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超仮説シリーズ・LGBTが存在する真相 第8回「遺伝子のスイッチは[選ばれた者]に入る」

これまでに得られた経験と見解を基に、LGBTとなる真相を解き明かすべく迫るシリーズ、第8回。
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今回は「遺伝子のスイッチが入る条件」について話を展開して参りましょう。


🌑遺伝子のスイッチは「選ばれた者」に入る🌑

しかしながら、前回までの記述を読んだだけでは「それじゃ結局LGBTは子孫を残せない損な役割りを負わされただけなんじゃないか!調整弁じゃあるまいし納得いかない!」と憤りを覚えるに相違ないですし、やる方ない思いを抱いてしまう方もおられるはずです。


しかし、しかしです。

僕がお伝えしたい事は、そういう意味では無いのです。

まだ、ここから話はもう一段階広がりますので、どうか最後までお読み頂きたいのです。


では、ここで改めて、魚における性転換の例を以下に書き出してみよう。


・カレイやクロダイでは、成長過程で自動的に性転換する。

・ベラとクマノミでは、自らの周辺環境に合わせて性転換する。

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との旨を記しました。


その後者であるベラとクマノミを例に取ると、彼らの中の「一番大きな個体が性転換する」とも述べている。
つまりこの場合、その群れの中での「適任者」が、変化に応じて自らも変化している訳です。


ただし、この「適任者の選定」は自らコントロールする事が殆ど不可能なのが最大のポイントとなる。

要するに、彼らの中から「たまたま一番大きく育っている個体」が半強制的に性転換せざるを得ない所からして、どうやらその環境変化を察知した時点で「スイッチの入りやすい個体」が勝手に決まってしまう様なのだ。

これを人間にも当てはめた場合、やはりLGBT当事者の親世代から先代にかけて、「スイッチが入りやすい環境」が身の回りに存在していただけでなく、その環境内において「最もスイッチが入りやすい人」から、順次に次世代へと影響が顕れていた事になる。

もしそうだとすれば、無意識の内に入ったスイッチのせいで、やはり当事者が自らの性別に混乱してしまう事にも整合性が出てくる。
何せ自ら決めた訳では無く、知らない間に勝手に決められてしまった以上、無理もない話なのだ。


無論、この強制的な性転換に際して、魚類が「生きづらさ」を感じているかどうかは定かでは無い。

もしかすると、「えっ自分が!?めんどくせー!」と感じているのかも知れないし、あるいは「まぁ、しゃーない。私が代わりにやったげますよ」と諦観していたり、はたまた「やったぜ!やっと性転換できるぜ!」などなど、きっと人間と同じで魚種や個体により様々な捉え方がなされているのかも知れない。
いや、本当は最早それが「自然」の事過ぎて、悟りの境地に達している可能性すらある。


などと魚類の社会を想像したとて、感情や知能が先行して発達している人間では、いまだ心と体が一致するのに時間を要していても致し方なしである。
何せ人体の機能が複雑であるが故に一昼夜では変わらないのと同じく、社会の構造もまたすぐには変わってくれないのが現実。

やはり、本当の意味で変化を受け入れるには、当事者と彼らを取り巻く環境の双方で、まだ相応の期間が必要なのかも知れません。


だがしかし、この過渡期を過ぎた先の世代になった時、遂に違和感や生きづらさから解放される時代が来るのでは無いかとも考えられる。


とすれば、言い方は適切でないかも知れないのですが、いわばLGBTとは「環境の変化に適応する為に選ばれた適任者」ではないのか。

あるいは、人類が変化する必然的なタイミングが訪れた事を示す為の、一種の「プロトタイプ」や「先遣隊」の様な存在かも知れない。

こう表現する事も出来るのでは無いかと思うのです。


しかし、ここまでの説明でメカニズムについては理解出来たとしても、まだLGBT当事者が持つ苦悩が晴れた訳では無いはずです。

仮に謎が解けたところで、「何でそんな因果な運命なのだ!!」と、やはりこのスイッチに対する怒りが沸いたとしても不思議では無いですし、その不条理を受け止めるにも結局はストレスが大きいであろう事も想像に難くありません。


でも、でもです。

それでもまだ、怒りに震えたり絶望する必要など無いのです。

この一連の考察を経て、実はある「希望」も見出だす事が可能なのです。


では、その希望とは何なのか?

その核心に迫るべく最終回へと参りましょう。



では、また、CUL。