ロクな画像も無いけど書くよ。
※DEPについて思い出したので、軽く加筆修正しました。
2008年8月5日。
CAVALERA CONSPIRACYを観に行く。
場所はHouse of Blues。
兄弟喧嘩?で袂を分けたカバレラブラザースが、10年ぶりだかに顔を合わせたユニットとして話題を集めた事は記憶に新しい。
そんな話題性もあって、会場は満員御礼の様相。
対バンは覚えている限りだが、確かカバレラ含めて3組だけの出演だったはず。
BURY YOUR DEAD
黒人ボーカルのマイク・テリーなる人物が加入後の編成。
加入当時、YOUTUBEでは散々な言われ様だった訳だが、当日のライブを見ても好意的に受け入れられている所を見て、何となく一安心。
キャリア不明ながらもマイク氏の煽りは板に付いており、ステージ狭しと動きまくるし声量もデカイ。
まさにボーカルとしての役割を十分に果たしているので、それこそ文句の付け所が無い。
それを証明する様に、客席はのっけからモッシュの嵐。
マジで危ない勢いで皆さんアバレンジャーなんですが、不思議と「メタル」と共演する日は比較的マイルドなモッシュになる傾向がある。
逆に「メタルコア」で固まると、危ないシーンに発展する率が高くなるが、これは日本も大して変わらんか。
最後はステージから身を乗り出し、Losin itでシンガロングかまして〆。
やっぱこの画だよ。見たかったのは。
この様に、ライブバンドとしてもテンションの高さは際立つものがあり、人気のある理由を垣間見る形となった。
彼らの出現によって、現在のダウンチューニングでひたすら落としていくタイプのバンドが大発生する訳だから、このシーンにおける功績は計り知れないものがある。
日本でもINDEPENDENCE-D(確か2005年)のキャンセル以降、噂が立っては消えて現在に至る訳だが、何か来れない理由でもあるんだろか。
一応、オリジナルのボーカルであるマットも復帰した訳だし、一度位は来日して欲しいものである。
THE DILLINGER ESCAPE PLAN
毎度、度肝を抜くとんでもないライブを見せつける彼らだが、この日は今まで観た中で最もイカれたものであった。
何がイカれてるって、メンバー全員の謎過ぎるハイテンションぶり。
これまでの日本でのライブもやたら動きまくってはいたが、この日はそれ以上に四方八方に飛び散らかす様な激しさ。
実は渡米前にもExtreme the Dojoスペシャル(Mayhem、At the gates共演)で観た直後であった為、余計にギャップを感じる。
特にグレッグは、何か薬でも入ってるんじゃないかと勘繰りたくなる程にブチ切れた様子で、観てる方は若干ハラハラする物があった。
いや、実際何かキレてたと思う。
最後の〆になってグレッグは、確かモニターやら何やらを客席に蹴落としたりしていた記憶があるんだが、しまいにステージ横にあるリザーブ席(ダイニング形式で飯を食いながら真横で観賞出来る席)に乗り込み、設置されていた椅子を持ち上げると、それを客席にブン投げた。
ちなみに、椅子は木製のシッカリしたヤツ。
コレね。
それが運悪く一人の男性客のドタマに直撃し、見事流血。
彼の近くにいた女性がそれを見て「Bleeding!!」と叫ぶ。
いや、マジで痛そう。
結局グレッグは、見かねたセキュリティにツマミ出される様な形で袖に消えて行ったハズなのだが、あの妙なブチ切れ具合は一体何だったのだろう。
いつもはこんな感じなの?
そういえば、このDEPもボーカルは二代目か。
前任者のDimitriはBEAST FEAST2001で観てるんだけど、グレッグと違いもっと大人しいと言うか、神経質そうな人物だった様な。
別にどっちがどうとか無いけど、今のグレッグに交代してからブチギレ度が増した印象だし、案外、彼の方が「ハマってた」って事かね。
DEP終了後、バックヤードで一服していた所に、先程頭に椅子が直撃した彼も来ている。
幸いに大事には至らず笑っていたが、正直ゲーハーなので傷痕は目立ってしまいそうだった。
まぁ、僕もボーズにするとドタマにジャリッパゲがあるので人の事言えませんがね。
教訓:「ブチ切れメリケン人には要注意」
CAVALERA CONSPIRACY
本日のトリ。
実際に聴くのはこれが初。
SEPULTURAはBEAST FEAST 2001、SOULFLYは2002で観ているので、兄弟揃った姿は新鮮でありつつ感慨深いものがある。
結果的にオリジナルメンバーそのものであるが故、セットリストのほぼ50%はSEPULTURAの曲であった。
大体、一曲~二曲毎にセパルトゥラ時代の曲が挟まれるのだが、覚えている限りでも「Roots Bloody Roots」「Refuse/Resist」「Arise」「Troops of doom(確か)」等、まさに名曲揃い。
しまいに、NAILBOMBの「Wasting away」まで飛び出すサプライズまで。これは嬉しい。
ってか、もはやマックスしか関係ないっていう。
CAVALERA CONSPIRACY自体の曲に興味が無い訳ではないが、正直、セパルトゥラの曲にインパクトがありすぎて何も覚えていない有り様。
実際、客席もセパルトゥラの曲が始まるや狂った騒ぎになっていたし、これは仕方のない事ではあろう。
まして、「オリジナルメンバー」が残っている現セパルトゥラと比較して、「創設者」と「作曲(コンポーザー)」に加え「ボーカル」を担っていた「オリジナルメンバー」が揃ったCAVALERA CONSPIRACYが演奏する意味はデカイ訳で。
ダンジグのいないMisfits、ハーレーのいないCro-magsが例に挙がる様に、それだけ「オリジナル」の影響力は避けられない宿命なのだ。
ま、個人的には「オリジナルメンバー」さえ居てくれれば、どちらが演奏してても構わないんだけども、いずれにせよオリジナルボーカルで聴きたいファン心理も間違いないので、昔からこの辺は結構なジレンマである。
そんな表現者故の逃れられない「業」みたいなのも感じつつ、猛烈な大盛況にて終了。
ちなみに、この日の終演時刻は夜24:30頃。
基本的に車移動が中心な社会のせいか、終演が日を跨ぐ場面が多い。
ダウンタウンまでであれば、ほぼ24時間バスが巡回しているので、さほど不便は感じない。
ただし、ダウンタウンより郊外からバスや電車などの公共交通を使ってライブ見物をする場合、最悪帰れなくなる恐れがあるので、途中で切り上げるか、モーテルに泊まる事も念頭に。
所で、今回のライブは何かと「オリジナル」について考えさせられるメンツだったなぁ。
ただ、個人的には「ちゃんとしたボーカル(メンバー)」なら別に問題ないと考えてはいるし、まして残されたメンバーや後任者に「過度な要求」をしても仕方ないとも思っている。
あるいは、脱退したコンポーザーが「俺」の曲だと言って演奏しようが、残ったメンバーが「俺達」の曲だと言って演奏しようが、「同時期に作品作りをしていた」点では変わらないし、どちらも正解な気がする。
今回で言えば、マックスもアンドレアスもセパルトゥラで曲作りしていた訳だし、パウロも初代からのメンバーだし。
そもそも、観てる側からすれば「決め曲」さえ演奏してくれれば有り難い訳で。
逆に、やってくれなかった時の落胆の方が大きいからね。
もし仮に完全にオリジナルに拘ったとして、現セパルトゥラが「Roots bloody rootsやりません」とかDEPが「43% Burntやりません」とか言い出したら、かなり無念なライブになるだろう。
ただ、この辺はバンドの「キャラクター」にも左右されるので、オリジナルじゃなきゃダメなパターンも多いとしても、「やってくれるだけで有り難い」と思えば楽しみも増えるのではないか。
そんな事を思ったライブなのでありました。
でも、やっぱジェシー・リーチのKILLSWITCH ENGAGE観たいわー。
LOUD PARK2006で復帰したジョーイ・ベラドナ版ANTHRAXも「コレだよコレ」とか思っちゃったし。
ゴタク並べてカッコつけてサーセン。