CULrides カルライズ

発見と探究そして文化。そんな諸々の話。

バブルとタコハイと色々な思い出

最近、どうにもバブル回帰がにわかにブームらしいと聞く。


理由は様々あれど、斜に構えた見方をすれば、回帰より「懐古」とは言え無くもない。


だけど、文化って定期的にリバイバルと言うか、揺り戻しを繰り返すものだし、それがまた一つのスタイルとして定着して行くのも世の常。

確かに、あの当時は「モノ」にせよ「コト」にせよ「ヒト」にせよ、色々と活気に満ちていていたのは事実である。


僕は当時まだ子供であり、直接的な渦中に居た訳では無かったにせよ、あの時代が産んだそれら「モノ・コト・ヒト」が放つ溢れんばかりのエナジーの恩恵に与っていたのは間違い無く、様々な思い出も多い。


例を挙げるに、とにかく「実験的」なアニメやオモチャが多く、コンセプトが類似しているか、売れるかどうかは関係無しに新作が出ていたもの。

工業製品や釣具だって、結果として現代のベースとなる新しい技術やコンセプトが次々に開発されていただけに、その意味では思い付いたら即、「可能性」を試みるだけの力が有り余っていたのだろう。



などと、昔を振り返った所で今は今。
あくまで現代とは別の話ではあるのだけど…。


やはり色々と思いを馳せてしまうのが、人の性でもある。



さて、そんなバブルの思い出の一つに、かつてサントリーが発売していた「タコハイ」と言う名称のチューハイがあります。

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(※画像はネットの画像検索より引用致しました)


それは、「カールおじさん」でお馴染みのイラストレーターである、ひこねのりお先生が描いたタコのキャラクターが印象的なお酒のシリーズ。


同じくひこね先生がイラストを担当されていた、「パピプペンギンズ」と言うキャラクターがあしらわれたビールと並んでシリーズ化されていて、大人なら誰でも知っている有名な商品だった。

いずれも、随分前に販売終了し、今は無いと聞く。



実はこの販売当時、親戚がそれらの缶を集めて部屋に飾っていたのだけど、その缶に描かれていたイラストがどうにも気になって仕方が無かった。

そこで、「タコハイ」と言うお酒だと教えてくれたのが親と、この親戚だった。
そして後に、そのキャラクターの名前が、「タコハイボーイ」である事も知る。


僕は、大人達が美味そうに飲んでいるタコハイなる飲み物、キャラクター、そしてコレクションに子供ながらに妙な憧れみたいな感覚を抱いていたのか、訪れる度に新しいイラストの缶が増えて行くのを見るのが密かな楽しみでもあった。

そして、親戚宅へ行く度に、「新しい缶は無いの?」などと尋ねたりしたものである。



それで最近、自分でもイラストなぞを描いてみたりしている内に、冒頭のバブルの話やらタコハイの思い出やら、何だかんだが頭の中で繋がって行く事となり、半ば衝動的にこの様なイラストを閃いてしまったのであります。



題して「スケートハイボーイ」

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略して「スケハイ」



ただ言ってみたかっただけの感が無くもないのですが、「バブルの記憶+チューハイ+スケボー+イラストを描く+実験的な試み」が繋り、この絵に至ります。

無論、これはあくまでパロディーであります。

バブル当時のゲームで例えるに、いわゆる「パロディウスだ!」的な観点でご覧頂ければなと。
そう言えば、あのゲームもタコが主人公でしたな。


いや、全くもってひこね先生にもサントリー様にも許可を取った訳では無いですし、このご時世、明らかにアウトな内容ではありましょう。

従いまして、御叱りを受けましたら削除する予定では御座います。
(※直接コンタクトを取ろうとしたのですが、連絡方法が判らなかったのです)



しかしながら、2020年の東京オリンピックスケートボード、サーフィン、BMXが採用された昨今。


何となく個人的には、五輪に絡めて「面白そうな商品」があっても良いのでは無いかとも思ったりする。
事実、先の「パピプペンギンズ」も色々なスポーツやご当地に絡めた缶を出していたし、五輪競技の限定缶もあったはず。


と言う事は、東京大会でも何かしらの関連商品があった方が、「楽しみ」が増えるはず。
また、懐かしのキャラクターが登場する事でバブル期の人々は「記憶」を、そして若手の人々が触れる事で「現代」へと繋がる切っ掛けになるかも知れない。

いわば温故知新、原点回帰の現在の流れにのって、新たなコンセプトを引っ提げての復刻なんて事もアリじゃなかろうかとも思ったりして。



そこで、ここからはあくまで僕の妄想。



真に勝手ながら、いわば二次作品的な話として、パロディーやジョークの範疇としてでも、こんな商品が出ると楽しいのでは無いかと言う観点のお話。



題して、「超妄想新商品」。



上の「スケハイ」と同様に、もしもオリンピック記念限定復刻版が出たとして。
こんな味の缶があったらいいなシリーズ。


「タコハイ・アクションスポーツ編」を作ってみたいと思います。



次回より、図案化したアイデアとコンセプトの概要に触れて参ります。




おまけシリーズ。



実家にあった、パピプペンギンズのノベルティーグッズ。

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ご覧の通り、これはカセットテープの持ち運びラックです。

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ここまで話しておいてタコハイじゃないんかい。


と言うツッコミはさて置き、たまたま発見した関連グッズがコレだったと言う。



思い起こせば、80年代末~90年代初期のバブル当時は、まだカセットテープが優勢で、CDはややハイカラな存在でありました。
その過渡期に併せてか、有名なアーティストなどのアルバムはカセットとCD、あるいはLPレコードで同時展開していたものです。

正確には、この頃からCDが隆盛を始める事になるのですが、車のオーディオは基本的にカセットが主流で、CDは別売りオプション扱いがほとんどだった。


そんな背景もあり、車内やウォークマンで聴く場合は、わざわざLPからカセットへ、あるいはCDからカセットへダビングする必要がありました。

つまり、ドライブや外出の際は、お気に入りの曲を編集したテープを、この様なケースに入れて持ち運ぶ訳です。

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このダビングがまた「曲を再生しながら録音しなければならない」ので、めちゃめちゃ時間のかかる作業だった。

聴くにしても、あるいは早送りも巻き戻しも、「その位置までテープが来る」のを待つ事になるので、付きっきりで操作する事になる。

特に、LPレコードから録音する時などは、僅かな振動で針が飛んで音飛びしたり雑音が入ったりするので、そうなるともうブチギレですよ。
最初からやり直しを余儀なくされてしまう。


MDが出てからは飛躍的に楽にはなったものの、結果的にカセットからMDへのダビングにはアナログ的な操作が不可欠。
場合によっては、レコード→カセット→MD(もしくはCDR)みたいな順番で録音する事も。

それこそ、マウスかタップ一発で「頭出し」や「途中再生」の操作、そして「コピー」が可能な現代の視点からすれば、単に面倒そうな作業にしか見えないのは確かでしょう。


ですけど、実はこの「手間」こそがカセットテープの醍醐味だった様に思えます。

あの一生懸命、試行錯誤しながらシコシコ編集したテープの愛おしい事。
案外、これが「青春の思い出」だったりする方も多いはず。


ある意味では、当時はそんな「手間を楽しむ余裕のある世間」だったとも言えるのでしょう。

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そんなアナログでノスタルジックなメモリーを、このパピプペンギンズとカセットテープ・ラックの合わせ技を見て、しみじみ思い出す昨今です。


例の如く、おまけシリーズなのに話が長くなってしまいましたな。



では、また、CUL。