CULrides カルライズ

発見と探究そして文化。そんな諸々の話。

食べ蒔き作物プロジェクト報告書 定植

思い付きと勢いにて、ネットの情報と経験と勘とを頼りに、自己流で押し進める「食べ蒔き作物プロジェクト」。


それはまさに、既成概念を打ち破るか否か、ロマン溢れるかどうか良くわからないけど壮大かも知れない、超体験型リポートのつもりなのであります(ハッキリしろよ)。


とにもかくにも、全ては実際にやれば判る事実があるはず。
そんな観点でザックリ展開しておりますので、宜しくお付き合い下さると幸いで御座います。



さて、初回までは「土作り」、前回は「タネ蒔き」について触れました。

土作り

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肥料と薬剤

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発芽行程 トマト・メロン編

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発芽行程 スイカ・カボチャ・ゴーヤ編

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何れも本格的な意味での栽培は初挑戦であり、その品種や特性への対応、そしてアクシデントに見舞われつつも試行錯誤にて、定植が可能な段階まで至る事が出来ました。

ただ、当プロジェクトの記事化にあたりお断りせねばならないのが、ご近所との兼合いで大した画像が無く、使い回しもある事。
それを補う意味でも、出来うる限り伝わり易くなるべく、詳細に忠実に記述した内容を目指しております。

一応、後半の記事になるにつれ画像も追加される様になりますが、足りない箇所については文章を基に脳内補完にてお楽しみ頂ければと。


それでは、定植時期の様子について触れて参りましょう。



🌑6月下旬頃🌑

4月~5月のタネ蒔きより、季節は一ヶ月飛び6月も半ばを過ぎた頃。
例年以上に梅雨入りが早いとの予報が入った辺りで、全ての作物を定植する事に相成ります。


この一ヶ月間の様子がどうだっかと言えば、どの作物も大した変化が見られず、ジワジワ微妙な成長が確認できる程度。

カボチャとメロンは比較的スクスク育ってはいたが、それでも定植には心許なく、継続した保温が必要だと思わざるを得ない状況。

強いて世話をした部分と言えば、ビニールの開閉と日当たりの調整による温度管理。
そして、液体肥料を混ぜた水やり程度。


なのだが、どれも見た目の変化が小さ過ぎて、この肥料も効果あるんだか無いんだか解らず確信を持てずにいた。

尤も、無策であるよりはマシに違いなく、発芽した苗は99%と全てに近い割合で定植出来たので、結果としては合っていた事になるのだろう。

と言うか、今回は一切間引きせず弱々しい苗も全て植える方向だったし、本当にダメな種は発芽段階で破棄していたので、根本的に選別の必要が無かったのです。


そんな中ですが、お次は種別ごとにも見て参りましょう。



🌑トマト🌑

ポリポット移植後は徐々に伸びだし、概ね40cm前後に成長。

概ね健康優良そうな枝ぶりだったので、6月に入り気温が高まると伴に、ビニール袋を外し完全に外気に晒した状態へ移行。

イメージ 1

ピンヴォケ。


栽培していて初めて気付いたのだけど、株に近付くとトマトの香りがプンプン漂っている。
触れた手にも移るほどで、こんなに香りが強い植物だったんだなぁとやけに感動した次第。

調べると、トマトの新芽も食べられるそうなのだけど、確かに香りだけならハーブみたいな感覚でイケそうに思える。


植え替えに耐えうる基準点として、ポリポット内に白い根がミッチリ張り巡らされた状態を移植可能ラインの目安とした。(画像は後日撮影)

イメージ 2

本来は、この倍は根の密度が高いと理想的。
あるいは、ポットの地表に根が飛び出して来た頃合を目安にしてもOK。


定植に際しては、土を鉢の大きさに合わせ掘り、形を崩さない様に保湿状態を保ったままポットを外して植えます。

注意点として、この時、トマトは水分が薄いと察知してか、あっという間に萎れてしまうので、移植したら即座に水をタップリ与えましょう。


元肥は「生ゴミゾーン」の土のみ使用。

まぁ、特段の事は無く、単純に前年から生ゴミを埋めていた場所へ植えただけなんですが。

事前情報では、あまり肥料過多にする必要無しとの話なので、様子を伺いながら追肥で対応する事に。

一応、定植の初期までは、地表が乾いた頃合いの水やりで液体肥料も併用し、推移を見守ります。



🌑カボチャ・メロン🌑

見た目は、どちらも順調に育っており本葉が出揃っている。

事前調査通り、特にカボチャの成長は他の作物と比較して一番早く、1ヶ月もすればポリポットでは手狭そうな感すらあった。

イメージ 3


画像は、定植から1週間弱の頃に撮影したものだが、地植えにして更に成長が早まる。


メロンも無事、定植可能なサイズに成長してくれた。

イメージ 4



ただ、どちらも成長にはバラつきが目立ち、明確な個体差が見られる。
それこそ、全く同じタイミングでタネ蒔きをしたのに、である。

特にメロンは差が大きく、なかなか成長しない株もチラホラ。
ただし、これら小さな株は間引きせず、受粉用とハチの誘引を兼ねて、畑の端にあるスペースへ定植。

イメージ 5



カボチャに関して言えば、大きくハリのあるタネから発芽した方の成長率が高い様で、明らかに採種した品種(買った実)により最初から優劣が決まっていると感じさせる。
やはり、充実したタネを持つ品種は、それだけ成長に有利な性質を持ち合せているのでしょう。


これら小さなカボチャも一応、「欄外」へ定植し、その成長率を比較してみる事に。

イメージ 6


無論、これら現象は生命の原理だろうし、優秀な性質の品種を掛け合わせているのだから当たり前とは言えるのだろう。
けれど、均一化されて見える市販品でも大きな違いがあるのは興味深い所である。


定植に際しては、カボチャ・メロン共に生ゴミゾーンへ展開。

元肥として、オイニーがツイキーな堆肥系(配合肥料)を少量。
分量は、一株につきスプーン大さじ2~3杯程度。

イメージ 7


少ない様に聞こえますが、あまり入れすぎると本当に一帯が堆肥臭くなるので、分量には注意が必要です。

ここへ更に追加で、新たに出た煮干の出汁ガラ、バナナの皮を株の地中深めに植えました。
堆肥が大量に使えない分、新たな高栄養の生ゴミで補う作戦です。


本来なら、完全に分解済みの土を使用するべきとは言えます。

ただ、土壌が健全ならば、既に分解役の微生物が住んでいるとも考えられる。
堆肥も生ゴミも春までに埋めれば、盛夏から秋には殆ど分解されるはずですから、コレでも恐らく問題無いでしょう。

イメージとしては地表から、苗→堆肥→生ゴミ→分解済み生ゴミの順に土が上へ重なっている状態。
大袈裟に言うなれば、自然界の連鎖に則った「有機物のミルフィーユ」を再現したので御座います。

コチラは液体肥料はやらず、基本的に水のみ。
後は、元肥と着果時の追肥のみで行きます。



🌑スイカ🌑

このプロジェクトの初期段階では特に成長が遅く、またバラツキも激しく感じられた作物の一つ。

イメージ 8


初回の失敗(前回参照)により、発芽がワンテンポ遅れた影響はあるにせよ、カボチャ・メロンと比較すればその成長スピードが遅いのは一目瞭然。
一定サイズからサッパリ伸びなくて、また「失敗」二文字が頭を過るほど。


これは食べ蒔きのタネである事が要因か、それとも何か環境的に適していないのかは判然としないが、基本的に「生育管理が難しい」と評されている作物だけに、その栽培には手間がかかる様子が窺えた。


そして、前回の発芽と今回のカボチャ苗にて触れた通り、スイカもタネによる発芽能力には大きな差があり、見た所どうやら「黒く大きなタネ」から生えた個体のみが苗として残っている様だった。

更に言えば、他の「色ツヤと肉が薄いイケてないタネ」は、そもそも発芽しないか移植不能なほど弱々しいかのどちらかで、結果的に「タネの中から最もイケてるタネ」、又は「イケたタネを持っている品種」のみが定植に耐えうる力を擁しているのでしょう。

参考画像。

イメージ 10

右:イケてるタネ。
左:イケてないタネ。


と、それでも一応は全ての苗に本葉が出揃い、合計4株が無事に定植を迎えたのであります。


その定植方法に際しては、基本的にカボチャ・メロンと共通化

強いて違いを挙げれば、まだまだ苗が小さいので、水に液体肥料を混ぜながら。
また追肥も、他より少し分量を多目にした位だろうか。

この定植段階では、何だか成長しそうな兆しとか実りそうなイメージが全く彿かないほど小さいのだけど、一先ずはこの状態で様子を見て行きます。



🌑ゴーヤ🌑
※ゴーヤに関しては、ご近所との兼合いで殆ど栽培時の画像がありません。
従って、文章だけで何とかご想像下さいませ。


発芽から紙コップへの移植に成功したものの、とにかく極度に成長が遅く、その見た目自体が弱々しい。

それはもう、本葉が出てからも親ヅルは15~20cm程度にしか伸びず、枯れないか本当に大丈夫なのか心配になる状態。

また、発芽時のカビの影響もあるのか、萎れ気味な葉や既に枯れた箇所が見られ、色艶にも精彩を欠く。
あるいは、鉢のサイズが小さ過ぎるのが原因とも言えるし、気温とか栄養素とか何かしら絶対的な要素が足りない様にも見える。


液体肥料を与えてもあまりに成長しないので、紙コップからポットへ移植するタイミングを見失ったままビニール袋保温を続けていたが、やはり未熟果の種では弱いのか。

他がそれなりに成長している中、その発芽スピードと成長率の反比例にイマイチ極め手を欠いていた。


定植に際しても、生ゴミゾーンだけでは心許ないので、念の為、初期段階~葉がキッチリ色付くまで液体肥料を週1回程度に投与。

イメージ 9


ビニールは完全に外し、根元は「雑草マルチ」で保温。
これで暫く経過を見ます。


ちなみに、ゴーヤもトマト程では無いにせよ、鼻を近付けるとツル(株)や葉からゴーヤの果実の香りが漂っていて、やはり触れると手に残り香が。

このツルと葉も食用だと考えると案外、それはそれでチャンプルーとか炒め物に使えそうだし、あるいは獅子唐みたいにホロ苦さを伴った天婦羅なんてのも合いそうな気がする。


などと思って検索したら、実際にクックパッドでレシピを複数発見。
やっぱり同じ事を考えてる人はいるもんだよねー。

でも、いざ自分で試そうってなると、イマイチ手が出ないのも不思議である。
実際に食べた事が無いので、慣れの問題ではあるんだけど。



と、こんな調子で定植は完了しました。

いよいよ、大地に降り立った作物たち。

この先で、如何なる変化を見せるのか。

次回に続きます。



では、また、CUL。