CULrides カルライズ

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超自己流修理・シューグーの巻 その3 仕上げと手直し

前編から引き続き、シューグーと接着剤を用いた補修のお話であります。


その1 事前準備

culrides.hatenablog.com


その2 接着剤を塗布する

culrides.hatenablog.com



これまでの経緯は上記をご覧下さいな。
作業工程を一区切りしつつ解説しております故、流れで読み辛い点はお許しを。


さて、そんなこんなで、今回は最終工程として仕上げと手直しに参りましょう。



(6)接着剤が固まったら、マスキングを剥がす。

イメージ 1


判りにくいですが、画像はマスキングの接着面(裏面)側でして、剥がしている途中の図。
境目にシューグーの面が顔を出しています。


境目までマスキングを剥がしたら、接合部は必ずカッターで切り取る。

イメージ 2


そのまま飛っ剥がせない事も無いですが、マスキングが変な所で千切れたり、下手するとシューグーまで剥がれてしまう場合があります。


画像の様に、マスキングを引っ張り上げつつ、カッターの尖端を這わせながら切ると簡単で綺麗。
感覚としては、魚の「三枚下ろし」とか「皮引き」に近いかも。



細かい「バリ」は、ハサミで切る。

イメージ 3


このバリが路面に引っ掛かるなどしてズル剥ける事も多いので、切り取るのが無難。


カカトのマスキングも剥がす。
が、良く見ると少し表面が凸凹しています。

イメージ 4


土手で接着剤を塞き止めていても、この様なムラは頻繁に発生する。

理由としては、接着剤での埋め方が甘かったり、土手が曲がったり、あるいは塗る際に気泡が入ったり、はたまた乾燥により収縮するなどが考えられます。


何れにせよ、このままでは見映えも良くないので、若干の手直しを加えて仕上げとしましょう。



(7)凸凹に接着剤を乗せ、ヘラで均す。

画像はありませんが、概ねこれまでの作業工程と同じ。
なので、基本的には凹んだ部分さえ埋まればOKです。

コツとしては、その凹んだ個所にやや厚めに接着剤を流せば良いのですが、やはり数回に別けつつ行う方がスムーズな表面を成形し易いでしょう。


更に、凸凹が大きい場合。
工程(6)で出たバリをハサミで切り取り、細かく刻みながら凸凹の表面に盛り付けるのも一手です。

イメージ 5


画像では判り難いですが、接着剤を塗った凸凹の上にバリを盛っている様子。
この上から、更に接着剤、そしてシューグーを塗り重ねれば肉盛りが厚くなります。


これは、木工品の修理でもよく使われる手法を応用。
木くずと接着剤とを混ぜ合わせた「ウッドパテ」を作り、それをヒビ割れに塗り込み、そして上から更に接着剤や塗料を重ねる事で成形する作業と似た要領になります。


そんな数々の工程を経て、改めて乾燥させます。後は硬化するまで待つのみ。



して、完成形がコチラ。


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うーん、完成度としては「それなり」と言った所か。


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カカトの成形について言うと、上の画像は光の加減で綺麗に見えますが、正直これは写りが良いだけで御座います。
いわゆる、「盛ってる」みたいな感じ。


実際に近付いて良く見ると、仕上げが甘い個所が残っていたりで。

イメージ 8

写真と実物が違うなって事、あるよね。


はて、一体、何の話なんでしょうか。


まぁ、遠目から見れば別に気にならない程度なので、とりあえずは許容範囲と言う事にして下さいな。

イメージ 9


良く考えれば、結局アウトソールは地面に触れる訳だし、まるっきり凸凹が消えなくとも問題は無いとは言えるし。


いや、なんちゅー御都合主義な。
でも、それもまたD.I.Y.の一面ではありますな。


接着剤の補修における表面処理については、完璧にするのが本当に難しい所。
何れにせよ、表面スムージングが綺麗な程、剥がれ難くなるのは確かです。




てなワケで、多用途接着剤とシューグーの組み合わせによりソールの補修は一段落。



しかし、それだけでは勿体無い気がするので、この際ですし、更にもう一工夫加えてみましょう。



次回、「超自己流修理・リペイント編」に参ります。



では、また、CUL。