳細は上記リンクを参照して貰うとして、改めて概要を述べておくと、この食べ蒔きとは「実生のタネから食べられる作物を栽培する」と言う意味の、いわゆる造語。
このネット界隈では、かねてより一部のマニアックな人々によって確立されていたもので、ならばとチャレンジしてみたのが昨年の事。
つまり、スーパーなど市場の野菜からタネを採種し、また蒔いて収穫するまでの記録を一年がかりで追っていたのでした。
それを経て今年、再びチャレンジするに相成る。
言うなれば食べ蒔き二期生、通称「食べ2(たべツー)」の報告書を、これからシリーズで記して参ります。
ただし、最初に結論から言ってしまうと、今年に関しては殆どまともな収穫に恵まれなかった事を告白せねばならない。
そりゃもう、昨年度と比べたら貧果も甚だしい結果なのであります。
その理由や要因については追って触れるとして、端的に述べておくとすれば、「全体的に生育状況が悪かった」事に尽きるかと思う。
故に、参考になる記述が少なくなる点は否めないのだけど、それとて育てた記録だけは残しておきたい。
どうせならこれを反省材料に、あるいは次期へのフィードバックとして活かせる様、一連の流れを記して行こうと思います。
では、いざ。
🌑5月上旬・タネ蒔き🌑
さて、今年に蒔いた品種は以下である。
・トマト
・カボチャ
・メロン
・スイカ
・ゴーヤ
ハッキリ言って昨年度と全く同じ編成となっていて、品種も殆ど同じ。
実のところ、今回は幾つかの品種で「二年越し」のタネを使っているのだ。
こうなると当然ながら、「それだけ期間が経っててタネは生きているのか?」と言う疑問が沸くのだけど、その意味では、冒頭の「生育状況が悪かった」との話にも因果関係が結び付く事になる。
また、今年は春~初夏にかけて気温が安定せず、寒かったかと思えば急に夏日になったりでタネ蒔きのタイミングが難しく、そもそも発芽しても「維持」が出来ず枯れてしまう事も多かった。
そのほか、長梅雨で苗が成長しないなどの農業被害がニュースなどで報告されていた様に、この気候的な影響も無いとは言いきれない部分である。
とは言え、いつまでも見合わせる訳には行かないので、気温が安定し始めた5月のGWになり、本格的に実施する事に。
では、これを時系列で追ってみよう。
その発芽方法に関しては、昨年度を踏襲。
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上記リンクの通り、「卵パック」を使い保温を実施。
先ず最初にメロンを試すが。
この第一陣は全滅。
原因は定かでないが、気温が低かったのか、それとも保温が足りなかったのか、全くもって発芽しないままであった。
発芽率の高さには定評のあるメロンだが、この現象には色々と疑問点が多く残される。
何せ、昨年は蒔くだけ生えてくる様な状況だった事を思えば、今回の生えなかった事にも相応の理由があるはずだからだ。
ちなみに、この時は「昨年度に収穫したもの」のタネを使っていたのだが、その意味では根本的に生命力自体が弱かったであろう点は否めない。
事実、とある固定品種を販売しているサイトのコラムを参照してみると、どうにも「F1作物の次世代(F2以降)になるほど植物としての生命力が弱まる」、と言う内容の記述があった。
これは即ち、昨年度に収穫されたメロンは外見上では立派なサイズに育ってはいたが、いわゆる遺伝子の「リセットスイッチ」には抗えず、結果的にタネは「次世代を残せない品質」へとスポイルされてしまったものと考えられる。
つまりは、やはりタネの生命力自体が弱いから発芽しなかった可能性が高く、その意味では「パターン」が適用されてしまったと言う事になるのだろう。
ちなみに、これと同時期にトマトも蒔いているが…。
その結果は次回に続く。
おまけシリーズ。
このタネ蒔きと同時に、前回の食べ蒔き作物プロジェクトの最終回から引き継いだ検証結果をチェック。
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上記の通り、これらのポットにはトマトの「根」だけが埋まっている。
と言うのも、去る今年の2月上旬に栽培を終えた、いわば「一期生」であるトマトの根を埋めておき、暖かくなったら復活するかどうか検証しようとしていたものである。
で、その結論としては何も起きなかった。
ご覧の様に、パサパサに乾いてドライフラワーの様相。
まぁ、2月に掘り起こした時点で既に株は枯れきっていたので、ごく当たり前の結果ではある。
やる意味があったかと問われてしまえば、ほぼ無かったと答えざるを得ないだろう。
もっとも、管理と言っても気付いた時に水を与えていた程度なので、実際には何もしていないに等しい状況ではあった。
また、カビが生えるのを防ぐ為にビニールを外し、特に保温もせず野晒しにしたままだったので、より乾燥が進んだ部分もある。
そう考えると、更に初夏まで保温し続けたり、あるいは乾燥しきらない様、常に水分が保たれている状態が維持されていたならば、また結果が違っていた可能性も無きにしもあらず。
むしろ、地植えのままにしておけば良かったかなと思えなくもない。
何しろ、雑草は「根が残っている」状態なら復活するのだし、同じ植物である以上は全くダメなんて断じられない訳で、それを検証出来るのがアマチュア研究の面白いところで。
まぁ、果たしてそこまでする意味があるかは謎だけど、ここから新たな栽培方法が発見され無いとも限らないのが、科学と言うか何というか。
従って今後も当ブログでは、こういった突拍子もない手法を色々と試してみる予定であります。
いずれにせよ、ここまでよく頑張ってくれました。
有り難う、食べ蒔きトマト達よ。
では、また、CUL。