CULrides カルライズ

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食べ蒔き番外編・実生の果樹

さて、今期の経過報告が一段落している間に、ちょいと別の話題をお送り致そうかと思います。



それが表題の通り、「実生の果樹」について。


つまり、タネを埋めて樹木を生やしてみた。



と言う話であります。


これにあたり当プロジェクトでは如何なる検証を行っていたのか、その観察結果を記して参りましょう。


では、いざ。


🌑果樹は実生でも生える🌑

先ず結論から言うと、食べ蒔き即ち実生により果樹を生やす事は「可能」。


その一部については、先日の記事にも記した通りであります。
culrides.hatenablog.com



ただし、当プロジェクトにて発芽させた株は現状において、いまだ開花や結実とは程遠い苗木であり、「ちゃんと実るか」についての評価は不可能。

また、一般的な評価では「ちゃんと実らない」し、「食べられるクオリティにはならない」と言われている様に、恐らくは高確率で該当してしまうものと考えられます。

それは当プロジェクトでの作物を参照しても、概ね予想がつく所でありましょう。


故に、仮に実ったとしても味や品質については不明なままなので、ここでの記述は除外する事をお断りせねばなりません。

従って、今回の記事では「何と言う樹木がどうやって生えたか」に関して、その事例と手法にフォーカスしながら記して行きます。



では改めて具体例を述べておくと、ここ数年の間にアボカド、柚子、甘夏、グレープフルーツ、レモン、梅、リンゴ、ナシ、カキなどなど複数の樹木のタネを埋めて来たが、概ね全て発芽させる事に成功している。

また、だいぶ過去の話ではあるが、ビワとクヌギもタネから生えて、数十年後には立派な姿になるまで成長してくれていた。

※ただし、ビワについては雌株だったらしく結実は未確認。またクヌギも未確認である。
その他、上記した中には品種が同定されていない個体や、発芽しても既に枯れてしまった個体も含まれています。



して、それら実生にて生えた果樹について、現在でも生存している個体を一部抜粋してみよう。


品種は画像左から柑橘類(確か甘夏)、中央が梅、右側2本がアボカドとなる。
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上の画像は秋に入り撮り直したものなので、樹勢としては少し頼りないものになっているが、この春から夏までは青々と繁っていた。



基本的に埋めた時期はバラバラであるが、柑橘類と梅は前年(採種した年)の春から初夏に、そしてアボカドは年末にかけて埋め、概ね翌年の春には発芽している。
また、それぞれの株も数個以上あるなど、何だかんだ埋めたタネの殆どが生えてくれた。


特にアボカドの発芽力は強い様で、埋めたもの全てと言って良いほどの成功率だった。
むしろ、埋め過ぎるとアボカドだらけになりかねないほどである。
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同じく梅も、埋めたタネは高確率で発芽しており、合計すれば十数個の苗が揃うに至る。
本当は初夏までは青々と繁っていたのだけど、撮影が時期外れだったせいで色味が霞んでいます。
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世評の上で梅は、あまり発芽率は高くないと言われている様なのだが、当プロジェクトに限って言えば「そんな事もない」と言うのが実感。
苗木のクオリティは別として、生やすだけなら簡単とさえ言えます。

その具体的な手法に纏わる話は後日、改めて別記事に致します。



更に、この柑橘類に限って言えば、品種に関わらず高い発芽率であった印象。
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上の苗は確か甘夏であるが、こちらも相当な数が発芽し、管理が大変な事に。


と言うか、ユズだの何だの様々な品種を手当たり次第埋め過ぎたせいで、途中から見分けられ無くなっていた節さえあったりで。

いい加減な管理状態なのが申し訳ないのですけど、それだけ柑橘類が高い発芽率であった事だけは事実です。



トドメに、今回の果樹で生えた中で品種が不明だった一本。
多分、ナシかリンゴと思われるのだけど…。
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これらも一時期、手当たり次第あちこち埋めまくったので、結局どちらが生えて来たやらサッパリ。
どなたか判る方がいらっしゃいましたら、コメントを下さいますと幸いで御座います。
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ちなみに、これらは発芽率が極度に低く、相当な数を埋めた中から僅かに2本程度しか生えた姿を確認出来ていない。
その意味でリンゴとナシについては、今回の果樹の中でも殊更に「当たり判定」がシビアな印象。

故に、途中からヤケクソで埋めまくった経緯があったりで。



とまぁ、例示した果樹だけでも「生える」事だけは証明した形になっているかなと。


次回では、より具体的な発芽方法について記してみましょう。



では、また、CUL。