CULrides カルライズ

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食べ蒔き2021年8月上旬・ゴーヤと再生ジャガイモのプチ収穫祭

前回までに、気温の上昇とともに作物たちも急成長。
続々と開花から着果が始まっていた。
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それから10日ほど経過したころ、8月上旬の最終週あたりになって遂に収穫の時が訪れたのであります。



まず畑の様子としては、これから盛期を迎えようといったところ。
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サーフィン用語的に言えば、いずれの作物も7月上旬頃まではヒザ~モモ位の背丈しかなかったのが、現在は人の背丈ほどにまで成長。
文字通りアタマオーバーのサイズ感である。



前回で着果していたトマトも、次第に膨らみを増してきた。
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数こそ多いとは言えないが、いつになっても鈴なりに実った光景は嬉しいものです。
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ただ一部、いまだ背丈が低い株もある。
こういった個体は元から低いままの傾向にあり、最後まで伸びなかったり細長く貧弱となるパターンもある。
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以前から同様のパターンが観測されていたので、これも恐らくはタネの時点からして成長率が決まっていたためだと考えられる。

だとしても、背丈の低さや細さとは関係なしに大抵は開花から着果まで行けるし、収穫も可能となる場合だってある。
その特性からして、トマトは根元的に生命力が強いらしく、栽培のしやすさにも納得するところ。
したがって今期も間引きはせずに生育を継続して行きます。



そしてトマトと同じく、前回にて着果が確認されたゴーヤがイイ感じに膨らんでいる。
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そこで、他にも適期と思われる果実と纏めて収穫を実施。
思いのほか一定量の取り込みとなっただけでなく、今期初モノだけに喜びも大きい。
勿論、味もナイスな仕上がりでしたよ。
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サイズやルックス、そして表皮の色味と質感にバラつきがあるが、これもタネの性質による違いだと思われる。

何故なら以前にも、ある個体は「成長率は高くないが続々と雌花が咲く株」、かたや「成長率は高いのにあまり雌花が咲いていない株」などの個性が顕れていた事があったからだ。
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これも恐らくは、次世代の個性を多様化させる生存戦略の一つなのだろう。
その為、実生での栽培は収穫量が不安定なのも事実なので、出来るだけ沢山蒔いてリスクヘッジするとともに、それぞれの個性を活かす形で育てれば、より上手く行く確率も上がるのではないかと思います。



そして今回、もっとも印象的な収穫となったのが再生ジャガイモ三世である。
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前回では、早くに枯れた株から数個だけ初収穫されていたが、今回は青味を残している個体も含めて全て抜き取る事に。
定植していた期間と時期を考えれば、もう掘り出しても問題ないはず。



して、慎重に土を掘り起こして行きますと…。
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小ぶりながらコロコロと出現。
妙に細身なイモも混ざりつつ、一つの株につき幾つかの数が纏まっている。


お次もミニイモだけど、ちゃんとジャガイモとして完成している。
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その他の株については、小さいイモが単発だったり、あるいは何故か全く無いものなどもあり、結実率にはバラつきが多かった。
この点に関しては育苗期の生育状況からして予測出来ていたことではあるし、もともと小さいタネイモを更に分割していたので当然の結果とは言える。

その意味では、もうチョイ大きなタネイモを使ったり、肥料を足すなどで工夫する余地があったのも確かだ。
もっと成長率と結実率、そして収量を上げるに、改めて色々と試してみたいところである。



今回の収穫物であるシン・ジャガイモ、いや新ジャガを並べてみた。
どれも小ぶりなので質量としては大したこと無いが、数だけなら意外と揃った形である。
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画像の中央で区分けしているが、右側には可食部の大きく質感の良いイモを。
多少の虫食いもあるにはあるが、そこは切除すれば良いだけなので無問題。

左側は小さすぎたりイビツだったり、はたまた既に芽が出ていたりするイモを纏めてみた。
この左側のイモについては、またタネイモに使えるか検討するため保管中である。


ちなみに、その味については完全なるジャガイモとして再現されていた。
昨年度はカレーに、今回は味噌汁の具になりましたが、いずれもホクホクで何ら問題なく普通に美味しく食べる事が出来ています。

今回も自然の恵みをありがとう、ごちそうさまでした。



さて、今回の結果により、昨年度は「皮」だけだったジャガイモが再生→それをタネイモに再び栽培できる事が判った。
一連の時系列を並べると、以下の流れでサイクルが完成した形である。
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その再現性については、矮小化したイモが多いため成長率に課題があるとしても、少なくとも残骸に利用価値があるのは確かだと言えましょう。
また先述した様に、栽培に関して工夫出来る余地が色々とあるので、上手くやればサイズの増大化、そして収量増だって不可能ではないかも知れません。

あとは、今回に収穫したイモをタネイモに使ってみてどうなるか。
まだまだ検証しがいがありそうです。




おまけシリーズ。



これはハナバチの仲間で、たぶん調べた限りではトラマルハナバチと思われる。
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ここ数年は不作気味だった事もあり、あまりミツバチやハナバチの姿が無かったのだが、今期は久しぶりに沢山飛来してくれていた。

当プロジェクト一期生(2018年)では羽音が凄まじいほどにハチだらけだったが、今期はそこまでの数でないにしろ種類に関しては過去イチじゃないかと思うほど。
夢中で花に頭つっ込んでる姿は、やはり見ていて安心するものがあります。



ニジュウヤホシテントウ
昨年度は好物のジャガイモに居たが、今期はトマトに。
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しかし、今回はいつの間にか居なくなっていたので、特に捕まえて駆除する事も無く済んでいる。
実際の理由は不明だが、もしや前回で噴霧した木酢液を避けていたのだろうか。


前回といい、今年の菜園は賑やかで観察しごたえがあります。
野菜の成長に昆虫の様子など、つくづく発見の連続なのでありました。




では、また、CUL。