CULrides カルライズ

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メリケン道中記 OVERKILLライブの思い出

覚えている事だけ綴る昔話シリーズ。

culrides.hatenablog.com


備忘録みたいなモノなので、内容は大した話ではありませぬ事、ご了承くださり。



2008年10月1日。
OVERKILLを観に行く。

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場所はハリウッドのKey Club。
キャパは東京のクラブクアトロ位。

ここもハリウッドでは有力なハコの1つとして知られている。


ハリウッド自体がライブの名所である中で、特にこの一帯は「名門」「老舗」「有力」なクラブが軒を連ねる。

ざっと挙げるだけでも、House of Blues、Whisky a GO GO、Viper Room、The Roxy、そしてこのKey Clubが日夜熱いイベントを開催している。


が、しかし。
実はこのキークラブは2013年に閉店しております。
理由は不明。


この様に、その軒数の多さ故か突然閉店するクラブも多く、2008年から現在にかけてハリウッド一帯で閉店した所が幾つかある様だ。


そんな切ない事情も絡みつつ、当時の事を思い出してみる。



入場の時刻になり列に並んでいると、入り口付近になってセキュリティー(以下、セキュ)に止められる。


セキュ「お前バックパック背負ってんな。持ったままでは入れないぞ」

僕「ならどうすればいい?」

セキュ「知らん。どっか置いてこい」

僕「ナニ?もう始まってんじゃん!中身見ろよ、服(着替え)と本しか入ってねーから!」

セキュ「どっちにしろバックパックは持ち込めねぇ。そこのブッシュにでも隠しとけ」(と言って歩道の植え込みを指差す)

僕「ブッシュ!?盗まれるよ!だったらアンタ預かってくれよ!」

セキュ「無理だ無理。まー、しょうがねぇから、このドアの隙間に挟め。見といてやるから」(今度は、開いたドアと壁の隙間を指差す)

僕「ずっとここにいる訳?」

セキュ「あぁ、ここにいる。保証はしないがな」

僕「OK…わかった。ここに置かせてもらうよ!サンキュウ!」



と言うゴリ押しモンスター客っぷりを発揮し、無事入場。

この時のセキュリティのアンちゃん、当時はどうも有り難うね。


アメリカでは原則として、どこのクラブもバックパックは持ち込めません。
あと、形状によってはベルトのバックル等も回収されます。

一度、ナックレスの形したバックルをしていた人がいたのだけど、セキュリティと揉めた末にベルトごとボッシュートされていました。

ただ、後で戻ってくるかはまでは不明。
今の所、回収までされた事ないし。


あと、例え無理そうでも余程に「的はずれ」でない限り、キッチリ自分の意見を主張しといた方が結果的に上手く行く事が多いです。
何せ、それ以上に押しの強い連中が多いですから。

場合によってはトラブルが肥大化するかも知れないけど、そこは貴方のアドリブ力次第で(丸投げ)。



さて、出演はリストにある通りだが、前座は完全に地元のローカルバンドで、普通にハードロック/パワーメタル系だった様な。

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いずれも、週末のオヤジロックバンドだった印象。



FDISK
彼らも多分、ローカルバンド。

なんだかメタルと言うよりは、やはり地元のオッチャン達が趣味でやっているコミックバンドみたいな風情。

ボーカルはヴァイキングみたいなヘルメットを被っていたり、メンバーそれぞれバラバラなルックスをしているが、案外エンターテイメント性を意識した内容で会場を笑わせる。

オリジナルもあるらしいのだが、時折ハードロック/メタル風にアレンジしたカバー曲を挟んでくる。

そのレパートリーも脈略がなく、空見アワーの「ラストでーす、はよせー」でお馴染みのスパイスガールズワナビーだったり、何故か坂元九の「幸せなら手を叩こう」もカバーしていた記憶が。

てな具合に、何だかんだで面白かったので頭に残っていました。


EPICUREAN
この出順ならそれなりの実力派だと思われるんだけど、全く思い出せない。
YOUTUBEでそれっぽいのは発見するも、聴いても思い出せない。何か悔しい。


WARBRINGER
デビュー当時から日本でも話題となっていた、地元LAの若手スラッシャー。
メンバー全員とにかく若くて、勢いはグンバツ
と言うか、勢いしかない。みたいな。

特にボーカルが大袈裟で過激な煽りをカマしまくる姿は、マンガやステレオタイプなメタルバンドのイメージそのままで、もはやギャグの領域。

素なのかワザとやっているのかはどうでもよく、スラッシュメタル特有の「バカさ」が全面に出てて、とにかくサイコー。

ライブが一本調子だろうが曲が金太郎飴だろうが、このバカバカしいまでの勢いあってこそ。
そう、スラッシュメタルはこれでいいんです。

一応ですがコレ、真面目に誉めてます。

昔、EAT MagazineでEXHUMEDのインタビュー記事に、「メタルはアグレッシヴで破壊力があって、汚ならしくてゴリゴリじゃなきゃ意味がねえ!!」なんて、彼らの発言を要約した見出しが付いてたけど、ホントその通りだよなー。


OVERKILL
出る前から「Overkill!Overkill!」コールが巻き起こり、会場の熱気が一気に上昇。

最初は「オバQ!オバキュー!」なんだが、馴れると「Over here!Over here!(こっちこっち!)」に聞こえる。
前の客も「Over hereって聞こえね?」なんて会話していた。

まぁ~どうでもいいんですけどねぇ。byみつまJapan


今回初めて観た訳だけど、とにかくパワーが凄まじい。
色々とベテランバンドは多い中、あそこまで動きまくっても勢いが衰えず、終始安定感のあるバンドは珍しい。

Voのボビー氏もそれなりの年齢のハズだけど、その肉体はまるでキレッキレの陸上アスリートの様。
この辺りが、今でもハイ・パフォーマンスで活動を続けられる秘訣なんだろう。

実際の所、OVERKILLのアルバムを持ってなくて「Fuck you」位しか知らないのであります。
それでも最後までダレる事なく見せれるのは、ベテランでありながら常にクラブ単位で「現場に立つ現役」であるが故なんだろう。

勿論、最後はファッキューの大合唱で〆。
良いもの見せてもらいました。


そんなこんなどクラブを速攻出て、無事にバックパックを回収。
ちゃんと最後までドアの隙間に挟まっておりました。

サンキューセキュリティーメーン!!




おまけシリーズ。



会場の壁に貼られていた、SNOT復活ライブの告知。

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亡くなったリンの代役は誰だったんだろ。



ちなみにコレは帰国した後の開催だったので、観に行っておりません。