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超仮説シリーズ・優生思想は無意味 第3回「ジャンクDNAと言う名の予備DNA」

これまでに得られた経験と知見を基に、「なぜ優性思想は無意味なのか」を解説すべく迫るシリーズ、第3回。
前回まではコチラ遺伝子 カテゴリーの記事一覧 - CULrides カルライズ


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今回は、「DNAの予備」について検証して参りましょう。


🌑ジャンクDNAと言う名の予備DNA🌑

前回までの流れを踏まえつつ、何故に優性思想が無意味かを解説するには、更に「前提となる事柄」への言及が必要となります。
いずれも、先の記事に繋がる重要な要素となりますので、これから暫くの間、補足的な話にお付き合い下さいな。


さて、ここ近年、人間の「遺伝子解析」に関する話題に触れる機会が飛躍的に増えた。

それは単純な解析だけには留まらず、いずれ遺伝子そのものを編集(改変)した「デザイナー・ベビー」の誕生に繋がるのではないかとも言われているほどである。


このゲノム編集について簡単に述べておくと、特定の遺伝子を切り取ったり、または組み込む事で「狙い通りの性質」へと成り立たせる技術を指す。

だが、それ自体は新しくも何ともなく、既に植物では花の色柄などバリエーションを増やしたり、作物なら病気に強くしたりなどで実践されている。
また近年では、「筋肉量の多い牛」の成功例のほか、魚類でも「肉量の多いマダイやフグ」などが開発されているが、この技術がいずれ食糧難を解決するカギとなるのでは無いかとも言われている。

ちなみに、現段階では法律的な規制があるので、無軌道に拡散されたり、野に放たれる機会こそ抑えている状況ではある。
この法律とは「カルタヘナ法」と言い、そこに加盟する国々を中心として、遺伝子改変生物による生態系の破壊を防ぐ為の規制を設けた内容なのだが、詳細は長くなるので各々で調べて頂くとしよう。


しかし、この規制に対する解釈は参加している国々により曖昧な部分があり、やはり既に拡大の兆候が出てしまっているのが実情。

然るに、もはや具体例を挙げずとも、あちこちで様々な性質に改変された生物の研究が活発化している以上、いずれ人での臨床試験が始まるのも時間の問題であろう情勢なのは言うまでもない。

もし仮に、それを人間に転用するとなれば、まさに様々な効果が顕れる事となろうし、それこそ狙い通り特別な機能を持った者、即ち「理想的な姿」を作り出す場合すらあるはずだ。

結果として、それらが新たな優生思想を形作り、いわば「そうなった者」と「そうでない者(解析を受けていない者・編集されていない者)」との分断や、両者間での差別へと繋がるのでは無いかとも危惧されているのは周知の通り。

それはまさしく、機動戦士ガンダムSEEDで例える所の「コーディネーター」と「ナチュラル」との関係を彷彿とさせる様でもある。


このムーブメントの理由を端的に表すならば、「自らの遺伝子を解析して病気を克服」したり、あるいは「特定の因子を取り除いて次世代には健康かつ健全に」過ごしてもらいたい。

この様な思考、言いかえれば「欲望」や「不安」から興味を集めているのは確かだろう。

無論、それは疾病などの苦しみから解放されたい、あるいはもっと進化した能力を得たいと願う気持ちから来る、ごく当然な反応である事は間違いない。
現状で言えば、人間の繁殖も基本的には自然交配が根底にある為、いわゆる遺伝的な疾患などのコントロールは不可能に近く、また次世代もどの様な個体となるかは未知数な部分があるのも事実。

その意味では遺伝子解析、それこそゲノム編集が効果を発揮する確率は高く、これら不安要素の払拭に幾らか寄与するであろう事も予想される。


しかし、話はここからが本番。


実はこの遺伝子操作による影響は、「長期的」な視点に立った時、ある重大な副作用を孕む事となる。

それは「特別なメリット」を得た引き換えに、「とてつもないデメリット」をも抱える事を意味するのだ。


そのカギを握ると考えられるのが、キャプションの「ジャンクDNA」。


そう、やはり遺伝子の中に、そのメリットを帳消しにしてしまう様な、いわば「元に戻す」働きが起きるのでは無いかと考えられるのだ。

つまり、これが失われた遺伝子の機能を復元させる為に「予備的な機能」を果たすか、あるいは「新たな機能」を付け足す可能性がある。
そして、そこで発現した機能と元々残されている本来の機能とで「連携のギャップ」を生じた時、予想外の「歪み」を発生させるリスクが出て来るのです。

しかも、それはLGBT発達障害の記事で触れた様な「反動」などと言う生ぬるい展開に留まらず、もはや先々の世代では誰にもコントロールの効かない、とてつもない「破壊」をもたらす可能性すら有り得るのだ。


ならば、そのジャンクDNAの役割りと、考えられるリスクとは何なのか?


次回、更に解説して行きましょう。



では、また、CUL。