前前回は、塗装前の下準備を。
その1 事前準備
これにて一先ず、塗装は完了。
そんなこんなで乾燥を終えましたら、新聞紙とマスキングを剥がしましょう。
養生を剥がした様子がコチラ。
パッと見、まぁまぁ良く出来た方ではないでしょうか。
つや消し黒の色合いも、全体とバランスが取れています。
と、言いたい所なのだが、実は軽く失敗した箇所が幾つかあったりで。
上のマーク下部を見ると、縫い目の所が少し厚く覆われている。
これは、仕上げ塗装の直前に艶ありブラックを上塗りした際、吹き付けムラが出てタレた場所から下地の銀色が滲み出していた所へ、さらに厚塗りを重ねてしまった為です。
乾燥してから強制的に、改めて艶消しブラックを重ねた結果、ちとモコついた感じに。
まぁ、遠目から見れば全く判らないレベルだけど、途中まで上手く行ってただけにチト悔しい。
こうなると、もはや塗装を剥がす以外に修正方法が無いでしょう。
しかし、流石にそれでは手間がかかりすぎる。
とりあえず使用上は問題無い程度なので、今回はこのままにします。
この様に、しっかり塗装したつもりでも、案外細かなミスは出るもの。
従って、今回はエクストラ工程と言う事で、軽く手直しを加えて仕上げとしましょう。
(8)細部をチェックし、手直しを加える。
改めてチェックすると、微妙に細かな剥がれや塗装漏れした箇所が。
特に、マークのフチに小さな塗装剥がれが散見される。
原因としては、塗装前に表面をヤスリがけをしなかったせいで、素材への浸透力が弱まったであろう点が思い当たる。
または、単純に「乗り」が良くない素材で、浸透が甘かったか。
あるいは養生を剥がす際に、はみ出た塗料もろとも引っ張られたか。
もしかすると、塗料の相性が良くなかったり、実は衝撃に弱かった等も考えられる。
何れにせよ、これは少し目立つ部分かも知れません。
そこで、修正するなら。
はい、油性ペンで塗り潰してしまいます。
おいおい、あれだけ手間使ったのに、それでいいんかい、いいんです。
この程度ならマジックで隠せますし、油性なので塗料とも馴染みます。
兎に角、見た目のバランスが合えば良いのです(強引)。
確かに、奥の手とは言えなくも無く、大きい剥がれには対応しない手段ではあります。
また、やはり塗り過ぎると、結局は下地を溶かして色ムラが発生してしまう。
しかし、症状が軽ければ、チョコっと塗るだけで十分な効果を得られます。
ご覧の通り、傍目には全く判らない程度になりました。
更に、他の箇所もチェックすると、やはり出てしまいました「あの症状」。
上の画像を良く見ると、レザーの上に銀色のツブツブが。
そう、塗料漏れなんですねぇ。
あれほど新聞紙とマスキングで塞いだはずなのに、何故か細かく出てくる例のヤツ。
いや、単に養生が甘かっただけの話なんですけどね。
ただ、この様に油断するとすぐ漏れ出てしまうのが、スプレー塗装で要注意すべき点です。
新聞紙に隙間が無いか、塗装中もマスキングが剥がれていないか、チェックしならがら作業しましょう(説得力・低)
とは言え、これもミスとしては非常に小さな程度ですし、リカバリーは簡単。
そんな塗装漏れには、「ラッカー薄め液」を使って剥がしましょう。
これをティッシュか綿棒にほんのごく僅かに染み込ませ、患部を軽く撫でる様に拭けばオーケー。
大抵のハミ出しなら、これで簡単に落とせるはず。
注意点としては、薄め液を染み込ませ過ぎない事。
そして、拭く際に力強くこすらない事。
薄め液が多いと、本来の塗装まで剥がしてしまいかねず、余計なダメージを与えてしまう。
また、PVC(合皮)の場合は、素材そのものが溶ける恐れもあります。
くれぐれも、使いすぎには注意し、慎重かつピンポイントで済む様に作業しましょう。
ちなみに、上の薄め液は、以前にルアーロッドを補修した際にも使用。
参考記事
竿のトップガイド修理に挑戦 後編
まぁ、スニーカーの塗装では特に無くても良いのですが、あればチョイ便利とは言えます。
ともあれ、一先ずの手直しは完了。
こうした経験を重ねれば、改善点や新たなコツも見えてくるもの。
そんな、毎度の試行錯誤や工夫を凝らしつつ、完成を目指すのがD.I.Y.の魅力なのでしょう。
次回は、完成形のビフォー・アフター比較なぞしつつ、一連のまとめをしてみようかと思います。
では、また、CUL。