CULrides カルライズ

発見と探究そして文化。そんな諸々の話。

食べ蒔き作物プロジェクト報告書 9月中旬の様子後編 メロンの収穫ファイナル

前編より引き続き、後編。

前編 トマトとカボチャの経過

culrides.hatenablog.com



そんな今回は、またまたメロンの収穫に成功。
時期的にも、そして当プロジェクトにおいても、遂に最後の個体となりそうです。

更に、スイカにも謎の変化が…。


では、経過を見て行きましょうか。



🌑メロン🌑

前回の小玉サイズを収穫した後、ほぼ全ての株が枯れ切った状態となる。


そんな中でも、ギリギリまだ根が生きている個体に、それぞれ1個づつ果実が残されていた。

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これまでに収穫したメロンは概ね食感が固く薄味であったので、今度は更なる「熟成」を促すべく、外に放置していたのだ。


しかし、9月中旬も後半に入る頃、改めて状態を確認すると異変を発見。


先ずは、中玉サイズの側面にキズが入り、そこから腐り始めたのかハエが寄っている上に、ウリバエまで噛り付いているではないか。

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果実の左下にある黒っぽい箇所ね。
中央は動物の毛である。


こりゃイカンと、すぐさまサルベージ。
て言うか、ウリバエって果実にも寄るのか…油断ならんぞ。


でもって、その重量は約1.3kgと、見た目以上の重量感。

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見た目はやけにイビツでゴツく、しかも片面はネットが入るのに、もう片面はツルツルと二面性のある外観。

片面。

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もう片面。

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結実の間に、一体どんなメカニズムが働いたと言うのか。

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どうでも良い話ですが、「はたらいた」と「はらたいら」は字面と響きが良く似ている。


そして、もう一つも同時に、外で熟成している間に虫食いか何かのキズが入ってしまい、これ以上は危険と見て回収。


こちらは更に一回りファットな大玉サイズ。

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見た目はイビツと言うより、やけに凹凸が波打っていて、「ミカンの房」みたいな形状。
言うなれば、「やたら筋肉質なネットメロン」とでも表現したい感触である。

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その重量は何と1.9kgあり、今プロジェクトでの最大値を記録。
とにかくズッシリとしたヘビー級メロンとなっている。
よくこんなに大きく育ったなぁ。


これら画像を見ての通り、この時点で既に株の全体が枯れていた為か、キズも回復不能な様子が見受けられたし、本来ならもう少し早めに収穫すべきだったのだろう。
限界まで置いていた前回の小玉サイズが良好だったので同じ手法を踏襲した訳だが、今度は置き過ぎてしまったか。

これが青々と元気な株であれば、もう少し免疫力でキズを塞いだり虫を防げたのかも知れない。


普通に考えれば、本来は早めに収穫して常温の室内で追熟させるのがセオリーとなるのだろう。
けど、限界まで外に置くにせよ、室内で置くにせよ、意図的に「熟成させている」事だけは共通しているはず。

どちらの手法が正しいかは判然としないが、比較するに、早めに株から切り離して「果実のみで熟成」させるか、限界までツルに残し「株と一緒に熟成」させるかで、違いがある。

要するに、その違いによって完成形(肉質・味)も変わるのではないかと推測される訳です。


結果的に最後のメロンは、後者である「株が完全に枯れるまで外に置く」を選択。
あくまで小玉サイズの前例に従ってみたのだ。

仮にこれが正解パターンだったとして、初期のパキパキに硬いメロンで試していたら、もう少し甘くジューシーになったのか。
そこだけ改めて検証してみたかった所である。

何にせよ早いと硬いし、遅いと虫に噛られるしで、なかなかメロンの丁度良い塩梅を見極めるのが難しい。

だけども、これぞ「家庭菜園あるある」とか言われたり言われなかったりで、まさにトライ&エラーの極みなのです。


これらもカボチャと同じく、収穫後はウリバエ対策で株を抜き取り、これにて今プロジェクトにおけるメロンは全て引退。

栽培期間は、タネ蒔きからおおよそ4ヶ月半ほど。
食べ蒔きと言う未知の挑戦ながら、よくぞここまで頑張ってくれました。


それで、抜いた根の状態を確認すると、明らかにウリバエの幼虫が寄生している様子が伺えた。
やはり、彼らが枯れに関与している事は確定的である。

この話については、9月の経過報告書が終わった後の別記事にて、更に詳細な症例などを記します。
これまでに発見した出来事や考察が中心なのですが、これまた結構なボリュームだったりします。
ご興味のある方は、そちらも併せてご覧下さいませ。


何にせよ、これら困難に見舞われつつも、大きい果実を実らせた事を思えば、むしろ上出来と言える成績を残せた方ではなかろうか。

これまでにも記した様に、意外と病気に強かったり害虫の攻撃にも粘り強さを見せる所からして、元々メロンは免疫力が高い作物ではある様だ。

つまり、「自らの生命力を発揮出来る環境」であれば、ある程度は自動的に育つ底力を持っている。
そして、遺伝子を残す場合にも、限界まで果実の生育を継続する為の「スイッチ」が入りやすい作物であるらしい事が、このプロジェクトを通して判明したと言えましょう。


さて、肝心なのは味の方なのだが…それはまた次回の別記事にて。



🌑スイカ🌑

実質的に前回までで栽培は終了しつつも、株自体は生きていたので残している状態。


それで、その前回に腐ってしまった果実を切除した後の株に、新たな変化が現れる。

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何故か、また新芽が生えているのだ。
しかも、根に近い位置から数本延びている。

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時期的に見れば、正常に着果するとは考え難いものの、地味に開花が続いていたりするので、まるっきり可能性が無いとも言い切れない。


これまでに栽培していたスイカは5株あるのだが、その大半は既に虫の息で、確かに抜き取りを検討する必要がある。

しかし、一応のところ全て生存しており、その内の1~2株がいまだ現役で新芽を生やしていたりするのだ。


この違いはタネの基礎体力に由る部分が大きいとしても、ある意味ではカボチャ、メロン以上に生命力が強い作物とは言えそう。

実際、前々から残っている古い葉は既に枯れが目立ち、カボチャ・メロン無き後はウリバエの恰好の標的になってしまい穴だらけなのだが、この新芽だけは殆ど噛られていない事から、明らかに免疫力を移譲されている様子が伺える。

つまり、限界まで「ヤル気、元気、スイカ」なのだ。


無論、本来は早めに抜き取り土を休ませるべきだろうし、その新芽も全盛期に比べれば勢いが足りていないのも事実。
これから気温がますます低くなる事を考えれば、正直残す理由も無いとは言えてしまう。

ただ、この先どうなって行くのか、その変化だけは最後まで確認せずにはいられない。


そんな訳で、もう少し見守りを継続しながら、また次回へ。



🌑ゴーヤ🌑
※例の如く画像は無いです。
この後の記事で再びチラッと登場しますので、今回は文章のみで記述します。

さて、例の劇的ビフォーアフターを経て、再び葉が繁り着果を確認するまでに回復。
「お手入れ」のお陰か想定以上の勢いで子ヅルが延びている事もあり、前回を遥かに上回る数で次々と開花し着果している。

基本はヒョロいモヤシっ子ながら、侮れない驚異的な粘り強さを見せています。


となると逆に、何故お盆の頃はたった一個結実しただけで全体が枯れ込んだのか謎すぎる。

まぁ、状況から察すれば、貧弱な株では果実1つ実らせるのが「体力の限界」だったのだろう。
この変化をもっと早く察知していれば、更に株を強化出来たのかも知れないが…。


その着果した実は、1週間ほどでまともな姿に結実。
この実の成長度合いが焦点となるが、その辺はタネの性質や初回の収穫物を参照するに、「控え目」なサイズに留まりそうではある。

初回当時の記事。
8月上旬~中旬頃の様子と初収穫

culrides.hatenablog.com


ゴーヤと疑惑のミニトマトのレビュー

culrides.hatenablog.com



しかしながら、あと一歩の所で本当に終わってしまいそうだった事を鑑みれば、その段階から現状まで回復した事実は意外と大きい。

何せ、枯れそうでも諦めずに手を加えれば、「ゴーヤは途中で体質改善が出来る」と言う事だって証明した様なもんですからね。

以前にも記したけど、恐らくは季節的な旬を迎えていた事に加え、枯れ葉の剪定や養分となる資材(肥料など)を大量投入したのが今になり効果が出て来たからこそ、余計にパワーアップしている様に感じられる。

つまり、「季節+体力配分(枝葉の数)+栄養」の相乗効果があったからこその回復だったのでしょう。

もしかすると、これら要素どれか1つでも欠けていたら、ここまで回復しなかったのかも知れない。


今後は、これら着果している果実を、どの位置にどれだけ残すかで今後の成長率が決まると思われる。
その間は養分切れしない様に、引き続き雑草マルチと生ゴミ肥料を軸に追肥を行っていこう。


その後の経過は、また次回以降の記事にて。



かくして再びメロンの収穫に成功。

当プロジェクトでは最後となるであろう、見た目には立派に育ってくれた2つの果実。
これまでの結果を踏まえ、更なる熟成を試みるべく収穫期間を置いていた訳ですが、如何なる出来栄えなとなったのか。

次回は味のレビューをしてみましょう。



では、また、CUL。