CULrides カルライズ

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食べ蒔きファーム5G 7月中旬・季節はずれの高温下で生育維持に努めたり連作障害が出たり

前回までにオクラとナスが発芽。
トウガラシの失敗はあったものの、現段階でゴーヤー、トマトも発芽しており、ひとまず今期のメンツが出揃う形となった。
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ただ、6月下旬から7月上旬にかけては季節はずれの高温が続いており、発芽後の苗もヘロヘロになるシーンが多く気の抜けない状況にあった。
ゆえに土壌が乾燥しない様に水を与え続けていた訳だが、この甲斐もあってか中旬になると徐々に成長の兆しも表れ始める。



まずはヤグラ周りの様子。

7月上旬までは、本当に発芽から間もない程度の小さな苗ばかりであったが、この中旬に入ると急に大きくなってきた。


キュウリはツルが支柱に巻き付いていて、上に伸び出している。
葉は大きく広がり、青々と発色も良く生育中。


中旬も半ばになる頃には雌花と雄花が開花していて、シジミチョウが飛来していた。

だが、これらは養分を余分に取られる原因となり、今後の成長に影響があるとの事で、セオリーに従い摘花しておく。


エダマメは成長にバラツキがあるものの、大きい個体は全長40cmほどの高さになり、薄紫色の小さな花も咲いている。

若干、幹がヒョロリと細いのが気になるが、まだまだこれからであろう。


こちらは5月に定植して以来、まったく触れていなかった再生ジャガイモ。
あれから一応スクスク育っており、虫食いはあれど大きな影響は無いようだ。


中には、出来たイモが土からハミ出していて、芽が出ているものまで。
ハミチンならぬハミイモである。

ここまで気付かなかったが、他にも顔を出しているイモが幾つかあったので、急いで土寄せを行う。
とりあえずの数からして出来はまずまずの様ではありそうだ。



だが一方、この間にジャガイモには幾つかの問題も発生していた。


まず、定植段階で10数本以上あった個体は、現状では7本ほどに減少してしまっている。
実は定植後しばらくして、急に葉がボロボロに穴が空いて茶色く枯れる現象に見舞われてしまい、貧弱気味な個体から次々と姿を消していたのだ。
また、株自体の成長率も少し低い様で、全体を通して去年よりも物足りない印象である。

いずれも決定的な要因は不明で、モザイク病に青枯病や灰色かび病、はたまたテントウムシダマシなどと色々な症状がヒットするが、どれも違うようで判断がつかない。
他にあるとすれば、こちらも連作障害が考えられる。
振り返れば、今回で定植したスペースは去年とほぼ同じ位置であるにも関わらず、当時これらの現象は確認されていなかった。
となると仮に、この前年度からの間に土中の養分や微生物などのバランスが崩れていたと考えれば、先述の様な症状が出た事にも合点がいく。


これが収穫に如何なる影響があるかまでは予断を許さないが、現状のスペースで2年以上育てるのは厳しいと言う事なのかも知れない。



上記の他にも、連作障害らしき影響が出ている品種がチラホラ存在している。
このトマトも、どうやら通常より成長率が低く、去年の同時期と比べて背丈が足りていない様子である。

しかも、本来なら7本ほど発芽したのだけど、現状で残ったマトモな個体は2本だけ。
冒頭で触れた様に、6月下旬から7月上旬にかけての高温によって、水撒きの甲斐むなしく幾つか枯れただけでなく、間引きのつもりで移植した個体まで全滅してしまっている。

基本的に放置プレイが基本の当プロジェクトゆえ、こちらの管理不足と言う面はあるにせよ、これだけの個体が次々ダメになる現象も初めてだ。


思えば去年のトマトも、既存のスペースでの連作障害を受けて別のスペースに移動していた訳で、やっとこ収量が回復した経緯がある。
しかし今期、この移動してからのスペースも2年目にして症状が顕れたのだとしたら、もうちょい蒔く位置を散らしておけばよかったと言えなくもない。
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ここから新しいスペースに移植するかどうかも難しいし、改めてタネを蒔くには時期が遅い気もする。
かと言え、チンタラやってる間に結実から収穫までハズしてしまいかねず、これから盛夏にかけて成長が本格化する可能性だってある。
なかなか難しい舵取りを迫られているが、今はただ見守るだけの状況が続く。



しまいに、今期のゴーヤーもまた連作障害の影響が顕れている様子である。

これも一見では、6月の発芽直後にくらべ随分と伸びた様に感じられるが、去年の今時期と比べて今一つ背丈が足りていない。
タネ蒔きが若干遅めだった部分はあるにせよ、もう少し勢いをつけたいところ。


特に決定的なのは、これと別の位置に埋めたゴーヤーが成長していない点である。

ここは前年度、通常の成長率まで達していた場所なのだが、今期では生えたどの個体も異様に小さいままだ。
勿論、例年なら8月の盛夏にこそ生育が本格化するし、ゴーヤーは背丈に関わらず結実から収穫まで出来る確率が高いので、普通ならあまり焦る話では無いのだろう。
だが去年までは、これほどの低成長じゃなかっただけに、仮に症状が顕れているのだとすれば対策の必要性も出てくる。


この点に関しては過去に、おおむね2年以上ゴーヤーを植えていた「かつてのスペース」では育たなくなる現象が確認されており、リスクヘッジとして「新しいスペース」に移動して切り抜けた事があったばかり。
しかも、今期も試しに幾つか「かつてのスペース」でも生やしているのだが、もはや生えてはいても発芽した苗からまるっきり成長していない状態である。
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よくよく考えれば今期は「新しいスペース」で育ててから2~3年ほど経っているし、状況は過去のケースと重なっている。
この経過からして、生命力が強いゴーヤーではあれど、連作障害の発生までは2~3年がリミットという事になるのかも知れない。



まだ他にもトラブルは続く。
これは割りとイイ所まで成長していたのに、ダンゴムシに根元から噛り切られてしまった個体である。

もう見事にブッツリいかれてて、今までに無かった現象に戸惑う。
基本的にゴーヤーは免疫力が強く、一定まで成長すればダンゴムシに打ち勝てるはずなのだけど、これももしや連作によって脆くなっていたのだろうか。
画像左の切れた幹を観察すると、応急措置で切られた幹を土に差し込んでいたお陰か、小さな白い根が再生している様子。


何か悔しいので試しにコレを接木して復活を試みてみた。
やり方は単純に、元々の台木に切れ込みを入れて、穂木(と言うか元々の幹)を差し込んで、患部をマスキングテープで固定しただけ。


一応、高温による乾燥を防ぐ意味で、患部まるごと土に埋めて水をタップリ注ぐ。

これで効果あるか不明だけど、ゴーヤーの挿し木で根が生えた事もあるだけに、やらないよりマシかなと。
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だが結論を言えば、タイミングが遅かったせいなのか失敗に終わっていて、暫くの後に枯れてしまった。
あるいはもっと穂木を短くして、水分量と生育の旺盛なキュウリに繋げてみれば変わっただろうか。
かつて過去にもゴーヤーの接木に失敗していたが、市販されている接木苗と違って、なかなか上手く行かないものである。
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と、早くも細かな問題がチラついている5期生たち。
これを受けて少し別のアプローチを試す事になるのだけど、詳細は次回の番外編にて。




では、また、CUL。