CULrides カルライズ

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食べ蒔き番外編 ゴーヤのレビューと旬の話

前回で収穫されたゴーヤを軽くレビュー。
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今期は全くもって貧果が続いており、個別でレビューするほどのボリュームが確保できていない。
何せ記事化しようにも、言う事が少ないからである。


しかしながら、一応は形になってはいるのだし、まるっきり触れないままでも寂しい。

なので、この度の収穫にちなんで軽く食レポしてみようなかなと。

そのついでに、作物の「旬」についても考察を巡らせてみましたので、ご興味のある方はお付き合い願えますと幸いであります。


では、いざ。


🌑ゴーヤレビュー🌑

でもって、いきなりキムチチャンプルーに変身です。
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ご覧の通り、果肉の質感は瑞々しく良好。



して、早速ひと口…。



うむ…。



ほう…。



いいじゃん。



その味はと言えば、外観に違わず確かに間違いなく美味い。
歯応えもシャキッとしていて、小ささによる影響やデメリットなども無いと言える。


が、少し風味が抜けた様な、味が薄くなっている印象。
いわゆるゴーヤ特有の、あの青っぽい香りを殆ど感じないのだ。


これは特に、今期の最初と二回目に収穫したものとを比較すれば、明らかな違いがある。

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今回の味を数値化するとすれば、盛夏に市場に出回るものを「10」とした場合、今回のゴーヤは「6~7」と言ったスコアになるだろう。

もちろん、前途にて収穫されたものについては、文句なしに「10点満点」であった事も付け加えておきたい。


数字では僅かな差だが、これが結構な違いでもある。
思いのほか、あの風味こそがゴーヤの旨味を決定付けている事を再認識する結果となった。


何にしても、厳しい状況が続く中で得られた貴重な恵み。
今期は食べられただけ感謝である。

本当にごちそうさまでした。



さて、今回の食味に関する要因として先ず挙がるのは、やはり「旬」の力であろう。


基本的にゴーヤが亜熱帯地域に生息する植物である以上、秋以降の気候では適切な環境にない事は確かである。

実際、盛夏に収穫された方は触るだけで手に香りが移るほどの濃厚なゴーヤ・フレーバーを漂わせていたが、今回のものは殆ど感じられ無かった。
また、市場に出回る品種も同じく、秋に入れば色味が薄くなり香りが弱まる傾向にあるので、今回の結果も「パターン」に当てはまる。

当然ながら、それだけ香りが違えば味も変わる事になるだろう。
やはり、作物の栽培においては季節に合わせる事が如何に重要かを再認識するものとなった。


この様に、合わない環境では「適切なパフォーマンス」が発揮されるはずも無く、そのぶんだけ生命力や樹勢、そして果実のクオリティがスポイルされる結果となる。
無論これは作物だけに限らず、人間を含めたあらゆる生物に共通した原理でもある。


逆に言えば、異常気象が話題になる昨今。

例えば仮に気候が変化した場合、それまでのパターンが通じない事になり、再現性も低下するとの予測さえ成り立つ事になる。
つまり、極端に言えば今の品種、今の栽培法では対応出来なくなる可能性が有りうるのだ。


だからこそ、様々な栽培手段があった方が、今後起こりうるであろうシチュエーションにも対処しやすくなるはず。
当プロジェクトが役に立つかは謎としても、少なくとも、こういった「既存とは別のアプローチ」を様々に試した方が、いずれ結果的に「手数の多さ」にも繋がる事だろう。

その中からベストな方法が判れば、事態の解決も早いと考えられる訳である。


とまぁ、こうして「別の場所で入手したもの」と「自分で一から育てたもの」を比較しながら答え合わせを行う事で解る事実もある。

偉そうに述べてしまえば、この作物を育てる一連のプロセスを理解出来ればこそ、食べ物への有難味みも深まるもの。
これだけの条件を揃えないと収穫さえ出来なくなるんだと思えば、余計に粗末には出来ないなぁと実感するものです。



もっとも、こんな説教臭いハナシは抜きにして、先ずは皆さんもチャレンジしてみては如何かなぁと。

この二期生みたいに、何だか上手く行かなそうでも、何とかするうちに何とかなったりして、何だかんだ収穫出来ちゃったりしますからね。

そうして沢山の検証結果が集まれば、きっと更に良い方向性が導き出されるはず。


とにかく、そうお伝えしたかったのであります。



では、また、CUL。