CULrides カルライズ

発見と探究そして文化。そんな諸々の話。

食べ蒔き2021年4月上旬・再生ジャガイモ三世の育苗開始

お久しぶりです。

半ば放置されていた当ブログですが、暫くぶりの更新であります。
お時間の許す限りでもお付き合い頂けますと幸いです。



さて、今期となる2021年も食べ蒔きを、つまり実生での家庭菜園を行っていました。
なんだかんだで当プロジェクトも今年で四年目、さしずめ食べ蒔き4G(今は5Gの時代だけど)といったところであります。

これまでの経緯は下記リンクに記していますので、ご興味がありましたら是非。
culrides.hatenablog.com


やっている事は例年と変わらず、育てている野菜も殆ど同じである。

しかし毎度同じ作物ながら新たな現象が発見されたりで、興味が尽きないのも面白いところ。
毎年何かしら違う点があるし、その違いが何なのかを謎解きしながら進めるのが家庭菜園の醍醐味じゃないかと思ったりで。

そんな今期の、特にトピックとなりそうな部分をかいつまんで記述して参りましょう。



●再生ジャガイモ三世の育苗開始●

今年の4月上旬になり本格的に暖かさが増してきた頃合いで、昨年2020年度に「剥いたあとの残骸となった皮から再生したジャガイモ」をタネイモに使い、再び栽培出来るかチャレンジを開始。

つまり、「皮(一世)」→「皮から再生した二世」→「二世をタネイモにした三世」のサイクルが可能か検証してみたのだ。


ちなみに昨年度の様子が以下の記事である。
culrides.hatenablog.com

culrides.hatenablog.com

culrides.hatenablog.com


そこで収穫された中から、小粒すぎたり虫食いでキズモノになっていた物を保存していた。
※上のリンク先では「虫食いのイモは土に埋め戻した」と記述しているが、正解には食われた部位だけ処分していた記憶が。ちと曖昧ですみません。
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上記画像は、2020年8月の収穫直後から約8ヶ月間にわたり倉庫で保管しっぱなしだったもの。
正確に言えば、画像左が虫食いだったイモで、患部を切除してから広告チラシに包んで保存。
そして画像右の小粒なイモは、掘り出して軽く洗い、乾かしてから紙コップに入れて蓋もせず放置していた。


いずれも保存の間に芽が出て来ていたものの、この春になっても表面がパサついてシワが出た以外はいたってマトモだ。
特に枯れたり腐ったりはしていないし、病気なども広がった様子はなかった。
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保存にあたり施した処置と言えば、虫食いイモの表面や切除後の患部の切り口に「未使用の黒ぼく土」を擦り付けたくらい。
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基本的には草木灰なんかを使うらしいのだけど、今回は土でも問題なかった。
さらに、湿度や温度管理もせず、常温のまま単に暗所に保管していただけの事を思えば、なかなか良い保存状態をキープ出来ていたのかも知れない。



ただ、このタネイモの保存方法に関してネットで調べてみる限り、本来ならもっと繊細かつ神経質に取り扱って管理するのが基本である様だ。
更に、「収穫されたイモをタネイモに使うのは勧めない」との解説が主で、原則的には「栽培する毎に新しく買った方が良い」ともされている。

確かに、大規模な農家や収量の多い菜園ならば病害虫が湧かない様に、被害が拡大しない様に取り扱う必要があるのは間違いない。
実際に今年、九州でサツマイモの病気が広がって大幅な減産を余儀なくされてしまい、他県から無病のタネイモを融通してもらっているとの話があった位である。

何にせよ病原菌の遺伝や蔓延を防ぐためにも、常に品質が担保された綺麗なイモを使う方がリスクヘッジになるし、それこそ病害虫の懸念が大きい場所では、適当な方法ではリスク要因にもなりかねない。
今回はたまたま保存が上手く行っただけで、どこの場所でも応用が利く訳ではないだろう事を考えれば、やはり基本に従うのが無難と言えます。

したがって当プロジェクトでの事例は実験的な試みなので、「へー、あ、そ」程度に読んで下さいな。



ともあれ、ひとまず今回のタネイモが無事に使えそうな状態である事は分かった。
そこで更に苗を最大限に増やすため、芽が出ている部分を切り分けて分割。
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後々に知ったのだが、本来はイモを「縦」に切り分けるのが正解だったらしく、ろくすっぽ調べもせず勢いで全部「横」に輪切りしてしまった。
ま、それでも生えればヨシと言う事で。



これらをポリポットへ浅めに入れて土を被せたら、後は乾かない程度に水を与えつつ様子を探って行きましょう。




では、また、CUL。