CULrides カルライズ

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食べ蒔き二期生レポート 6月下旬・定植と実験

前回までに発芽が進み、苗の保温に努めていた二期生たち。
culrides.hatenablog.com

後は、定植までにどれだけ成長するかが焦点となっていた訳ですが、今年の長梅雨による低温のせいか生育は思わしくなく、植え替えたのタイミングも掴めずにいた。

昨年度の梅雨は極端に短く、7月に入るなり急な夏日と高温に見舞われて枯れる株が出たが、今年は長雨と日照不足が問題に。


そう考えると、気象に大きく左右される農家さんの苦労は如何ばかりか思い知らされるものがある。
いや、本当に感謝しなきゃダメだし、無駄にしてはならないんだと、自ら育ててみるからこそ実感するものです。


そんな6月下旬に入り、これ以上待つと根が広がらず本格的に成長が滞るだろうと判断。
いまだ雨模様の日々が続く中、半ば強行的に定植を実施する事に。


では、いざ。


🌑6月下旬・定植と実験🌑

さて、辛うじて発芽し、現在までに生存した苗の皆さんをご紹介。


先ずは、ゴーヤの苗たち。
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その成長率にはバラつきがあり、最初に発芽したタネは立派な姿であるが、その後に遅れて発芽したタネは依然として小さく成長が遅れたまま。

うーん、幾ら栄養剤を投与していても、タネが元々持っている生命力を向上させるには至らないか。
解ってはいたけど、ここは妥協せざるを得ない部分なのだろう。


しかしながら、この時点で既に「ゴーヤフレーバー」が漂っており、触ると香りが手に移るほど。
ある意味では、それだけ生命力を発揮しようとしている様でもある。
昨年度の極度に貧弱な株からでも収穫に成功した事例を踏まえれば、今期の個体は遥かに元気であり、その分だけ期待が高まるのは間違いない。

果たして、如何なる成績となるだろうか。



保管方法は画像の様に、虫籠の中に複数の苗を纏めて置き、ビニール袋を被せて保温している(※画像は前期から引用)。
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今年は寒かったので、殆ど被せっぱなしにしていたが、本来なら晴れた日中は開けておき、夕方に閉めるなどでメリハリをつけた方が良いだろう。

ゴーヤは暑くなっても平気だが、カボチャやメロンの苗は逆に萎えてしまう事があるので、品種による管理方法の使い分けも重要である。


また、当プロジェクトの場合、基本的に発芽したら先ず「紙コップ」に移し、その次に成長率を見て「ポリポット」へと移し替える方式にしている。

この理由としては、保温するにあたりカゴのスペースを確保するため。
あとは、根が広がるタイプの作物であったり、著しく成長が早い場合に対しては、ポリポットを使う様にしている。

まぁ、この辺はケースバイケースなので厳密ではなく、今回は成長が遅かったので、紙コップのまま定植まで保管していたのだった。



では、根の状態を確認。
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その密度はミッチリとは行かないけど、許容範囲と言ったところ。
定植には問題ない具合である。


ちなみに今回は、定植の前に摘芯を実施してみた。
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摘芯と言っても、単に先端の数センチをプチッと千切り取っただけである。
昨年度の苗は貧弱過ぎて止めておいたが、今期は良好な株が揃ったのでセオリーに従う事に。



定植する場所には、前回に紹介した変態的肥料「金魚のエサ」を投入し、土と混ぜ込んでおいた。
オイニーはチリバツだが、果たして養分となるやら。
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かくして地植えにして水を撒き、定植が完了。
念のため、前年にも使用した「薔薇の肥料(顆粒)」も、大さじ一杯ほど根回りにパラリ。
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あとは、また暫し成長を見守るのみである。



一方、ゴーヤと同時期に発芽したのがメロン。
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初回の失敗を繰り返すまいと、タネを変更して再チャレしてから、何とか数が揃うに相成る。


こちらも発芽後は紙コップへ移し替え、虫カゴに纏めてビニール袋で保温しながら、辛うじて生育を維持していたのだった。


その根の状態としては、コップの地表を確認しても、ギリギリ白いヒゲが出てくる程度。
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何やら脇から雑草が生えているが、いくら栄養剤を投与しても大して苗の変化が無く、むしろ雑草に養分が回った様な感じ。


試しに取り出してみても、些か密度は薄い印象である。
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昨年度の一期生は、ポリポットからハミ出る勢いだったし、密度もミッチリしていた事を振り返るに、やはりと言うかタネの生命力にはモノ足りなさを感じざるを得ない。
実際、この保温中も常にクタッとしていて力無い姿だったし、何だか芯が抜けているかの様な佇まいであった。


こちらもゴーヤと同じく摘芯を実施してはいるが、そもそも生命力が低い株では、そこから生えた枝葉も貧弱となり逆効果となる場合がある。

ハッキリ言えば、今回は「しない方が良い」可能性が高いのだが、この時はまだ奇跡を信じていたのかも知れない(フラグ)。



そんで一応、定植してみたものの、やはり心なしか幹がフニャリとして安定感に欠ける。
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特に、この長梅雨によって日照不足か続いているので余計に貧弱さが際立っているし、果たして生育が維持出来るのかどうかも怪しい。

昨年度は、もっとシャキッとしてたんだけどねぇ。
どうしたもんか。



おまけシリーズ。



何となく、摘芯したゴーヤの先端を捨てるのが勿体ない気がしたので、少し実験を。


ズバリ、「挿し木」にしてみた。
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方法はカンタン。

卵パックに土を敷き詰めて、水をヒタヒタになるまで注水し、そこに田植えの如くプスっと挿すだけ。

後は蓋を閉じて保温しながら、様子見をしてみる事に。
具体的な要領は、昨年度の記事にも記しています。
culrides.hatenablog.com


まぁ、いわゆるトマトの挿し木からインスパイアされた思い付きであるが、ゴーヤも「接ぎ木の苗」が売っているのだから、まるっきり無理な話ではないはず。

ここから根が出たら、それはそれで新たな発見と言えなくもなく。



そんな謎の試みも交えつつ、次回に続きます。



では、また、CUL。